71/137
04 父との確執
~回想の夢~
エミリアは物心がつくまで、母親に女手一つで育てられた。
❝あの人は大変なの❞
いつもそうだった
いつも父は家に居なかった
私が大怪我をして、高熱を出した時も
学校で、ちょっとした賞を貰った時も
お母さんが倒れた時も
許せなかった
あの人が
あの男が
母さんが大変なのは、よく知っていたはずだ
いつも家に居ない
國のため?
國民のため?
私達は、母さんはその國民には含まれないのか?
私達は、守る対象には含まれないのか?
夫婦なのに?
我が子なのに?
なぜ?
どうして?
なんでなの?
おとうさん・・・