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皇國の防戦記  作者: 長上郡司
第五章 治安維持
122/137

115 尋問

暫く前から、グレンは部下に告げられた廃屋の扉の前に立つ。


後はドアを開き中に入るだけだが、中々ドアノブに手を掛けない。


「静かすぎる・・・下手に悲鳴が聞こえてくるとかよりも怖いなこりゃあ・・・」


見るからに何かが出そうな廃屋の内部には、ディッセンバーによる凄惨な状況が広がっていると想像するグレンは、どうにも気が乗らない。


「はあ・・・」


今すぐ踵を返して帰りたいが、そうはいかない事は百も承知であるグレンは覚悟を固め、中へと入って行く。


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