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〇12.おかんとお兄ちゃん

お久しぶりです。


雷瀬目線のお話。

時期は真夜2年生の2章終了後のいつか。

 いつだかはあまり覚えてはいないけど、俺の同志が言っていた。

「お兄ちゃんいまだにビビってるのってライライぐらいだよね~。」

っと。ビビってるだけで仲が悪いいわけではないので、別にそれで問題ないのでは?と俺は思うのだが俺の同志はそうではないらしい。

「だって、おかんとお兄ちゃんだよ?まぁ、ライライは皆のおんなんだけど皆ってことは私のおかんでしょ?で、お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなんだから家族みたいなもんじゃん。」

変な理論で勝手に人を家族設定に巻き込むのは止めてくれ。あと、俺はおかんじゃねぇよ!

「だから、仲良くなれると思うんだけどなぁ~。」

そう言った時の同志の顔には、「だから仲良くしてほしいなぁ。」と書いてあった。



 来週の平日に後勝の誕生日がある。その日がちょうど短縮日課で午前中授業だということもありプチパーティーをやることになった。メンバーとしては俺・月影・水原・土田、そして祝われる側の後勝だ。午前中帰りだといっても、総務会メンバー3人には総務会の仕事があるし、後勝は漫研部の活動日であるためそれが終了してから生徒会室に集まってやることに。会長からの生徒会室の使用許可も頂済みだ。ゆいつ暇な俺が生徒会が仕事をしてる中生徒会室をウロチョロしプチパーティーの支度をする。それの許可ももうもらている。魔王こと金島生徒会長は黙って生徒会室を使ったり、生徒会室にあるものを勝手に使うととても怒るのだが、事前に言っておけば怒らないし、魔王と呼ばれるくらい怖い割には意外と寛大で総務会の活動に全く関係がない後勝の誕生日会の会場として生徒会室を使うことを許可してくれる。生徒会室なら冷蔵庫があるので用意した菓子や飲み物を冷やしておくことができるし、温かいものが飲みたければ簡易キッチンや電気ケトルもあるのでお茶を入れることができる。とてもパーティーをやるにはちょうどいい場所なのだ。

 パーティーの内容は、菓子食って駄弁るだけ。基本的に普段の休み時間とやってることは変わらないが、唯一違う点はケーキとプレゼントがあることだ。プレゼントは各自が用意し、ケーキは月影と水原が焼いてきてくれる。あと用意するものとしては菓子とジュース。俺は菓子用意係となった。


(って・・・・・・・・・。何買えばいいんだ・・・・・・・?)

菓子を買えば良いといえばそうなのだが、この世には数えきれないほどの種類の菓子が存在する。

(人の菓子の趣味なんて分かるか!!)

何を買って良いのか分からない。ケーキがるから甘いものはあまり買わずにしょっぱいものを中心に買えばいいのか?ぐらいしか分からない。俺は地元のスパーマーケットの菓子コーナをうろうろ。その時、何か見覚えのあるシルエットを見かけた。見覚えがあったので振り返りそのシルエットと探した。

(え・・・・・・!ま、まさか・・・・・・・・・・・・!?)

やっぱり、知り合いにそっくりだと思わずじーっと見てしまった。多分、俺の視線に気が付いたのだろう。相手も俺を見た。

「「あ・・・・・・・・・。」」

確信した。

(ふ、風紀委員長じゃんアレ!!)

ど、如何しよう。偶然必然関係無しに他の奴らがいない状況で会うのは初めてだ。仲が良いわけでもないが無視するような間柄でもない。もし仮にこの世の中で友達の友達は友達だ法則が100%成り立つとしたら、多方向から見ても先輩(友達)だといえる。だが実際はそこまで仲良くはない。というか、差しで話したことが一度もない。だって、怒る怖そうだし、相手も絡んでこようとはしてこないし、何より、あの妙な威圧感のせいで近寄りがたい。頭の中では(月影達の話から)割と芸人精神の備わったお笑い要因なのは分かってはいるのだが、あの威圧感に勝てない。初対面でも風紀委員長とは普通に話した後勝(本編048話参照)は凄すぎる。流石は月影の友達と言ったところか。

 俺が頭の中で如何すべきなのか迷っている間に、

「おい。」

いつの間にか風紀委員長が俺の前に立っていた。

「う、わぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!」

俺は慌ててバックして風紀委員長と距離をとった。

「そんなにビビるな。真夜とか土田とか慧のバレたら馬鹿にされるぞ。」

風紀委員長にそう言われ、俺の頭には俺に「ビビってやんのー(W)」風紀委員長に「ビビられてやんのー(W)」と馬鹿にしてくる月影(などなど)達が浮かんだ。すごくイラってきた。そのおかげでビビっていた気持ちが吹っ飛んだ。

