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07 魔法袋

皆さん学校お仕事、お疲れ様です。4月は忙しい時期かと思います。

自分も明日から忙しくなります。

ですので、投稿が不安定になる可能性がありますが、できる限り投稿したいと思います。

 「嘘はやめておくれ、あんたみたいな子供がディメンションホールを使えるわけがない」


 「今証拠を見せます」


 「もういい、ささっと帰りな」


 呆れ顔で店の奥に入ろうとした瞬間、俺はディメンションホールを発動させる。


 「これが証拠です」


 おばーさんの前で黒い穴から物を取り出して見せる。


 「あんた、それは」


 おばーさんが、目を丸くてしてこちらを見てくる。


 「あんた何もんだい?賢者の弟子か何かかい?」


 「俺はただの冒険者ですよ!そんな化け物みたいな存在と一緒にしないでください」


 「冗談はお止め!あんたが私を信用してディメンションホールを見せたことは分かってるんだ。ここまできたら全部話してもらうよ!」


 「分かりました。全てを話します」


 俺はそのあと全てを話した。異世界召喚に失敗して神様に助けられたこと、神様から魔法を教えてもらったことを。


 話し終えた後、暫く考え口を開いてた。


 「異世界召喚に神様ね」


 「信じられませんか?」


 「いや、信用はできる。異世界召喚は聞いたことはないが、ディメンションホールを使えることは事実だ。それだけであんたの話は真実だと分かる。それだけその魔法は難しい、それに実際神の恩恵を受けている存在もいる。それであんたは何故私にそんなことを言う気になったんだい?」


 「そうですね、魔法袋が欲しかったのと、後は寂しかったからですかね」


 「寂しかった?」


 「俺の来た世界は、魔物も魔法もない世界なんです。この世界に来て、そうですね、少しストレスが溜まっていたみたいです。ですので誰でもいいから話して楽にならないかなって、思った訳です」


 そう、この世界に来て正直最初は楽しかった。しかし怖かった。剣を振るうのも魔法を使うのも、それでも、この世界で生きていくには必要な行為だと思い込んで我慢してきた。それが噴き出したのだろう。


 「はぁー、全くあんたは、若いうちから溜め込む必要はないんだよ、辛いときは泣けばいいんだ。寂しいときは誰かに遠慮なく言えばいい、それが若さってもんだ」


 情けないよな、カッコよく取引をして立ち去るつもりだったのに。裏を返せばおばーさんに慰められて、でも何だかすごく楽になった。


 「ありがとうございます。おばーさんのおかげで楽になりました」


 「サラだよ」


 「?」


 「私の名前はサラだよ、今からそう呼びな」


 本当にこの人に打ち明けてよかった。


 「はいサラさん、俺の名前はソージです」


 「ソージか、いい名前だね、では、早速魔法袋を作るよ」


 俺は店の奥まで行き魔法道具を作っている部屋に来た。

 サラさんはタンスから大きな袋を出し、魔法陣が書いてある紙を出してきた。


 「その紙は何ですか?」


 「これは魔法を道具に付与する魔法だよ、魔道具というのはもともと普通の道具だ。その普通の道具に魔法を掛け、封じ込めると魔道具になる。つまりこの魔法陣は魔法を封じ込め、道具に付与する為の物だよ」

 

 そんな便利な物があるのか、いつか作ってみたいな。

 サラさんは魔法陣を地面に置き、その上に袋を置く。


 「さて、準備はできたよ、後はソージが魔法をかけるだけだ」


 俺は魔法陣に近付き魔法を発動する。


 「ディメンションホール」


発動した魔法は、魔法陣に吸い込まれて行き、魔法陣が輝いた。


「眩しい!」


 光が収まった頃、目を開けると、紙から魔法陣が消えていた。


 「失敗した?」


 「いや、成功だよ、紙から魔法陣が消え袋に付与されたんだよ、さて、どれぐらいのものかな」


 サラさんが、ポケットからメガネを取り出しそれを掛けた。


 「それはなんですか?」


 「これは、(ジャジメント/鑑定)の効果を付与した魔道具だよ、それより鑑定結果が出た」


 サラさんは鑑定の結果を紙に書き始めた。


 「これだよ」


 こちらに結果を見せてきた。


 (魔法袋特大、効果、時間が止まっている)


 本当に成功したのか、それにしても効果が凄まじいな、特に大きさ特大は期待に胸が膨らむ!


 「凄まじい効果ですね」


 「そうだね、価値にしたら国宝級の代物だよ。とりあえず、時間がどの程度のモノか実験してみよう」


 その後実験をした。その結果、大きさに関しては実験では分からないほど大きかった。どやら、ディメンションホールの効果を、しっかり受け継いだようだ。


 「サラさん、早速もう一つ作りましょう」


 ん?どうしたのだろう、サラさんが難しい顔をした。


 「いや、私の分は要らないよ」


 「え!」


 「こんな代物高価過ぎて店には出せない、それにもしオークションに賭ければ、国に目を付けるだろう。売れないものを作っても仕方がない、だから私は要らないよ」


 「それなら魔法陣と袋の料金を払います。あの魔法陣は第4神階魔法を付与し封じ込めたほどの代物、価値にしたら相当なモノのはずです」


 「気付いていたのかい、でも料金は要らないよ、確かにあの魔法陣は貴重なものだが、掛った料金は材料費だけだよ。あれは私が作った代物だからね」


 「それなら、この本を受け取ってください」


 俺は神様から貰った。魔法書を渡した。


 「これは!そんなモノ早くしまいな!」


 急に血相を変えそう言ってくる。どうしたのだろう。


 「それをどこで手に入れたんだい?」


 「神様から」


 俺がそう言うと納得したのか、落ち着きを取り戻した。


 「この世界にはねレベルという概念が存在するんだよ、レベルは魔物を倒すと上がる仕組みになっており、レベルが上がった時に魔法を習得するものなんだよ、しかしその魔法書を読むと、レベルが上がった時に読んだ内容の魔法が覚えられる。但し、どれぐらいのレベルで覚えられるかは分からないがね、10かもしれない50かもしれない。何にしろレベルさえ上げていれば、何時かは覚えられる。とんでもない代物さ」


 どうやら、神様はとんでもないモノをくれたようだ。

 それにしても、レベルってどうやたら分かるんだろう?


 「レベルはジャジメントで分かるよ、私に掛けてみな、使えるだろ」


 心が読まれた!

 それにしてもジャジメントで分かるのか、そう言えば魔物や人に使ったことはなかったな。

 俺はジャジメントを発動させる。


 

 名前:サラ 

 種族:人間

 状態:普通 

 レベル:13


 見えた!

 そして俺は。


 名前:ソージ 

 種族:人間

 状態:普通 

 レベル:3


 ・・・レベル低、いや、俺は生れ立て見たいのものだ。低いのは当然だ。うん。


 「武技もレベルが上がれば覚えられるんですか」

 

 「ああ、身体能力ぐらいなら習得は可能だが、上位の武技になるとレベルで取得するしかないよ」


 やはりレベル上げを頑張るしかないか。

 明日からレベル上げに集中しよう。

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