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46 開門
城門が開いた。
その事実に、両軍の反応は正に正反対だった。
腕や武器を天高く掲げ、歓喜を爆発させる皇國軍。
その場の守備を放棄し、撤退ではなく潰走状態に陥る帝国軍。
ブラドはその両極端な状況を、壁上から見つめていた。
「開いた・・・門が開いたぞおおおおお!!!」
「よおし!!グレン隊がやったか!!」
「ブラド隊長!!我らも下へ向かいましょう!!」
先程、グレンには任せられんと言っていた部下の台詞を思い出しつつ、ブラドは呟く。
「全く、現金な連中だ・・・」
苦笑しつつ、部下の進言通りブラドは下へと向かう。
「よくやったぞ、グレン・・・」