「そ、それで・・・・・・・、風紀委員長。どういったご用件でしょうか・・・・・・・・?」

「いや、別に用はないが・・・・・・・・。お前、俺に気付いてただろう?だから、無視するのもどうかと思ってな。お前には真夜達が世話になってるしな。」

あんたが無視する無視しないの基準って(それ)かよ!?妹関連なら話したことのない人間にも話しかけるのかよ!?シスコンすぎだろ!いや、それ以前に金持ちの風紀委員長がこんな庶民的なスーパーにいるのも妹のせいだよな。ップ・・・・・・・。ウケる。似合わな過ぎてウケる。そんな似合わないようなところに1人で来るくらいのシスコンっぷりにもウケる。

「ちなみに、風紀委員長は何でこんなところに?」

(心の中で)笑ってしまったせいか、いつもだったら不愛想な顔をして相手が立ち去るのを待つ(だから友達がいないんだよな!)ところなのだが世間話を振ってしまった。とは言っても、自分の質問に対する正解は知っている。月影の餌集めだろう。

「か、買い物だ!」

凄く動揺してる。確かに間違ってはいない。スーパーマーケットに買い物以外の用事で来ている客なんていやしないから。むしろ買い物以外で来てるとしたら、何をしに来たのか、お前は本当に客なのか、と問いただしたくなる。そう、スーパーマーケットの客が買い物をしにスーパーマーケットに来ているというのは一般常識であり、当たり前のことなのだ。つまり、俺がそんなことを答えて欲しくてこんな質問をしているわけではないというのは誰でも分かることなのだ。それは風紀委員長も例外ではない。そんなに何を買いに来たのか、買ったものを何に使うのか言いたくないのか。別に黙っておかなければならないことではないのに。予想通りの反応だといえばそうなのだが、ちょっといじってみようと思っただけでこの動揺っぷりとは・・・・・・・・・・・・、この人の将来が心配だ。

「そんなこと見ればわかりますよ。なら言い方を変えます。何を買いに来たんですか?」

月影だったらこう返すだろうと、使う言葉だけ月影の真似をしてみた。

「それは・・・・・・・、か、菓子だ。菓子。」

まだ、動揺してる。これだって、菓子コーナにいることから聞かなくても推測できることなのに。動揺することが怪しさを増しているということが分からないんだろうかこの人は。

「へぇー。風紀委員長、お菓子好きだったんでかぁ。」

お兄ちゃんを風紀委員長に変えて使う言葉だけ月影の真似をする。というかこれ、いつまで続ければ正解にたどり着くんだろうか・・・・・・・。というかたどり着くんだろうか・・・・・・・。

「嫌いというわけではないが、好きというほどでも・・・・・・。」

駄目だこの人。本当に隠したいなら、ここで嘘でもでも好きだと言っておけばそこで会話が終わるのに、正直に答えやがった。

「なら、何でそんなに沢菓子を買い込んでるんですか?」

俺は風紀委員長が持っていた菓子がたくさん入った買い物籠を指さしながら言った。

「こ、これはだな・・・・・・・・・。」

「はい。」

「・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

・・・・・・・・・、何なんだこの眼の飛ばし合いは。月影風に言うなら睨めっこ状態である。

「はぁ・・・・・。もういい加減に白状したらどうです?」

「な・・・・・・・、何のことだ!?」

風紀委員長の目がもの凄い勢いで泳ぎだす。

「その菓子、月影に餌付けするようのものですよね?」

「なっ!何でそれを・・・・・!?」

「聖魔高の生徒だったら誰でも分かりますよ。」

分からないのは本人くらいなもんだろう。

「そ、そうなのか!?」

おいおい。この人、総務会メンバー(自分達)が聖魔高校の有名人だって知らないのか!?自覚無いのってあのバッカプル2人と植幸優だけだと思ってた!

