03 決闘
「おいお前、第4神階魔法が使えるだと!さっきから聞いてればいい気になりやがって、本来ならお前のような奴はボコボコにして外に捨てるところだが、チャンスをやる」
「チャンスですか?」
「そうだ、俺達3人と戦え、それで勝てればお前の実力をギルドの方も認めざるを得ない、例え第4神階を使えるのが嘘だろうとな」
何でこんなことになったんだろう?俺は普通に冒険者登録しに来ただけなのにな、それにしても決闘か、冒険者をやっていくにはそういうことも慣れておかなければいけないか?それならここは受けるか。
「分かりました。戦います」
そう言った瞬間、3人は一瞬顔がにやけた。
こいつら常習犯だな。
「そうか、それならルールを決めよう。まずお互い殺しは無しだ。ただし殺さなければ何をしてもいい、だが、負けそうなったら降参と言えばそこで勝負は終わりだ。お前が負けた場合は服以外の全てを置いてこのギルドから出て行け、もし俺達が万が一負けた場合は俺達がこのギルドを出て行く、もちろん冒険者脱退の手続とギルドに預けてある俺達のお金を全部お前にやってな、どうだルールはこれでいいか」
なるほど、この人たちの目的は俺が持っている金品か、どうりで悪そうな顔をしている訳だ。人は見かけによらないというがこいつらは見た目通りだ。それにしても服以外を置いていくか、ほとんどはディメンションホールに入れてあるから負けて損をするのは剣ぐらいか。それなら負けたとしてもそこまでの損はない、剣がなくても魔法で戦えばいいわけだし。
「ええ、そのルールで問題ないです」
「そうか、それなら契約書を書こう、アリサちゃん契約書を用意してくれ」
男は俺がさっき話していた受付嬢にそう言う。あの受付嬢はアリサという名前なのか。
「契約書ですか?」
「ああ、口約束なら逃げられるかもしれないからな」
「分かりました。すぐ用意します」
そう言い残し受付嬢もといアリサさんは奥の扉に入っていった。しばらくすると契約書と思われる紙を持って現れてた。
「これが契約書となります。この契約書は契約魔法がかかっており、しっかりとした拘束力があります。もし契約を破られた場合、最悪死に至る場合もあります。それをしっかり理解された上での契約ということでよろしいですか?」
「ああ、こっちは問題ないぜ」
「俺も問題ありません」
「ではお互いこちらに契約内容をお書き下さい、その後にオドを紙に流せば契約完了となります」
なるほど、そんな仕組みになっているのか。それにしても、契約魔法か少し怖いな、ちょっとだけ見てみよう。俺は第2神階魔法(ジャジメント/鑑定)を発動させる。
第2神階魔法(アレンジメント/契約)がかかった紙。第4神階魔法(ディスペル/解除)で解除可能。
なるほど、アレンジメントだったのか、それにディスペルの魔法は覚えている。それなら解きたいときには好きに解ける。これで安心して契約書を書ける。
俺は契約書を書いた後、オドをお互いに流し合い契約を完了させた。決闘はギルドの裏側の地下にある訓練所で行われることとなった。訓練所は半径20メートル程の広さがあり、天上は5メートル程の高さがあった。これなら魔法を撃っても大丈夫そうだ。
「これから契約書に基づき決闘を始めます。立会人はギルド職員アリサが務めさせていただきます。双方用意はよろしいですか」
「問題ないぜ」
「大丈夫です」
「それでは決闘開始!」
まず剣を構え相手を観察することから始めた。まず1人は剣を持っており、一番最初にこちらに向かってくる。その後ろでは斧を構えながら魔法を唱えている奴が1人、こいつが俺に色々させた奴だ。おそらくこの3人のリーダなのだろう。もう1人はそのリーダの前で盾を構えながら魔法の詠唱を邪魔されないように守っている。俺はまずこちらに向かってくる剣の男の対処のために、自分の体に魔法をかける。
(ディフェンスプロテクト/防御強化)
(ボディープロテクト/身体強化)
(ボディーレジスタンス/耐性強化)
(アタックリーンホース/攻撃強化)
(アクセラレーション/スピード強化)
自分の体を強化し相手の剣を受け止める。軽い!相手の一撃は驚くほど軽かった。これが強化系の魔法か、俺はそのまま力まかせに相手の剣を上に弾き飛ばす。そして相手の腹に向かってパンチを繰り出し吹っ飛ばす。
「ぐはぁ!」
やばい声を上げいまだ魔法を唱えているリーダーのところまで転がっていき動かなくなった。
死んでないよな?めちゃくちゃ手加減したけど、強かったか?
「なにやってんだ。お前はガキ1人絞められないのか!もういい、お前はそこで寝ていろ、ここは俺の最強魔法、第2神階魔法食らわせてやる。食らえ」
(ファイヤーアロー/火の矢)
火の矢が一本飛んでくる。
俺はそれに対処すべくすぐさま魔法を放つ。
(ウオーターアロー/水の矢)
「ばかな!」
放った魔法は火の矢を貫通し、リーダを守っている盾の男に向かって飛んでいった。盾の男は水の矢をガードしたが、その衝撃に耐えられず盾が砕け散った。その隙に新たに魔法を唱える。
(サンダーボール/雷の球)
空中に雷の球を発動させ、盾の男に投げる。盾の男は慌てて逃げようとするが、こちらの魔法の方が速くそのまま直撃した。
「ぎゅぁぁぁぁぁっ」
盾の男は悲痛な声を上げ、焦げ臭いにおいを漂わし地面に倒れこんだ。少しやりすぎたか?サンダーボールにやられた男は未だに身体をひくつかせながら口から泡を出している。さっきのウオーターアローといい、俺の魔法は威力が強すぎるようだ。制御ができるまでは、あまり強い魔法を撃つのは控えたほうがよさそうだな。
「不正だーーー、お前のようなガキが第2神階魔法を使えるわけがない、ましてや同種類の魔法で俺の魔法が負けるはずがない」
不正って、殺さなければ何をしてもいいんじゃないのか?それに不正してないし。
「くそが、俺はこの冒険者ギルドに10年以上いるんだ。お前のような新人に負ける訳にはいかないんだよ!(武技、身体能力上昇)」
おお!あれが武技か今のは自分の身体を強化したのか?見た感じ原理は魔法と似ている。
「お前を武技で蹴散らしてやる。行くぞこの不正野郎が!」
背中に背負った斧を抜き、こちらに走って来る。身体能力が上昇しただけのことはあって地面を滑るように走って来る。まるでスケートのようだな。そういえばスケートってやったことないな。
こちらの間合いに入る瞬間上空に飛び、斧を振り上げながらこちらに襲いかかってきた。
「死ねーー!(武技、兜割)」
こちらに振り下ろそうとしていた斧が急に加速し、俺の頭上に襲いかかった。
「なんだと!ばかな!」
渾身の力で降り降ろした斧は、俺の剣により切断された。すごい!斧を受け止めようとしただけなのに斧が切れた!神様からもらった贈り物は、どうやらとんでもない物のようだ。ありがとう神様。俺は未だ驚いてるリーダの顔面にめがけて拳を繰り出す。
「はっ!(武技、回避上昇)」
俺の攻撃に反応したリーダが(武技、回避上昇)をするが、俺の拳の方が速く綺麗に顔面入り訓練場の壁際まで吹き飛んだ。
南無阿弥陀仏




