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はじめに
これは、とある世界のとある国の、それこそ辺境にぽつんとあった小さな村。
そこで生活していた、平々凡々だった『僕』のおはなし。
世界には魔法が存在した。魔術があった。
悪魔と契約した魔法使いがいて魔女がいて
古の力を解放する事ができる魔術師が、陣を描き魔術を駆使して
魔王が統括する魔族と戦っていた。
精霊は謡い神子はその声を人に伝える、聖女は想いを込めて祈りを捧げ
騎士はドラゴンと戦い、夜の一族と呼ばれた吸血種族は伝説と語られていた…
―――そんな時代に『僕』は生きていた。
この村、ポリメシアで…