120 準備完了
「隊長、準備できました」
「何時でも発てます」
「お疲れさん...」
報告に来た部下を、グレンはくたびれた表情で迎えた。
「疲れ切ってますね」
「疲れもするわ、この階はほとんど俺一人で片付けたから、結局エレナは何処にも居ねえし」
「隊長の奇声の後でアイラが下に降りてきましたけど、なんかどっか行っちゃいましたよ?」
「なんか食ってました」
「誰かあの馬鹿娘に他者への配慮を教え込んで」
「大隊長に頼んだらどうスか?」
「頼めるかよこんな馬鹿話」
そんな会話をしながら三人は一階に降りていく。
「ちゅうかよ、エレナ本当に何処に行った?」
「ああ、エレナならさっきゲテモノ土産屋に居るのを見ましたよ」
「また何買おうとしてんですかね」
それを聞いたグレンは、何とも複雑な顔で部下を見返す。
「どうせ○○○じゃないの?最近はまってるらしいから」
「衝撃だよな、あの顔でアレ食ってんだから」
「初めて見たときは、脳が理解を拒否したよ」
「お前ら関係ないから好き勝手言えるけどな?俺はその衝撃物に迫られてんだぞ?どうしてくれんだ?」
「一生懸命に頑張って下さい」
「心から応援してます」
「はあ......俺はもっとまともな手下が欲しいよ...」
類は友を呼ぶのだろう
精神的な疲れを抱え込みながら、グレン第二中隊は本来の赴任地域へと戻っていった。
続く...




