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緋鷺 SCARLET HERON 【SHADOW EXTRACTION】  作者: 詩野忍


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5/12

Case III: 深淵の拉致 −Short Vol. −

緋鷺 SCARLT HERON

砂漠の熱風と霧の冷気に続き

蒸し暑いジャングルの深淵へと広がる

佐藤美和子総理の改革を象徴したが

国際的な脅威は止まない

コロンビア・アマゾン川流域の密林地帯

邦人環境研究者・河野智子(42歳、京都大学教授)

がゲリラ組織「解放人民戦線」によって拉致された

拉致から96時間

公開された動画では

智子が泥まみれの小屋に縛られ

「帝国主義の代償だ」

との脅迫が流れる

犯人リーダーは

マリア・ロドリゲス(38歳、元コロンビア革命軍女性兵士)

彼女の組織は麻薬取引と反政府活動で知られ

ジャングルを要塞化

コロンビア政府は「内戦地域」で介入拒否

米国DEAは「管轄外」

ブラジル・ペルーも「領土問題」を盾に沈黙

佐藤総理は深夜0時12分

緋鷺 SCARLT HERON 指揮所で命じた

「緋鷺 SCARLT HERON 始動

 作戦名『ジャングル・オーキッド』

 目標は河野智子の生還

 深淵の闇を切り裂け」

戦闘指揮官・藤原京子(40歳、元航空自衛隊戦術偵察隊長)

彼女の視線はジャングルの蔦のように絡みつく

執拗な輝きを放つ

湿気と毒虫の巣窟で

10人の日本国女性が挑む極限を 

木々のざわめき

雨の滴り

敵の息遣いまで

緊張を極限まで高めて

予期せぬ罠

心理の崩壊

肉体の限界が 

緋鷺 SCARLT HERON 姉妹たちの絆を試す

緋鷺 SCARLT HERONの

炎がジャングルを照らす

深淵の底で

何が彼女たちを待つのか

 −Short Vol. −

 Case III: 深淵の拉致

『深淵の蘭は濡れた闇に咲く』

 JUNGLE ORCHID EXTRACTION


00:00:00 – 作戦発令(愛知県蒲郡市海陽町・首相官邸 別館 地下3階 緋鷺 SCARLT HERON 指揮所)

  緊急アラートが鳴り響き

  部屋の空気が一瞬で張り詰める

  藤原京子は迷彩のコンバットスーツを着込み

  9名の隊員を睨み据える

   「緋鷺 SCARLT HERON

    状況即時共有

    失敗は死を意味する」

  声は鋭く

  ジャングルの棘のように刺さる

 佐野美穂(37歳、元公安調査庁南米担当・諜報エキスパート)が衛星画像を投影

   「目標はアマゾン支流沿いのキャンプ

    地下壕構造

    深さ8m

    敵数は推定25~35名

    武器はFN FAL

    Machete

    IED地雷確認

    智子さんの位置は中央テント

    南東角にて鎖拘束

    ジャングル密度高く視界5m以内」

 鈴木香奈(34歳、元特殊作戦群ジャングル戦専門)がマチェーテとライフルを点検

   「SCAR-L、5.56mm弾

    SureFireサプレッサー

    密林用に短バレル

    サブとしてP226ピストル

    湿気対策でオイルコーティング済み」

 田村あかり(31歳、元自衛隊熱帯医学科医官)がメディカルパックを展開

   「毒虫咬傷

    感染症

    脱水想定

    アンチベノム血清

    マラリア予防薬

    広域抗生物質

    IVキット完備

    雨季のため防水処理」

 小野遥(32歳、通信・電子戦専門、元NTT研究所)がデバイスを同期

   「敵無線周波数UHF 400MHz

    ECMジャマー準備

    衛星リンクはIridium軍事仕様

    レイテンシ120ms

    GPS干渉対策で慣性航法補助」

 松井美咲(30歳、元海上自衛隊特殊警備隊・ジャングル偵察担当)

  がナイトビジョンとサーマルをテスト

   「PVS-31A双眼型

    IR/熱源モード

    湿気耐性レンズ

    視界制限下で距離500m識別」

 高田奈美(33歳、元施設科・IED除去専門)が爆薬を扱う

   「C4プラスチック爆薬×10

    M18A1クレイモア地雷

    トラップ解除用にロボットアームプローブ」

 斉藤由美子(36歳、元外務省危機管理室・交渉スペシャリスト)がプロファイルを分析

   「マリア・ロドリゲス

    革命イデオロギー強固

    娘を政府軍に殺され復讐心

    弱点は『正義の欺瞞』交渉で共感を装え」

 井上恵(29歳、元ヘリパイロット・低空飛行担当)がボートとヘリシミュを確認

   「Zodiacボート改装型

    電動モーター低騒音

    脱出用MH-60R Seahawk

    ジャングル上空高度20m侵入」

 長谷川真由(28歳、スペイン語・ポルトガル語通訳・元大使館員)がフレーズを暗唱

   「降伏勧告、保護保証、スペイン語バージョン準備完了」

 大塚彩乃(38歳、元統幕作戦室・ジャングル戦略立案官)がタイムラインを刻む

T-0  :ブラジル・マナウス発

T+4:30:アマゾン川侵入

T+6:00:キャンプ接近

T+6:30:突入開始

T+7:00:目標確保

T+7:45:ボート脱出

T+12:00:ブラジル領内帰投予定。雨予報で+30分遅延リスク

  全員の息が荒く

  緊張が空気を重くする

  京子が低く囁く。

   「ジャングルは生き物だ

    音を聞き

    匂いを嗅げ

    一瞬の油断が命取り」

02:15 – 愛知県蒲郡市海陽基地発(C-130J Super Hercules偽装民間機)

