出発する者と残る者
アルブル王国に向かう者達を見送る
その中に婚約者で正妻予定のフローラ姫も
一緒に行く、同行するのは
「 本当に親父が先に行くのか?」
「なんだ?俺じゃ不満がバカ息子。せっかく領内から出られるようになったんだから一暴れしてくるんだよ」
本当にこのバカ親父は……
自分が辺境伯当主って忘れてやがる
「まぁ、親父なら大丈夫だな。気を付けてな。フローラ姫をよろしくな。」
「分かってるさ。可愛いフローラちゃんに怪我なんかさせねーよ。敵にも魔物にもな」
「若様、我々にお任せ下さい。アルメリアの不義理の分も若奥様はこの命に替えましても御守りいたします。」
「ガリバーおじさんがいれば安心だね。フローラ姫をよろしく。後はバカ親父が暴走しないように見張っててね。」
「アハハ、それはお約束出来かねます。私も久々の戦に心躍る思いですから」
ガリバーおじさんもやはりサウス男だ。
獰猛な笑みを浮かべている
今回の先発はバトルホース隊五百騎が親父とガリバーおじさんが指揮をしてアルブル王国の首都に向けて出発する
バトルホースとは単体でも強く勇者パーティーが敵わなかったオルトロスとも良い勝負するぼどの戦闘力がある
サウス辺境伯家はそのバトルホースを従魔にして騎馬隊を組んでいた
領内でもバトルホースは数が限られているため精鋭だけに許される一種のステータスになっていて、子供達の憧れになっている
そして、先発隊はアルブル王国に出発する、魔の森を突っ切って。
平民捕虜達も各家庭に戻る為に出発しようとしていた。あの若者の助命嘆願していた中年男性ピーターやインテリっぽい青年リチャードもいた
「どうするか決めたかな?」
「あっ、これは嫡男様。私は家族を連れてサウス領へ移る決心をしました。ここでの捕虜への対応の良さや領民達の暮らしなどを参考にさせてもらい非常に魅力的で是非、嫡男様の下働かせて貰いたいです」
おお、ピーターは決心してくれたか。かれには移り住む人達のリーダーをやって貰おう。ゆくゆくは魔の森の中に新しく作る町でも任せたいね。
「私もフィアンセと一緒に再度訪れさせて貰いたいです。よろしくお願いします。」
そうかそうか。リチャードもか。
彼は頭が良さそうだからなピーターの補佐には丁度いいかな。
「じゃあ、ダンテとダダンは捕虜達を頼んだよ。辺境伯家に仕えたい人は連れて来て良いから。身元なんかはアレがあるから気にしないでいいよ。」
「かしこまりました、我が主。」
ダンテが綺麗な礼をすると後ろに控えていた戦闘メイド達も一緒に礼をする
ダンテが隊長を務める五番隊だ。
五番隊は別名《執事・メイド》隊
彼女たちは一人一人が勇者パーティーが束になっても敵わないくらい強いそしてメイドとしても完璧だ。年齢はマチマチだが。
「大将、行ってくるぜ。てめーら気合いれろよ」
「「へい、アニキ!」」
どこの組員ですか?と問いたくなるような強面が揃っている。カチコミかな?
「まぁ、程々によろしくね」
「「へい、大アニキ!行って参りやす。」」
やっぱり本物だよね。だって中腰になって、両手を膝に置いて、顔をうつむきかげんに挨拶って、前世の任侠映画でしか見たことないもん。この世界でも当然こんな挨拶はない
「サミーは例の大都市計画を進めてくれ、護衛はハテナに頼んであるから。」
「マスター、分かったよ。僕に任せて。二番隊は全員大都市計画でいいんだよね。ハテナがいるなら大丈夫だね」
サミーの二番隊は職人軍団だ。サミー自身がドワーフで超一流の職人で隊長達の武器などはサミーの作だ。
居残り組はギリ、エリア、ネメシアは勇者パーティーを鍛える役でシャルロットはヨツバ総合商会、ユキミは俺の護衛で10番隊以降はそれぞれの任地にいるからね。
「ふぅ、ここまでは予定通りだね。ユキミ」
「はい、さすがご主人様です。カッコいいです、大好きです、ユキミは愛してます」
もの凄い勢いで尻尾が振られる。
ストレートに言われると照れるけどユキミが幸せそうに腕にスリスリしてるから、まぁいいかな。耳までフニャフニャに垂れてるユキミ可愛いな。
でもね、ユキミの戦いは冷静でけして熱くならない。俺以外の男に対してもかなり冷たい(自慢です)、そして氷魔法が得意だから二つ名は《氷華》。
戦場に咲く一輪の氷の華。その銀髪をなびかせ周囲を凍てつかせ咲いていた花がそのまま凍り付く。
相手はその華に見とれながら命を散らす
戦い方が不知火で一番美しいね
「さあ、幕は上がった。これからの時代の流れを止められるか。俺達のシナリオは確実に進んでいる。フェイズⅠの終了だ」
「はい、ご主人様。道は険しいでしょうが私達はみながご主人様について行きますので存分にお使い下さい。」
「アハハ、ユキミは堅いよ。俺達はサウス領などが幸せになれるように努力するだけさ。さぁ次のフェイズⅡを始めよう。ユキミ、全員に知らせてくれ」
「かしこまりました、いつまでも私達はご主人様と共に参ります」




