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皇國の防戦記  作者: 長上郡司
第二章 戦の備え
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19 行方知れず

「・・・隊長は、その・・・先程から、あの・・・席を・・・・・・外して・・・おり・・まして・・・」


第5中隊隊舎に着いたグレンたちは、クロードがここに居ないと知った。


「フリクセル、別に俺はお前に対して怒っちゃいない。ただクロード・ゴミ・中隊長はどこに行ったのか?いつ戻るのか?そして❝すでに終了している❞第5の報告書、始末書、その他はどこか?と聞いているだけだ」


第5中隊復調のフリクセルは、グレンの問いかけに対し、虫のささやくような声を絞り出す。


「書類ですが・・・中隊長印がまだ・・・その・・・済んでいないものがいくつか、ありまして・・・お戻りになり次第、直ちにまとめ上げられます」


「だからクロードはどこだ?あいつに押させりゃ済む話だ、お前がそんなにも冷や汗かくこたねえよ・・・なあ?エリア」


「・・・え?・・・ああ、はいそうですね」


グレンの問いかけに明後日を向きながら答えるエリア。


「お前何も聞いちゃいなかっただろ、すげえなその度胸、フリクセルも見習えよこれを」


「・・・・・・」


「まあいい、様は俺らが総掛かりで殉職者も出しながら仕事を終えようとしている最中にも関わらず、こうして他中隊の状況も気にかけるという涙ぐましい努力をしている状況で?あのゴミはサボり倒して部下に面倒事押し付けてトンズラこいた訳だな?」


「誰ですか殉職者って、ランドもミリアリアもちゃんと生きてますよ」


「・・・・・・」


「フリクセル、副長のお前がどう思おうがあいつはゴミだぞ、はっきり言って、必死になって庇うこたねえ」


「・・・多少目に余ることは有りますがそこまで言わなくても」


「情愛の監獄」


エリアが呟いた


「うっ・・・」


フリクセルが目を見開き声をつまらせる


「何だ?❝また❞娼館か?・・・これだけ慕ってる部下ほっぽり出して、当の本人は一人快楽に溺れてんのか?素晴らしい部下思いの上官だな、感動で思わず涙出そうだわ」


「・・・・・お手柔らかに、お願いします。」


「全部あいつ次第だな・・・行くぞエリア」


「はい」


グレンはクロードが真っ最中の娼館に向かった。



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