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皇國の防戦記  作者: 長上郡司
第一章 怨嗟の声
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07 大陸争乱


グレンは元来、皇國の国境線近くの村でこの世に生を受けた、と記録に残っている。


母は軍人だった。


父は軍関係の官吏だった。


両親の父母もまた、軍関係の仕事に就いていたと言う。


ゴリゴリの軍人一家の第二子として育てられた物の、素直で、穏やかで、いつも笑顔が耐えない子供だったという。


この国では第一子が、性別に関係なく家督を継ぐのが通例となっている。


グレンには、三歳年上の姉と四歳下の弟がいる。


本来ならばこの姉が、バルザード家を継ぐはずだった。


だがしかし、現在では何故か、グレンがバルザードの当主として伝わっている。








“この戦争さえ起こらなければ・・・”






“あんな事には為らなかったのに・・・”






“みんな、もう死んでしまった。”






“みんな・・・みんな・・・”






“しんじゃった・・・”






“かあさんも・・・・・・”






“とうさんも・・・・・・”






“みんな・・・みんな・・・しんじゃった・・・”






“どうして ぼくだけ いきているの?”






“どうして どこにも だれも いないの?”






“どうして?・・・・・・”






もうこの世に、グレン以外の家族は居ない。



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