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ガテン系の女 愛より、恋より、修業中  作者: うらら桜子(旧 咲良ヤヨイ)
67/140

重くて刹那的 2

 

 


 現在地は三上の友人宅。

 駐車場でバーベキューをしている。

 敷地は300平米ぐらいだろう。

 

 結局、千香良は参加。

 心情としては家に居ても埒があかない。


 此所までは三上の車に乗って来た。

 Kの四駆で色は黒。

 

 他にも女子2人が同乗。

 

 三上とは同じ高校だったそうだ。

 要するに優等生で賢い。

 

 1人は長い髪を頭頂部でお団子にしている。

 衣装は無地の白Tに花柄のキャミワンピ。

 ほんわかして可愛らしい。

 

 そして、もう1人はボブヘアーをアプリコットオレンジに染めた個性派女子。

 衣装はヘソ出しのロゴ入りパーカーにスキニーデニム。

 挑発的なスタイルで悩ましい。

 

 2人ともナチユラルに盛ったメイクは上級者。

 学業とお洒落を両立している。

 

 それに引き換え千香良は黒のポロシャツにワークパンツ。

 敢えてお洒落をしてこなかった。

 

 しかも日焼け止めだけのスッピン。


 理由は張り合うと惨めな気がしたから。

 千香良は自分でも卑屈で嫌になる。

 

 それでも行きの車の中では話が弾んだ。

 美味しいスイーツ、好きなアイドル、お気に入りの歌……

 個性派女子が話を振ってくれて退屈しなかった。

 

 千香良はそれだけで来て正解だったと思った。

 学歴コンプレックスは駄目だと、改めて思う。


 そして今は男子諸君に囲まれている。

 三上を含めて4人。

 

 天気も上々。

 肉の焼ける香ばしい匂いが漂う。


 ここでも同じように会話は楽しい。

 しかしながらスイーツはラーメン、アイドルは芸人、歌はゲームにとアイテムは代わっている。

 

「楽しい?来て良かっただろ」


 千香良は頷く。

 すると

 三上が紙皿を渡してくれた。

 肉は上手そうに焼けている。


 三上はグリルの番人を引き受けたらしく忙しそうだ。


 そして女子はもう1人が参加していた。

 自動車免許試験場で三上と居た娘だ。


 ワニのマークのシャツワンピースでお嬢様然としている。

 

 千香良には厄介な人物だ。

 視線を感じると、その先に必ず彼女の姿。

 

 今も感じる。


「相葉さん?」


 三上が紙皿片手に、ぼんやりしている千香良に気が付く。

 声のトーンが心配そうだ。


「ごめん……彼女……試験に付き添った娘だよね?」


 千香良はストレートに聞いてみる。 


「うん、従姉だけど……千香良が気になるんだ」


 三上は一瞬だけ視線を従姉に向けた。


 千香良の訝しげな顔を見せる。

 理由は察しが付くが従姉とは微妙だ。


「気にしないで……言いにくいけど……多分、千香良のこと俺の彼女だと思っている」


 三上は千香良から顔を背けて説明していた。

 耳を掻いていたのは気恥ずかしいからだろう。


「な~んだ、三上は、まだ告白していなかったのか」


 側に居た友人に会話は丸聞こえ。

 当たり前のように冷かされる。


 三上はドジな展開に苦虫をかみつぶしたよう。


 千香良も困る。


此奴(こいつ)、馬鹿だぜ~好きな娘とは友達のままが良いだって、じゃあ、誰を彼女にするのって、なぁ……」


 集まりには先輩も2人は来ている。

 それに未成年でも飲む奴は飲んでいる模様。

 アルコールが入って気も大きい。

 囃し(はやし)始める。


「どうしたの?」


 するとガレージで陽射しを避けていた女性陣も輪に入って来る。


「三上が千香良ちゃんに交際を申し込むんだ」


 もう、三上は後には引けない……


 千香良は逃げ出したい気分だった。


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