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皇國の防戦記  作者: 長上郡司
断 章 皇國西方軍
70/137

03 エミリアの副長

              

                ~エミリア中隊 隊長天幕にて~





「とりあえず、しばらくここに留まるみたいね」


「面倒ですねぇ」


「軍人辞めたら?」


愚痴をこぼす副長に、エミリアはいきなりキツイ提案を送る。


「父が怖いので、無理です」


その提案を、副長はキッパリと否定する。


「ああ・・・あの人ね・・・」


「隊長は良いですよね、付き合いが薄いから」


「直接的な付き合いはね・・・」


「大変ですねぇ、いだ・・・」


「黙れ」


「そんなに嫌わなくても」


「どうやったらあれを父として思えるの?」


「私は隊長の家庭事情には詳しくないので、お答えは差し控えさせていただきます」


「あんた、ホント役人基質よね・・・町の官吏にでもなったら?」


「退役後の再就職候補の筆頭格ですよ」


「ホント・・・食えない女ね」


「ありがとうございます」


「褒めてないわよ、アイリス」


「まあ、なんだかんだ真面目にやりますよ?私は」


「就職斡旋に響くからね」


「よくご存知で、流石に長い付き合いですね」


「腐れ縁以外の何物でもないわよ」


「切っても切れない、鎖のように強固な縁ですね」


「そんな錆びついたド腐れ鎖なんか、ぶっ千切ってやるわ」


「隊長ならホントに出来そうですね、怪力だから」


「あんたの首根っこでやってみる?」


「部下殺しは結構重罪ですよ」



            ~膠着戦線に置ける昼下がりの会話。~



副長は女です。

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