「えーと、ちなみに。校内にいるとき、人に見られてるなー、とか思うことってありますか?」

「見られてる・・・・・・・?」

分からないようなので具体例を挙げてみる。

「月影に餌付けしてるときとか・・・・・・・・・。」

風紀委員長が校内にいるときに1番視線を浴びるときといえばこれだろうだと思い挙げてみた。普段、人にツンツンしてる風紀委員長が(謎の)兄妹ごっこでデレデレしてる、風紀委員長の月影への餌付けは聖魔高校の名物と化している。聖魔高校の在学生の女子が月に1度は覗き見するくらい名物だ(自称・妹姫君(シスタープリンセス)ファンクラブ会長、後勝由香里 談)。なんでも、妹姫君(シスタープリンセス)ファンクラブの1番重要な掟が、妹姫君(シスタープリンセス)達の邪魔をしないように隠れてみることなのだと(自称・以下略)(後勝)が頼んでもいないのに熱弁してくれた。

「・・・・・・・・・いや。とくに感じないが?」

俺はズッコケかけた。おい、風紀委員長さんよ!あのドドド・・・・・・∞・・・・・・・ドニブの月影ですら「な、何か視線を感じる!止めて~~!!」くらいには思ってるんだぞ!!・・・・・・・な、なるほど。多分この人の場合、顔も良く金持ちに生まれたため常に人の視線を浴びて育ちそれに慣れてしまったから、視線を浴びることに何の違和感も抱かなかったんだ。だから、有名人だという自覚も持たなかったんだ。

「なら、もういいです・・・・・・。」

「そうか?」

わざわざそのことを言っても何の得にもならないので俺は諦めた。

 俺の携帯が鳴った。俺は、

「失礼します。」

と言い携帯を確認した。おっ、水原からだ。送信されてきたのはケーキの写真。多分、後勝の誕生日ケーキだ。時間がある休日に作って出来上がったようだ。あっ、メッセージも来た。

「・・・・・・・・。」

「?どうした?」

俺が送信されたメッセージを見て急に顔を引きつらせたから風紀委員長は気になったようだ。

「つ、月影め・・・・・・!」

俺は携帯を持っていないほうの手で頭を抱えた。

「はぁ!?真夜が何かやらかしたのか!?」

月影関連だと知り携帯をのぞき込もうとする風紀委員長に俺は携帯を向けメッセージを読ました。

「真夜じゃなくて水原からだろ。・・・・・・・・・てっ、な、何だこれ!!?」

この文章が本当に水原本人(・・・・)から送信されてきたと仮定した場合(・・・・・・)驚くことだろう。何しろ送られてきた文章が「ケーキでよ~ん。おいしいくできてるよいいな~。」である。よん、ってなんだよ!?よんって!この文章だけでも水原らしくない。それだけではなく、ハートやら星やら、やったら女らしいカラー絵文字がこの短い文章にふんだんに使われていた。もし仮に(・・)水原送ってきたとしたら、気持ち悪いことこの上ない。体中に鳥肌が立ち、体中が痒くてしょうがないレベルに気持ち悪い!

「おい水原!!如何したんだ!!?しっかりしろ!!」

風紀委員長、携帯に叫んでもどうにもならないから!五月蠅いだけだから止めてください!!

「ま、まさか・・・・・・・、このケーキ・・・・・・・。」

ん?何で急に風紀委員長の顔色が悪くなってるんだ・・・・・・・?

「つ、月影先輩が作ったんじゃ・・・・・・・!?」

な、何故そうなる!?

「んなはずあるかぁ!!」

あっ、やば。月影たちとの時のノリでツッコミを入れてしまった。

「いや分らん!」

えっ!?スルー?

「嫌がらせのためにクール便で送ってきたのかもしれない!やる!あの人はやる!あの人はそういう人間だ!!」

うん、怒られないみたいだ。よ、良かったー。てっ、嫌がらせのためだけににそんなめんどくさいことするのかよ月影元風紀委員長は!?

「た、確かに月影先輩作のきょぅ、手料理を食ればこれくらいの作用は軽くあるとは思いますけど」

「あぁ!あれは凄まじいぞ!お前も1回体験してみるべきだ。良い人生経験になるぞ!」

良いのか!?

