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110 閑話
「凄いなコイツら」
「何がですが」
「ウチがここまで後手後手に回るのはいつ以来だろうな…」
「ああ……多分、アイラの部族と殺り合った時位じゃないですか」
「あの時か…グレンがまだ小隊長だったよな?」
「はい、ヴィルヘルム大隊長が、まだ中隊長に成り立ての頃でしたね」
「何人殺られたか…あん時は」
「第二小隊自体は15人前後ですよ」
「そんなもんだったか」
「中隊全体では140人位死にましたけどね、僕の分隊も一人殺られましたし」
「俺の分隊は無事だったが…まああれに比べりゃ今回はだいぶマシか」
「門攻めで死んだのは20人チョイですからね、予想よりかなり少なく済んでますよ……今の所は」
「エリアお前、不吉な事言うんじゃないよバカタレ」
「今回もガランさんの無事を願ってますよ、心からね」
「なんだその棒読み」
「さあ?何でしょうね」
追撃は続く…




