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皇國の防戦記  作者: 長上郡司
第四章 亡霊少女
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外伝 窓の外側

「アイラ・・・あれ、見えています?」


「浮いてる女の子?」


「あ、良かった・・・僕しか見えない何かじゃなくて」


「見えてるよ、大丈夫」 


「大丈夫何ですかね?見えて」


「さあ?」


二人はグレンの部屋の窓の外へ回り込み、室内を伺っている。


人より遥かに聴覚に優れた二人は、グレンしか居ないはずの部屋から話し声が聞こえることを訝しみ


屋外から回り込んでいた。


「おかしな一人遊びしてなくて良かったね」


「そっちの方がましですよ、亡霊何かどうしようもない」


「気づいてないのかな?二人は」


「亡霊の方は知りませんが・・・まぁ隊長は気づいてないでしょうね」


「どうする?飛び込む?」


「実体の無い相手で、アイラは勝算有るんですか?」


「やればわかる」


「待って、待ちなさい。武器をガラスに叩きつけようとしないで」 


飛び込もうとするアイラに、頑張って制止するエリア


その間も室内の会話にはしっかりと聞き耳を立てる。


「あ、消えた」


「終わったみたいですね」


「戻る?」


「急いで」





就寝前に、先程の亡霊の会話の意味を、エリアは反芻する。


“まさか同じ事を亡霊が言うとは・・・”  


蘇りの伝承をあの亡霊は言っていた。


“あれは、隊長を伝承の炎龍になぞらえていた”


國を守護した後に、今度は自ら滅ぼす紅い戦士・・・怨念の黒い悪魔


“隊長が龍なら・・・怨念の悪魔は・・・・・・?” 





一人、思い浮かぶ顔が有る。


“いや、よそう・・・”


その顔を強制的に意識から打ち消したエリアは、微睡みの世界へと旅立った。



グレンが登場しない話は外伝となります。

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