「嫌ですよ!そんな命がけの経験値を積んでいったい何の役に立つんですか!!?」

「手作りの食べ物をもらった時、それがどんなに不味くても平然を装えるようになる。」

「そんなスキル必要ありません!!」

確かにいくら不味くても、変な作用がある食べ物(と呼んで良いのだろうか・・・・・・?)を作れるのは月影元風紀委員長ぐらいなもんだろう。それを食べた経験がある人間は、体に支障をきたさないというだけでその不味さに耐えられるだろう。

「いや、一生独り身でいる気がないなら必要だと思うぞ。」

「何でですか・・・・・・・?」

「もし仮に彼女ができたとしよう。その彼女が料理が下手なのにも関わらずバレンタインデーに手作り品をお前にくれたとする。空気的にもその場で食べなきゃならないのは想像つくよな?関係を維持するためにはどういう反応をしなければならないのか分かるか?」

「嘘でも美味しいという。」

「正解だ。その美味しいをあまりの不味さに顔をしかめてたりしたら・・・・・・・・・、意味は無い。」

うん、言いたいことが分かった。しっかし、妙に凄く具体的なんだが・・・・・・・・。

「あのー・・・・・。もしかして、そういう経験ありました?」

「大体毎年な。まぁ、今年はなかったけどな。」

「え!?もらわなかったんですか?」

「もらわなかったわけじゃない。その場で食べなくて済んだんだ。」

「如何して・・・・・・・・?」

月影元風紀委員長の手料理で不味い食い物への耐久性をつけるより、その場で食べずに済む方法の方が知りたい。というか、その方が体に良いことは間違いなしだ。まぁ、それ以前にバレンタインチョコとは無縁の生活をしてるからその心配はないけどな。義理チョコだとしても俺にくれる変わり者なんて月影くらいなものだ。

「直に手渡ししてきたやつが全員そろいもそろって真夜食えと言って渡してきたからだ。その場に真夜がいなかったからな。放課後、真夜に全部食わせといた。」

「・・・・・・・・・・。」

妹姫君(シスタープリンセス)効果すげぇな!

「だから、月影先輩のチョコ効果は去年しか発揮されてないが真顔は保てたぞ。その場で即フッタけどな。」

フッタなら意味無いのでは!?

「そんなことが有ったからなぁ。真夜の手作り品を初めて食べたときはビクビクしながら食ったもんだ。そこ()似てなくて良かった・・・・・!!」

かなりスリリングだったことが言い方からとても伝わってきた。月影が月影元風紀委員長に似てなくて良かったとしみじみ言う風紀委員長に俺も同意する。月影の場合、自分が食べたいからという理由ですぐ菓子を作りたがるので不味かったらかなり困るし、月影が月影元風紀委員長に似てたら多分俺達は生きてない。

「で、何で水原からのメッセージで真夜が出てきたんだ?」

何言ってるんだこの人は。

「この文章を送信してきたのが月影だからに決まってるじゃないですか。」

どっからどう見てもこの結論しか出ないと思うんだが・・・・・・・・・・・?

「でも、これ水原からじゃ・・・・・・・・?」

何で騙されてる!!?

「月影が水原の携帯で送信してきたんですよ。水原なら月影になら携帯くらい何のためらいもなく貸しますし、水原も月影も俺をイラつかせるのが好きなんですよ。」

つまりこの悪戯は、月影が送信したのがバレているというのが前提なのだ。くだらないことしやがって!!と俺がイラってするのを楽しむのが目的だからな。まぁ実際は、ため息をついて呆れて終わりなんだけどな。相変わらず、イラつかせようとくだらないボケをかましてくるやつだ。

「はぁ・・・・・・・・。よく飽きませんよねぇ。まったく。」

「しょうがない。真夜だからな。1回なめてかかっても大丈夫だと分かるとすぐ人をいじくりたがるやつだからな。」

月影はそうやってすぐに人の懐に入り込んでくるのだ。相手に対してどこまでふざけて良いのかをちゃんと分ってるから、その加減がとても上手いのだ。だから、こっちもついつい気を許してしまう。そしてそのうち、近くにいることは日常と化してしまうのだ。だから月影は誰にでも好かれるのだ。俺はその手口にかなりはまったからな。多分、風紀委員長もだろう。だから月影は「仲良くなれると思うんだけどなぁ~。」と言ったんだと思う。

「そういえば、ライ・・・・・・、」

「ライとは読みません!アズマです!(かみなり)でアズマって読むんです!!」

クソッ!この人も俺の名字をライセって読んでたのか!!・・・・・・・・いや。多分、この人の場合俺の本名がライライなんだと思ってたんだ!風紀を乱す風紀委員長こと火室睦はそういうキャラクターである。ここで訂正しておかないとこの人の中ではずっと俺の名前がライライになってしまう。

「・・・・・・・ラ」

「だ・か・ら、アズマです!雷瀬(あずませ)なんです!雷瀬芳です!ライセじゃありません!!」

渾名が本名になってしまう!!っと俺は必死である。

「ら・・・・・、」

「じゃなくて〝あ〟!」

「あ、雷瀬。お前こそ何しに来たんだ?」

やっと俺の名前が雷瀬になった。な、長かったー。

「えーっと・・・・・・・・、」

ん?ちょっと待てよ。この人って月影の菓子に好みほぼ全把握してると言っても過言じゃない人だよな・・・・・・・?ということは・・・・・・・・!

