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96 支援小隊
「そろそろ着いた頃か」
「何もなければ、ですかね」
エリアは小隊員に進捗の確認を取っている。
「またアイラが駄々をこねていたって?」
「“お腹空いたから行きたくない”だそうです」
「糞餓鬼が・・・軍隊舐めやがって」
隊員の報告に対して、エリアは苛立ちを隠さない。
「・・・副長も配置に着きました。支援小隊は何時でも動けます」
明らかな怒気を放つエリアに多少気圧されつつも、小隊員は自隊の
準備が整った事を伝えた。
「はぁ・・・そういや使いは出したか?」
「そちらも万事抜かり無く」
「まあそっちは上手く行くか分からんがな」
「駄目なら自力ですか?」
「他になんかアテが有るのか?」
「いいえ」
「さて、鬼が出るか・・・それとも蛇が出るか」
攻撃の時刻が迫る。
刻一刻と・・・