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皇國の防戦記  作者: 長上郡司
第三章 山岳城塞奪還戦
45/137

44 亡国の遺言

ロト7

ロト7

ロト7

グレンの刃はボルゾフの右肩から、胸を抜け左の脇腹までを、袈裟懸けに切り裂いた。


体格差が大きかった為か、完全な両断は出来なかった。


たが、腹の傷口から腸を垂れ流している。


ボルゾフは片腕で傷口を押さえ、もう片腕と両膝を地に着いた。


「ごはっ!・・・」


口から大量に吐血をし、呼吸が荒い。


最早、落命までは時間の問題だ。


「素晴らしい・・・グレン・・・本当に、よくぞ・・・練り上げた・・・」


荒い呼吸の合間合間に、勝者グレンを讃えるボルゾフ。


「申し訳ありません、ボルゾフ将軍。即死させられませんでした。

今、止めを」


「いや・・・いい・・・」


「苦しむことになりますよ」


「無駄に・・・生き長らえてしまった・・・今まで・・・」


「え?」


「隊長、聞いてやれ」


「ヴォルゲン?」


「かつての英雄の最期だ」


「あぁ・・・」





「人質に取られた私は・・・戦いもせず、敵に降った・・・だがボルドは・・・戦った」


過去の悪夢がボルゾフの脳裏に蘇る。


「グレン・バルザード・・・」


「はい」


ボルゾフの呼び掛けに、グレンは素直に応える。


「お前は・・・私みたいに、為るな・・・」


「・・・ええ」


英雄からの忠告を受ける。


「ボルド・・・すまない・・・」





そうして、塞将・ボルゾフは敗死した。




「・・・・・・ヴォルゲン」


「あぁ、良いのか?」


「やってくれ」


「わかった」




ヴォルゲンは大きく息を吸い込み、叫ぶ。




「帝国塞将、ボルゾフの首!我らが“戦闘龍”グレン・バルザード隊長が!!討ち取ったァ!!!」





城塞内に歓声が鳴り響いた。


当たれ

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