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☆06.親友兼幼馴染みと彼氏兼先輩

本編の私が振ってる番号で133話の数分前の話です。

※本編を133話まで読んでいない人は目次にあるリンクから本編に入ってください


All水原目線

 僕はいつも真夜ちゃんが起きてくるのより早く、月影家に行く。自分の家にはあまり居たくないので、寝に帰ってるだけだ。


 いつも通り月影家にいくと、家の前に誰がいた。

「・・・・・・、水原・・・・・・・。」

その人物は、

「おはようございます、風天先輩。」

「あぁ、おはよう。」

昨日、真夜ちゃんの彼氏になった風天先輩だった。僕にとって、今、一番憎い人だ。だって、この人は僕の全てと言っても過言ではない真夜ちゃんを昨日僕から取ったのだから。

「ところで、風天先輩。こんな時間に何故、こんなところに?」

まぁ、大体は予想がついてるけど、一応聞く。

「真夜と一緒に登校する約束、してたんだけど・・・・・・、いつももより早く目が覚めちゃって・・・・・・・・・。少しでも早く真夜に会いたくて・・・・・・。水原のも分かるだろ?君だって同じ理由で、今ここに居るんだろ?」

「・・・・・・・・。」

だったら、少しくらい、気を使ってくれてもいいじゃないか。どうせ、学校に行ったら真夜ちゃんは先輩にべったりなんだから、真夜ちゃんが家に居る間くらい僕に真夜ちゃんをくれたっていいじゃないか。とは言っても、この人は、僕の過去も、僕にとって真夜ちゃんが唯一の心のよりどころだというのも、全く知らないんだけどね。まぁ、言う気もないけど。

「まぁ・・・・・、それもありますね。」

色々あるからそう返しておく。

「水原、急いでるか?」

「?いえ。」

どうせ真夜ちゃんはまだまだ起きてこないから。

「なら、ちょっといいか?君とはちゃんと話がしておきたい。」

何のことだかは言われなくても分かった。しょうがない。聞いてやるか。

「では、どうぞ。」

「えーと・・・・・・・」

言うことは全く考えていなかったようで一生懸命、考えてる。

「俺は・・・・・・、昔の真夜を知らない。」

そりゃそうだ。小さくってかわいかった真夜ちゃんをこの人に知られてたまるものか。

「だから、君と真夜に昔、何があったかも知らない。」

知ってたら、僕のプライバシーへの侵害だ。

「何かあって君たちが一緒にいるのは何となく分かってる。だからと言ってそれを聞きだしたりはしない。だから・・・・・・、真夜を取っちゃてゴメン。一応謝っておく。」

(謝るくらいなら取るなよ!)

何かがあったのは分かってるんだろ!!だったら、・・・・・・だったら、何で・・・・・・・。

「でもだからといって、譲る気はない。」

何でだよ・・・・・・・!!

「例え君達の過去に何があったとしても、真夜への、好き、て気持ちは誰にも負けない。君の過去なんて気にしていられないくらい余裕ない。それくらい大好きなんだよ。」

僕だって、真夜ちゃんのことが大好きだ。先輩より長く長く思ってきた!!

「だから・・・・・・・・、俺に真夜をください!!」

「はぁ!!?」

思わず言ってしまった。何、この、結婚の挨拶みたいなものは・・・・・・!?まさか、そうくるとは・・・・・・・・。

「・・・・っぷ。」

「へ?」

「ハハハハハハハァー!」

思わず笑ってしまった。本当にこの人は真面目だな。僕がいきなり笑ったものだから、驚いてかなり間抜けな顔をしている。

 ――――こんな人だから、真夜ちゃんに選ばれたんだろうなぁ。

僕だったらこんな真正面から言ったりしない。邪魔だったら影で排除してしまう。なのにこの人は真正面から来て頭を下げた。

 ――――だから、僕は真夜ちゃんに選ばれなかったどころか、親友止まりだったんだ。

「な、何でそんなに、笑うんだよ・・・・・・・・。」

恥ずかしそうにする先輩。真夜ちゃんがいたら絶賛・萌えてただろう。

「だって、先輩、それ、結婚の挨拶みたいですよ。」

「!!」

自覚症状なしか!

「っう・・・・・・・、うー・・・・・・、も」

も?

「もういい!!」

「何が!?」

思わずつっこんでしまった。

「もう、それでいい!!・・・・い、いつかはするともりだし・・・・・・・。」

おい、気が早いぞ、風天。

「こっちは、真面目に言ってるのに・・・・・・・、水原は・・・・・・・・、もう。」

何か、拗ねだした。真夜ちゃんだったキャーキャー言いそうだ。

(しょうがないなぁ)

「先輩」

「・・・・・ん?」

「中、入りますか?」

「え!?」

「真夜ちゃんを驚かせちゃいましょう。」

 ――――真夜ちゃん、

「う、うん!」

 ――――君に全てを捧げた僕をふるんだから

「お、おじゃまします!」

 ――――この人と

「どうぞ。」

 ――――幸せになってね。


 その後、月影母に先輩が(実だから)るー君と何ともネーミングセンスの無いあだ名を付けられて、真夜ちゃんのことを赤裸々に話させられたのは、また別のお話。

この話で水原の過去に何かがあったことを匂わせていますが、いつか機会があれば描きますので、今回はスルーの方向でお願いします。

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