8 骨付きと皮付き (前半)
あなたは、どっち派ですか?
骨付きだけど皮なしチキンと皮付きだけど骨なしチキン
私は、どっちでもいいです。
スパイシーな調味料が入っていて、カラッ!っと揚がっていて、ジュワー!っと肉汁が出るなら、ドッチでもいいです、上からレモン汁を掛けるのも好きです!あとついでに言うならビールがあれば人生最高です。
この世界では未成年ですが、ビール飲みたいわ。冷やしたビール・・・
ああ・・・飲みたい。
特にこんないい天気で屋根の上で黙々と地味な作業をしてる日の仕事後に飲むビールはきっと最高なんだろうな・・・・
そんなことを思ってる私フィオーナ=ランズベルクですわ。え?一人なのかって?
ええ 今日は一人なんです。親友の二人は、私が持ってるイベントリバッグから野獣肉等を沢山出して、今学園に帰ってるんですよ。朝から・・・・
まったく、楽しいこと、お祭り騒ぎ等は大好きそうな二人ですからね。きっと血が騒ぐのでしょう。イベントが起こっているなら見に行きたいのでしょう。
え?止めないのかって?止めるのもあれなので、止めませんでしたわ。え?行かないのかって?明日以降雨が降りそうなので、今日中に屋根は絶対に完成させたいのですよ。悔しいわ天気さえ明日以降いいなら私も血湧き上がる祭りにいきたかttry・・・ あら 失礼w二人に感化されてますね。
とりあえずあの二人には映写機魔術バージョンを持たせたので、映像は後で楽しく見させてもらいます!
さあ!屋根を何とか完成させなくては!
トンカントンカンw 板張、金槌打つ、「強化」施術! 地味な作業だけど楽しいわ うん!
今日は何の歌 歌いましょうか。
トンカントンカントンカン・・ トン・・・ カン・・・・・・・
ピタリ・・・・・・止まる手。
令嬢言葉で、脳内一人遊びしてたけど!
ビーーーーーーーーール飲みてえええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!ビーーール飲みたい!!!エール? エールでもいい!
キンキンに冷やしたらきっとビールッポクなるはず!」
雨なんか知るか!明日雨降ったら明日一日屋根完成するまで遮断魔術で雨を遮断してやる!
金槌を工具箱に入れて、私は、学園に向かいました。
===========学園都市 工房地区にある、とある食堂========
「皮学園にお昼用の力のつく弁当50個!」
ダン!と食堂の受付にカルベルロ(皮学園長)が代金を置くと隣から
「骨学園に昼食用で午後からやる気のでる弁当50個!」
ダダン!と食堂の受付にエザリッグ(骨学園長)が代金を置いた。
双方お互い受付用の場所で火花を散らしながらお互い無言でにらみ合う。
「骨が!」「皮が!」もう、毎日の言い合いでお互い言うこと全部言い合ったのか喧嘩言葉も短縮されてきたのやら。
食堂の奥から、料理長が出てきて双方を見ながら伝える。
「今日はお昼用と夕食用と夜食用の弁当は、ある人からお二方の学園に届けるよう受注を受けています。」
「「何!?!?!?!?」」
二人の学園長が声を大きく上げた。
「あちらのお方達がお二人の学園にお弁当を差し入れと、申し出があったお方達です。」
料理長が食堂の入り口からは見えない一番人のいない隅っこでお茶を飲んでいる二人へ学園長二人を誘導した。
お茶を飲んでいた二人は、一人は小さく少年に見えた。青い軽装備を纏い腰には、見るからに魔剣らしき剣を二本穿いている。顔は青い面をつけているので見えないが、体から発するオーラで只者ではない。
もう一人は頭から白いローブで足元手元すべて覆われており、顔には白銀の面をつけているが、腰に付けたベルトで治癒魔術者だと分かる。が こちらも只者ではないと分かる。
青い軽装備を纏った少年が口を開いた。
「はじめまっして~俺冒険者している「青」ってものです!名前聞いたら分かってもらえると思うんだけど、今回のお二人の~工房に注文だした「赤」の仲間っす!」
「私は「白」と、呼んでください。こちらの「青」はまだ、未成年で言葉があまり綺麗ではございません、どうか過大な心で聞いていただけると幸いです。」
白いローブの成人女性らしき治癒者が少年に続いて学園長にお辞儀をする。
食堂の人気の無い場所にあるテーブルの上にお茶を4つ置いて食堂長が立ち去る。
4人とも、お茶が来る前に簡単な自己紹介はすませた。
そして「皮」のカルベルロが口を切ったと、同時に「骨」のエザリックも同時に口を切った
「「なぜ?差し入れ・・・」」
「「ワシがさきに!!!」」
そこからまたにらみ合いが・・・
ソレを見て少年が口を開く
「今回、な~んで差し入れをしたのかという質問だろ?実はさ~「赤」がさ、今回なんか大事になって
工房の学生達も大変そうじゃんって話にまあ、短縮したら、そうなったんだよ!細かい話は聞きたくないだろ?」
「それだと、短縮しすぎです「青」。」
「依頼主の「赤」殿のお仲間でしたか・・・・」
「なんと今回の依頼主の「赤」殿の・・・・」
双方学園の学園長二人も熱を冷ましながら二人に向かって礼をとる。
その後4人で、工房過程での、形や現在どこまでいっているのかの業務連絡を淡々と行い・・・・
そこまでは、淡々と。。。熱くならずに、うん仕事上の業務連絡は冷静にみんなできるもんね。
「いやーーー 話ができてよかった!」
「いや!本当に「青」殿と「白」殿と話ができてよかった。」
「本当に出来上がりが楽し~み~だ~!」
「ええ楽しみね。」
そこから、皮骨勃発爆弾が投下されるとは4人も思わなかっただろう。
「あ!料理長!差し入れのお弁当用のお肉足りた?やっぱり肉は皮付きだよな~」
「え?「青」お肉は骨つきでしょ? 料理長差し入れのお肉は骨付きでしょ?」
「はあ?「白」何いってんの?皮をパリっと焼いたのをお肉と一緒に食べるのがうまーいーんだろーーーが!」
「ええ?「青」お肉は骨付きの肉でしょ?お肉食べながら骨をしゃぶるんでしょ?骨の軟骨の部分も最高でしょうが!」
「だから!「骨」に賭けたのか!?「白」!」
青が席から立ち上がる
「今回「皮」に賭けた理由はそれなの?「青」!」
白も席から立ち上がる
「お肉は皮付きが最高じゃ!「青」殿!正解です!それが正解なのです!」
カルベルロも立ち上がる
「なにおーーー骨つきが最高なんじゃ!「白」殿が言うとおり!」
エザリッグも立ち上がる
リング(食堂)にあがった4人に ゴングが鳴った。