  機内は蒸し暑く、すでにジャングルの予感

  隊員たちは地図に目を凝らし

  心理戦をシミュレート

  美穂が更新。

   「マリアが智子さんを拷問中

    鞭痕確認

    意識低下

    毒ヘビの脅し使用」

  香奈がナイフを研ぐ音が響く

   「許せない……」

  京子が鋭く睨む

   「怒りは燃料に

    冷静を失えば深淵に落ちる」

18:45 – ブラジル・マナウス秘密基地

  C-130から降り

  Zodiacボートへ移乗

  恵がエンジンをかけ川へ

  波が不気味に揺れる

23:10 – 目標上流5km(ボート潜入)

  雨が降り始め

  視界ゼロ

  美咲が先頭で偵察

   「熱源28名

    パトロール強化

    地雷フィールド検知」

  京子が合図。

   「無線封鎖。声は死」

  チームは泥濘を這う

  距離4km→3km→2km

  虫の羽音が耳を刺す

00:25 – キャンプ外周500m

  香奈がスコープで敵をロック

   「哨兵3名。12時、4時、8時。距離120m」

  京子のサインで、香奈がサイレンサー3発

  体が倒れる音が葉に吸収される

  遥がECM起動

  敵通信途絶

00:34 – 入口トラップ除去

  奈美が地雷を一つずつ解除

   「IED

    トリップワイヤー

    汗で滑る……」

  一瞬のミスで爆音の危機

  チームの心拍が急上昇

00:38 – キャンプ突入

  木々の隙間から侵入

  雨が銃声を隠す

  香奈と京子が先陣

  角ごとにクリア

  敵4名が飛び出し

  乱戦

  香奈のSCARが連射

  血の匂いが湿気に混じる

00:42 – 中央テント前

  智子が見える

  体は傷だらけ

  目は虚ろ

  あかりが近づくが

  罠発動

  毒矢が飛ぶ

  あかりの肩をかすめ

  血が噴く

   「負傷! 続行可能」

  由美子がスペイン語で叫ぶ

   「武器を捨てろ!

    正義はここにない」

  マリアがFALを構え現れる

   「帝国の雌犬ども!」

  京子が対峙。

   「マリア

    娘の死は悲しい

    でもこれ以上

    血を流すな

    正義の名で家族を壊すのか?」

  マリアの指が震え

  雨が涙のように流れる

  由美子が畳みかける。

   「降伏せよ

    娘の分まで生きろ」

  マリアの銃が落ちる瞬間

  香奈がスタングレネード

  閃光と爆音

  マリア崩落

00:47 – 確保

  あかりが智子の鎖を切断

  自らも出血しながら点滴

   「毒中和

    心拍不安定

    急げ!」

  京子が智子を抱え

   「日本国の姉妹が来た

    耐えろ」

  智子の弱い声

   「……ありがとう……」

00:50 – 脱出開始

  敵増援30名

  ジャングルが銃声の嵐

  奈美がクレイモアで道を塞ぎ

  爆発連鎖

  火柱が雨を蒸発

  チームは泥を滑り

  追撃を振り切る

  美咲が負傷

  足に弾

   「行け!

    私を置いて!」

  京子が拒否

   「誰も置かない!」

  恵のボートが川で待つ

  激流の中

  飛び乗る

01:05 – ボート脱出

  エンジン全開

  追撃ボートが迫る

  香奈が後方射撃

  敵艇沈没

  京子が報告

   「ターゲット確保

    負傷2名

    帰投中」

  総理の声が雨音に混じる

   「生きて帰って

    あなた達が希望だ」

06:30 – ブラジル領内基地

  智子はヘリで病院へ。

  緋鷺 SCARLT HERON は傷を負いながら

  互いの肩を叩く

  京子が吐息

   「深淵を抜けた

    一人、連れ帰れた」

  だが

  ジャングルの闇はまだ終わらない予感

Case III: 深淵の拉致 は完結した

10人の日本国女性が

ジャングルの深淵で

一人の知性を守り抜いた瞬間は

緋鷺の蔦が闇を絞め殺すようだった

藤原京子の執拗な指揮

佐野美穂の緻密な諜報

鈴木香奈の獰猛な戦闘

田村あかりの不屈の医療

それぞれの魂が絡み合い

究極のシンフォニーを生んだ

負傷の痛み

雨の絶望

敵の執念が

緊張を極限まで高めた

しかし

緋鷺 SCARLT HERONの

物語はここで終わらない

佐藤総理のもとに

新たな暗号が届いている

北極圏の永久凍土

シベリアの極寒地帯

邦人エネルギー研究者・北川雪子(45歳)

が北朝鮮系スパイ組織「影の狼団」に拉致された

雪嵐の中から送られたのは

彼女の研究データと 

「核の冬が来る」

という脅迫

背後に潜むのは

女性スパイ首領、キム・ソンヒ(40歳)

次巻

「氷の陰謀」

では

零下の嵐

凍土の罠

核の影

そして女性同士の冷徹な頭脳戦が描かれる

ジャングルの熱とは対照的な

骨まで凍る恐怖

彼女達は

再び影となり

雪原へ消える

緋鷺 SCARLT HERONの姉妹達は

永遠に続く

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