1章、0
「どうしてこうなった…」
扉の向こうには、紫色の空、カラフルな植物、ひび割れた荒れた大地。
「……」
一匹のオオカミのような角の生えた犬と目が合い、俺は扉を閉めた。
そして背後には、頭の割れたジジィと全裸の少女、こんなカオスな状況の少し前に戻る。
………
俺の名前は烏羽 双夜、ごく普通の高校生。
父と一つ下の妹の三人家族、母は5年前になくしている。
目付きが悪く友達が少なく、いつも一人で登校している、今日は朝から機嫌が悪い。
『アシキモノヨ ワガトイニ コタエヨ』
謎の男の声が聞こえる、俺はついに中二病にッ!!
「……って何でだよ!」
「ヒャッ!すみません」
近くを通っていた女子が半泣きで謝った、どうも俺が容赦が無いって事で有名らしく(俺としては当然の事)、どうも不良かヤンキーと勘違いされてる。
「おにいー!女の子をいじめちゃだめだよ」
コイツ、俺の妹の烏羽 鈴、何故か母が死んでからやたらと絡んでくる。
「うるせーな、むにむにむにむにー」
「ほっぺつねるなー!」
相変わらずよく延びる、こいつは癖になるな。
「もーいつまでやってるの!」
「あっわりー」
ほっぺから手を離す、なんだか周りの目が痛い、別に虐待だどしてないんだが。
「んじゃおにいー、私はこっちなんで」
「ああ、いってら」
すずは、六つ先の駅前の女学院に通っている、優秀な妹君であるな。
俺は家から程近い高校に通っている、だって疲れるじゃん。
『アシキモノヨ ワガトイニ コタエヨ』
いい加減にウザイ、実にAM3:00頃から続いて寝れなかった。
「あーもー鬱陶しい!いい加減しろや!」
グラリと目眩が、景色がぶれて浮遊感に襲われる。
「あっ俺ダメかも……」
意識が失われ…………なかった。
一応5~6話書き貯めています。
やる気次第で投稿しますよー。