表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
皇國の防戦記  作者: 長上郡司
第四章 亡霊少女
57/137

54 深紅の夕陽

エリア達が帰ってきたようだ。


先程まで静かだった屋敷内が賑やかになる。


“何で二人であんな騒がしくなるだ?・・・”


グレンは自室から外の会話を聞きながら、一人もの思う。


気づけば、空は夕暮れ時に差し掛かっていた。


“紅い・・・真っ赤だな・・・”


血の如く深紅の夕陽が、グレンの漆黒の眼を紅く焦がす。


“あの時も・・・こんな色だったな・・・”


その情景に、彼の深く暗いトラウマが頭を過る。


“あの時も、真っ赤だった・・・空も、村も、森も・・・何もかも・・・・・・”





「あれ?隊長は?」


「姿が見えませんね?夜逃げでもしましたか?」


「いやいや、若様は先程までこちらにお出ででしたが、自室に戻られております。」


「夜逃げって・・・」


エリア余りの言いように、流石のアイラも言い淀む。


「冗談ですよ?」


「ええ・・・?」





“糞野郎が・・・”


居間での会話がしっかりと耳に入ってきていたグレンは、流石に耐えかねてエリアの元に向かおうとするが・・・





『楽しそうね?グレン坊や』




背筋が凍り付いた。




かつて、その呼び方をしていた者は




『今は千人将なのね?可愛い可愛い坊やが、ずいぶん成長したのね?』




かつて、その声を発した者は




『でも、まだまだね・・・そんなんじゃ、いつまでも』




かつてその服を着て、その顔でグレンの名を呼んだ者は




『私達の仇は討てないわよ?グレン・・・』




死んだはずだ




あの時




あの場所で




「エリーゼ・・・」




かつてグレンが淡い想いを寄せていた少女が現れた。




10年前の姿のままで



エリーゼは、ガ⚪スリ⚪ガー・ガールのエ⚪リカみたいな姿です。


12~13才位です。


亡霊となりグレンの前に姿を現しました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