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9 ルベトの森 (休憩場所・前半)【三人娘視点】

ルベトの森の入り口には、森番の駐屯小屋があり、入森管理名簿が記入されている。と、 顎鬚中年の色気付きルベト街ギルドルーニーさんが教えてくれた。


昨日から何PTがすでにルベトの森に入っているって入森担当受付の人が簡単に教えてくれたの。

私達が進む場所に行くPTは、今日はいないって教えてくれた。

後は、もしも薬草を取るなら現在生えている薬草のリストをくれたので、一応薬草採取手数料も払っておいた。

気になる薬草があったので、もしも生えていたら、ゲッチュして帰りたいものだ。


今現在ルベトの森に入っている学生PTは、冒険者ギルドに依頼を出して森案内役をつけていて、迷子になるPTもいないはずだし、私達PTと鉢合わせになることも無いんだって。

まあ、鉢合わせしても問題ないしね。



なんでも初心者学生が森に入り、予定日数を越えて出森しない場合は学園に報告が入り、捜索部隊が学園から送り込まれてきて、失踪者や迷子者を探すんだって。

大変そうだよね。

だって学園の生徒は、貴族やら大富豪やらの学生がほとんどだし、しかも魔力があり攻撃スキルも沢山ある将来優良株の一隊様なのだから、死なせるわけにはいかないらしい。

しかも救出した貴族の子供の親がよく口止め料金くれるらしいので、救出部隊は黒字になるらしい。

そりゃあ、自分のところの息子、もしくは令嬢が、森で迷子になって保護されたって話しは周りには知られたくないよね。

騎士とか魔法使いとか魔術師なんかを目指しているのに、迷子とかやばいよね。



他の森や狩場では管理されていない一般冒険者もこのルベトの森に入る場合は、学園都市の学生と一緒で管理されるんだって。

でもこの森には入るための入場森代金、そして獲物を狩って外に持ち出すにも狩代金が学生と同じように課せられるから、赤字になっちゃうから、一般PTは殆ど来ることが無いんだって。

ここは、本当の初心者育成支援の森とのことでした。



そんな説明を聞きながら駐屯小屋で入森代金や必要手続きを完了して、私達と 寝間着姿パジャマ軍団は笑顔で森に入った。

この頃になると、 アリッサ も エルザも早朝マラソン大会の話を楽しく聞いてかなりPTに溶け込んでいたので、めっちゃ安堵したわ。




「赤殿、このルベトの森の名前の由来になったのは太古の昔この国がまだこの国になる前の太古国を救った伝説勇者PTの魔法使いの名前からきているんですよ。今では文献も何も残っていないんですけど、この地方の巫女やら呪師や村長老などの口伝記の言い伝えではあるんですけどね。でも偶にこのルベトの森で普通ではないことが起こるから、魔法使いルベトの名前は消えないんですよ。」


ルーニー殿が歩きながら、楽しそうに水を口に含む。

ほっほー!

魔法使いのルベトさんですか。


目的の場所に行くまでに、何箇所か休憩場所と給水場所があるので水の心配はいらないと説明を受けていたので、私達も水のことはあまり気にせずに飲んでる。汗かくわー。あついもん鎧。

しかもさ、私の鎧って、炎を使うんだよね、冬はきっとヒートテック張りにあったかそうだけど、春と夏はコレきっついわーーー。

腋が!腋が! 汗かいてるんです!

あれが今本当に欲しいエイ〇フォー・・・

プシュー!ってスプレーをしたいわ。


それにしても、熱いなぁ~。


「ほう?何が起こったんだい?森奥までまだまだ長いんだ、詳しくゆっくり聞きたいね。好きでね、そういった話は特に私は。」


ルーニー殿へ適当に話ながら私は、汗かきながら熱いのを我慢しながら、水飲んだよ。

ちなみに私の水袋は、イベントリバッグの布を中に仕込んでいるので。

大量の水が入っております、どっかの小さな泉の量ぐらい入っているんだよ。

それもあって気にせず飲んでるんだけど、乾季の時期に水がぶ飲みしてたら、冒険になれてない冒険者と見なされちゃうしね。

今回は水場が確保されてるから、気にせず飲むことが出来るんだ。



「じっくり話したいですが、そろそろ山獣が出始める道に入るんで、今夜町に帰った後、酒でも飲みながら皆で話ませんか?肉屋の親父もこの話で面白い話してくれますしね。」


え?ルーニー殿そこまで話してまさかの、ジラシプレイ!?

今水噴きそうになちゃったよ?


「たしかに、うちの親父はルベトの森の魔法使いの話の面白い話するだろうな。」


肉屋の息子ベルガドが肩に魔獣をつるす棒を担ぎなおしながら笑う。

お・ま・え・も・か!? 

焦らしプレイか!?



その後ろを歩いている 従兄パジャマたちも、笑顔でそれに同調して笑う。


おのれー 気になるではないか。そう思い アリッサと エルザを見たら、同じように気になっているみたいだ。



私達は、この世界に生まれてまだ12年~13年しか経ってない少女なんだぞ!

楽しそうなお話があるなら聞きたいお年頃だぞ!

仮面の下でほっぺたを膨らまそうと思ってたら、


彼方の小枝の向こうにある影から、黒い獣が二つ眼でこちらを睨んできているのがわかっちゃった。

私達PTにに威嚇をしてる。

楽しい会話が終われば、私達三人組は獣の前へ出て、森の緑の息吹と新鮮な風を身体に纏い二つある太陽の下で戦闘騒ぎに興じた。これがルベトの森での初戦闘となった。



ふゃっふーーー!戦闘だ!

 アリッサの声が聞こえたような気がする。


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