豹変した歴史
前書きと後書きどうしよう…
とりあえず書き終わっていたので投稿。
京子「あ、あれ?」
アプリを起動した瞬間、京子は現在のものとは思えないような街に居た。
みんな妙な服を来ており、刀を刺したちょんまげの男も歩いていた。
京子「ここは…城下町?」
京子が上を見上げると、そこには巨大な山があり、その頂上には立派な城も建っていた。
京子「あそこは確か…」
彼女にはどこか見覚えのある城だった。このアプリの行き着く先がなんなのかよくわかっていないので、とりあえずそこを目指すことにした。
??「待って下さい!」
京子「? 誰ですか?」
彼女を呼び止めたのは、どこかのゲームにいそうな美人な女性だった。京子よりは年上だろう。その女性は京子の前に立ち、話し始めた。
女性「私は、このアプリのガイドであるライ・セリオンです。」
京子「あ、石川京子です。」
ライ「あなたのことはもうあの方から聞いています。まずはこれを見てください。」
すると、ライは画面のある端末を京子に見せた。画面には、真っ黒い空間と1本のろうそく、そして、1人の女の子が映っていた。
少女『この映像を見ているということは、あなたはユーザーになったのね、おめでとう、そしてようこそ、T・ワールドへ、私はこの世界の作成者よ。説明はいるかわからないけど、さっきのT・ゲートはこのアプリに入るためのアプリよ。でも、T・ゲートがスマホに入っていてさらに起動できた人はあまりいないわ、あなたみたいにタイミングを狙ってもそんな簡単に入れるものじゃないわよ、石川京子さん♪』
京子「!!私が開いたのを…見られてた!?」
少女『そんな驚かなくても、カメラにちょっとハッキングすれば簡単よ、まあ話を戻して、あなたは人類代表よ、愚かな人類のね…』
京子「愚かな…?」
少女『まあこれから、あなた、いや、あなたたちには価値があるか試させてもらうわ。また言いたいことがあったらガイドに起動させるから、これから頑張りなさい…フフフフ…』
京子「…………」
画面は消え、ライと名乗る女性ガイドはタブレット端末をバッグにしまった。
ライ「質問がありましたら、何か私にご相談ください。」
京子「早速いいですか。」
ライ「ええ、何でしょう。」
ライはにこりと笑って答えた。
京子「私はここで何をするんですか?」
ライ「それは…」
ライは上着を脱ぎ、バッグにしまった。
ライ「このアプリはゲームです。あなたはこのゲームをクリアして下さい。」
京子「クリア条件は何ですか?」
ライ「それは、自分で見つけて下さい。」
京子「制限時間は?」
ライ「ありません、じっくり考える時間もありますよ。」
京子「ゲームオーバーは?」
ライ「ありません。」
京子が質問攻めするが、ライはそれを的確に答えた。
京子「ぐぬぬ…」
ライ「他に質問は?」
京子「…ありません…」
京子が負けを認めた時、周りの人々が2人を見つめていた。
京子「あのー、最後にもう一つ…」
ライ「何ですか?」
京子「あの人達って…私達の事見えたりします?」
ライ「ええ、見えますよ。」
ライはにこりと笑い、答えた。
周囲の人々は…
人「おい、あの女の子、意味不明な単語を連発しているぞ!」
人「もしかしたら信長様を暗殺するための合言葉かもしれないぞ!」
人「よし、捉えろ!」
周囲の人々が京子にゆっくりと向かう。
京子「あの女の子って…私!?」
京子は周囲を見回すと、昔風の服の人々しかいなく、ライの姿は無かった。
京子「ってガイド!!どこ行ったのよ!」
人「おい、仲間を呼んでるぞ!」
京子「ご、誤解です誤解です!」
すると、京子の脳内で声が響いた。
その声の主は、ライだった。
ライ「何かがあったら、私に連絡下さい。スマホに私の電話番号を登録しましたから。」
相変わらず明るい声だ。
京子「今何かあるじゃないの〜!!」
当然連絡する暇も無く、京子はどうするか考えていた。
人「さあ、おとなしくしてもらおうか。」
人「信長様の命は渡さんぞ!」
京子「だから違い…って信長?」
京子は上の城を見た。
この賑やかな城下町、高き山にそびえ立つ城、そして信長…間違いない、ここは安土城だった。
京子「安土城があるってことは…戦国時代!?」
人「何を言っている、もう戦国の世は終わった!今は信長様が天下を取り、この国を支配している!」
京子「えっ…どういうこと!?」
人「光秀様と秀吉様の活躍で毛利を倒し、信長様が天下統一したのだ。さあ、早く捕まれ!」
京子「(光秀は毛利との戦には行かず、信長が秀吉と合流する時、本能寺の変を起こしたはず…この世界の歴史に何が…私達の世界と違うのかな…とにかく、信長に会いに行ってみよう…)」
京子が両手を差し出した後、男達に紐で両手を結ばれ、彼女は男達に引かれ、安土城へ歩いた。
京子はクリア条件に気づけるのか?