「じ、実は・・・・・・・・・、」

俺にとって救世主なのでは!?

「後勝の誕生日が近くて」

「?ゴトウ?誰だそいつ?お前に真夜達以外の友達がいるのか??」

こ、この人、さらりと酷いことを・・・・・・!クソッ!事実なだけに言い返せない!!ん?あれ?何でこの人、後勝のこと知らないんだ??会ったことあるんだよなぁ?(本編048話参照)てっ、ま、まさか・・・・・・!?

「後勝由香里ですよ先輩!」

「ゴトウ・・・・・・、ユカリ・・・・・・。ユカリ?どっかで聞いたことあるような・・・・・・・・・?」

び、ビンゴだ。俺の予想通りだ!やっぱりこの人、〝後勝由香里〟と〝ゆかりん〟が(イコール)になってないんだ!

「ほら!月影と同じクラスで、月影と1番仲いい女子の!」

「!!あ、あいつそんな本名だったのか!!?」

おいぃぃぃぃぃーーーーーー!!真面目に衝撃受けるなーーーー!!ある意味ゆかりんが本名の方が衝撃的だろ!大丈夫なのかこの人!?だから先輩にもかかわらず月影達になめてかかられるんだよ!

「んで、そのゆか」

「今、渾名で言いかけましたね!」

「・・・・・・・。」

あ、目逸らした。

「後勝です。(あと)(かつ)って書いて後勝(ごとう)です。」

いったい、何回言ったら覚えるんだよ!?難しいこと一言も言ってないよな!?

「・・・・・・・・・。」

「後勝です。」

今ここで後勝(イコール)ゆかりんだと思わせとかないと。そうしておかないと土田や(主に)月影にまたこの人が馬鹿にされてしまう。同じく、しょっちゅう弄られている身としては何とかしてあげたかった。

「そ、それで、ご、」

うん。

「ごと」

うん、あと一文字。

「ゴトウ」

や、やっと言えたーーーーー!まぁ、何故片言だったのか?っということには触れないでおいてやるか。

「の誕生日がどうかしたのか?」

おぉ。そうだった。文章の途中だったけ。

「あぁ。俺達で祝ってやろうか、ってなったんですよ。」

「達って・・・・・・・、真夜と水原と土田とお前でってことか。」

「はい。さっき送られてきた写真のケーキってそのためのものだったんですよ。ケーキを月影と水原が作って、土田が飲みの買ってきて、俺が菓子を買ってくる。買ったものは後で4人で割り勘して、来週の短縮日課の日の放課後にサプライズパーティー。」

「で、お前は担当である菓子を買いに来た、と。」

「はい。」

「土田はそういうのすぐやりたがるからな。」

「ふ、風紀委員長!そこでお願いがあります!」

「・・・・・・・?」

「俺を助けてください!!」

俺は風紀委員長の腕を掴んで必死なのが伝わるようお願いした。

「な!!?お、俺に如何しろと!!?」

俺の必死さが伝わったようで、風紀委員長が動揺する。

「お時間が宜しいのであれば、何の菓子を買ったら良いかアドバイスをください!!」

「そ、そんなの、適当に買えばいいだろ!適当に!自分で食いたいものを・・・・・・。」

「そんなの、そこにある塩せんべい買って終わっちゃいますよ!」

「んなの知るか!て、お前、塩派だったのか・・・・・・・・?真夜は甘口醤油派なのに!?」

「何で月影と同じ趣味で当然みたいな感じなんですかぁ!!?いや、俺がせんべいが塩派なのか醤油派なのかはどーでもいいんです!それより。最後の!最後のそれ!それを俺は訊きたいんです!!」

「最後の?」

「月影の菓子の好み、です。」

「そんなの訊いても」

「じゃあ、風紀委員長。月影でより食い意地が張ってる知り合いを挙げてみてください!!」

「・・・・・・・・・。」

風紀委員長は目を閉じながら、食い意地,知り合い、をキーワードに脳内で検索をかけ中。

 ピコン(←勝手に効果音を付けてみた)

風紀委員長が目を開けた。ま、まさか!月影以上の食い意地を持つ知り合いがいたのか!?そんな人物いるのか!?

