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お前の全てを奪ってやったぜ。と言われたがほとんど無傷な俺はどうすればいいの?悲しむマネをすれば満足してくれるのか?  作者: ルナリン
第五章 アルブル王国周辺の平定

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急変する状況

 城塞都市ジュルソヴァ・ジャグーザを失ったツトラ王国は王都までの道が出来てサウス辺境伯軍の前に無駄に兵士を投入して、良いところ無しで王都まで攻められた。

 城塞都市ジュルソヴァ・ジャグーザを制圧した後でユリウスの捜索もされたが痕跡(こんせき)も見当たらず依然として行方不明だった。


 そんな中で悪い事が続く……

 フローラ姫から伝令が届く、


「西デロピ国の部隊が敵の挟み撃ちにあい、国境付近まで撤退しました。現在は被害は軽微ですが、不知火の七番隊隊長ネメシア様と八番隊隊長ギリ様の両名が行方不明です……」


 部隊が挟み撃ちを受ける中でネメシアとギリが殿(しんがり)で敵の包囲を破り自軍の撤退を援護したが途中でハグレてしまったらしく生存しているか不明!!

 ユリウスが見つからないのにさらなる想定外だった。

 グレイ達はツトラ王国は王都まで攻め込む準備が整ったところだった。王都での決戦は相手も死にものぐるいで攻めて来るためにユキミ以外で動ける者がいない。


「ユキミちゃん、俺達サウス辺境伯軍はここから動けない。キミだけでも西デロピ国に行ってくれないか!? ネメシアちゃん達が心配だ。頼むよ!!」


「ですが、お義父様。ご主人様が……」


「大丈夫。アイツは無事なはずだよ。それはユキミちゃんが一番よく分かっているはずだろ!? アイツがいない間の不知火はキミがまとめないとな。だからやる事をやらないとアイツもガッカリするんじゃないかな!?

 こっちは後は王都を陥落させるだけだから頼むよ。」


「……分かりました。お義父様!! ご主人様の事を宜しくお願いします。では、参ります」


 ユキミは一度頭を下げると西デロピ国に行く為に走り出した。自分の主人であるユリウスの無事を願いながら……


「お前達、やるぞー!!!! ユキミちゃんがいないから負けましたなんて俺に言わせるなよ。カッコ悪いだろ〜」


「「「アハハっ」」」


 雰囲気は悪くない。このままの勢いでツトラ王国を制してしまおう!!


【ネメシア視点】


 私達は西デロピ国を順調に攻略していましたの。


兄様(あにさま)のお役に立ちたいですの!!」


「がははは、大丈夫だろう大将なら……お前さんにベタ惚れだからな!!」


 私と同じ西デロピ国を制圧しに向かう八番隊隊長ギリが答えた。


「それでも、子供の頃から憧れていた兄様(あにさま)のお嫁さんになれたからって安心はできませんの……フローラ姫様やユキミさんにシャルロットさん。皆さん凄い女性だから負けられませんの!!」


 ネメシアはその小さな拳をギュっと握った。


「そうだな。まぁ、俺の役目はお前さんを無事に大将の下に返す事だな。俺がフォローするからお前さんは好きにやりな!!」


「ありがとうですの。嬉しいですの!!」


「ああ、しかしヤツラ(西デロピ国)は何を狙ってるんだ!? 俺達が攻めると引くし、俺達が待機すると攻めてくる。予想出来ないな。誘われてるのか!?」


「そうですの!! 手応えがなくて……早く終わらせて兄様(あにさま)に褒めて貰いたかったのに!!!!」


 さっきまで意気込んでいたのに今度は怒ってるな。コロコロと表情が変わるヤツだなと、ギリは思っていた。

 その時までは少し気が抜けていたのかも……





「ネメシア、ダメだ!! 囲まれてるぞ。このままだと被害がデカい。お前だけでも引きな」


 いつものように西デロピ国が退却していくのを追った所に、突然現れた敵の援軍に囲まれた……おびき出されたのだろう。

 援軍に現れた軍隊の装備は西デロピ国の宗主国であるデロピ大国。

 サウス辺境伯・アルブル王国の前に三カ国同盟の危うさを感じていた西デロピ国の宰相のデューモルは密かにデロピ大国と交渉していた。

 アルブル王国首都での戦いで捕虜となった人をすぐに解放させて備えていた。

 すぐに捕虜の解放に動いたのは捕虜からの裏切り者を出さないようにだ。

 それらが功を奏してサウス辺境伯軍の包囲を可能にした。


 その様子を戦場で指揮をしていた、宰相デューモルは口元を緩める。まさに自身が描いた通りに事が運んだ!! デロピ大国に対して高い借りを作ってしまったがアルブル王国を手にいれ、その後はサウス辺境伯・アルブル王国と戦い傷つけた三カ国同盟の残りツトラ王国・ジル都市国家群もまとめて頂いてしまう計画であった。


「デロピ大国はその後だよ。今はまだ……クククっ!!」


 宰相デューモルは周辺国を統一してさらにはノースタン神聖国やウエスタニア帝国、そしてタイタニア王国を倒し大陸の統一をしてみせる!!!!

 その一歩が今回の戦争なのだ。


 作戦は完璧だった。サウス辺境伯軍は確かに強いが地の利と人の数で勝ち、包囲殲滅する……予定だったのに!!!!


「くそ、キリがねーな。俺が引きつけるからお前らは撤退しろ」


 ギリは次々と襲いかかる敵兵を殴り飛ばしていると後方で大きな炎の玉が爆発して敵兵を焼き払う。ネメシアが退路を作った。


「退却しますの。全員、アルブル王国に生きて帰りますの。私が食い止めますから早く……」


 統率されたサウス辺境伯軍はすぐに引き、ネメシアとギリだけが最後に残った……


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