「・・・・・・・・、よし!」

(う、嘘だろ・・・・・・!?)

「付いて来い、雷瀬。まずは買い物籠を取りに行くぞ。」

と何故か決め顔で風紀委員長が言った。・・・・・・・・・うん。いなかったんだな、やっぱり。月影を超える食い意地の持ち主なんていなかったんだな。


 後勝のサプライズ誕生日パーティーが終わった数日後。次の時間が芸術だったため、同じ音楽選択者である月影と水原と一緒に音楽室に向かっていた。

「そういえば雷君。後勝さんの誕生日会の時のお菓子、妙に真夜ちゃん好みじゃなかった?」

流石水原。気付いたか・・・・・。

「?瞬君。私、お菓子なら割と何でも好きだよ?」

と言い、月影は首をかしげた。

「好きは好きでも、特に好きなものとまぁまぁ好きなものがるでしょ?僕が言ったのはそのこと。」

「そっかぁ!うん!確かに凄く美味しかった!」

まぁバレても俺的には(・・・・)何の問題もないので、俺は風紀委員長の話をした。


 あの後、風紀委員長は、

「予算は何円くらいだ?」

と訊いてきた。俺が

「2,000円くらいですかねぇ。」

と言うと、

「後で割り勘するから・・・・・・・・・、ちょうど2,000円になるようにすれば良いな。そうすれば1人500円だ。」

と言い、「これは喜んで食ってたなぁ。」とか、「あと○○○円くらい・・・・・・・。」など、ブツブツ言いながらも真面目に菓子を選び、俺が持っている買い物籠にポイポイと菓子を入れていった。時々自分の買い物籠に入れてる菓子は自分が月影の餌付けに使うようだろう。

 会計をしてみる金額は税込み2,032円だった。確かに約2,000円である。会計の後、流れで一緒にスーパーマーケットを出ると風紀委員長は俺に32円を渡してきた。

「いや、たかが32円でも風紀委員長にもらうわけには・・・・・・・。」

「気にするな。迷惑料とでも思っとけ。お前には妹と後輩達が世話になってるからな。フッ・・・・・・・・・、だとしたら全然足りないか。」

と言い、風紀委員長は自分のレジ袋の中を漁り、何かを取り出して俺の口の中に何かを突っ込んだ。

「フモッ!」

「まぁ、あいつら騒がしいけど悪い奴らではないからお前の体力が持つ程度につきやってやってくれ。」

と言って、俺の頭をくしゃくしゃになるような感じで撫で、ポンポンとした。

「・・・・・・・て、な、な何で、俺が月影と同じ扱いを・・・・・・・・!?」

そう、さっき口の中に突っ込まれたものは菓子。それも甘ったるいチョコレート。菓子食わされて頭撫でられるって、いつも月影だこの人にやられてることだよな!?

「何でって、だってお前・・・・・・・・、真夜の親なんだろ?」

あぁ、そういうことか。俺は月影の本体であるアルテミスの親であるレトの分身だから親っていうことか。確かに合っている。

「真夜がお前のことおかんだって。つまり、真夜の母親だろ?」

「ち、ちがーーーーーう!!」

なんだよ!そういう理由かよ!

(誰かこの人を何とかしてくれーーーーー!!)


「あれは月影の気持ちが理解できたぜ・・・・・・・・・・。」

「アハハー。」

水原が乾いた笑いを返してきた。

「でもよかったじゃん、ライライ。」

「何がだよ・・・・・・・。」

「だって、お兄ちゃんから身内判定もらったんだよ?」

「それのどこが良いんだよ・・・・・・・。」

「う~ん・・・・・・・。」

良かったと言ったのに何故考える。

「それを問われちゃうとなぁ。ねぇ?」

「うん。答えられないよね。」

あの先輩にこの後輩どもあり。

「あ!でもやっぱり!お兄ちゃんとライライって仲良くできると思ってたんだよね~。」

「確かに。」

「何でだよ・・・・・?」

「だって、何か同類な感じするじゃん。ライライとお兄ちゃんって。」

「うん。」

月影、風紀委員長と俺が同類になるのはあんたのせいだろ!!

次の番外編も用意できてる(あと打ち込むだけ)んですが、今度もまた火室の話。しかも3話+おまけの4話仕立て。・・・・・・・・駄目だ。どうしても番外編は火室の話ばかりになってしまう!


だ、誰かしてき猫にネタの提供をーーーー!!

お願いします!

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