第83話 ルーファスの決意
そして、月曜日。
ルーファスは自分の席に座り、暗い表情でボーっと黒板を見つめていた。
生徒会を辞める。
週末も考え続け、自分の中で結論は出した。
しかし、いざ、それを王子たちに伝えるのは勇気がいることだった。
「ルーファス。ちょっといいかな?」
ヘンドリックが中休みに声をかけてきた。
無言で彼の後を追うと、人気のない裏庭に連れてこられた。
「ルーファスはこれからどうするつもりなのかな?」
直球の質問だった。
「リアに合わせる顔がない。生徒会は辞めるつもりだ。」
ルーファスの返答を聞き、ヘンドリックがやっぱりという表情になった。
「リアちゃんが怒っていると思ってるの?」
「あたりまえだろう。あんなことをされて、怒らないはずがない。」
当然のことを聞くなという風に、ルーファスが声を荒げた。
「リアちゃんの性格ならトルドー公爵は恨んでも、ルーファスに対して怒るとは思えないけどな。」
「それはそうかもしれないが、私の軽はずみな行動が原因で、あんなとんでもない事態を招いたんだ。私自身、自分が許せない。」
随分こじれてるな・・・。
ヘンドリックは、はあっと息をはいた。
「君は、そう言ってリアちゃんから逃げるの?」
「逃げる?」
ルーファスが顔をしかめた。
「何も言わずに、君が生徒会を辞めたらリアちゃんはどう思うだろうね。自分のせいでルーファスが辞めてしまったと、自分を責めるかもしれない。一度、彼女と話をしてみるべきだよ。どうするか決めるのは、それからでも遅くないだろう?」
黙り込むルーファスに、ヘンドリックは言葉を続けた。
「君が、僕に言ったんだよ。物事から逃げるようなやつは大嫌いだと。君は逃げずにリアちゃんと向き合うべきだ。」
ヘンドリックの言葉にルーファスはフッと苦笑し、顔をゆがめた。
「お前を敵にまわしたくないな。過去の自分の発言を持ち出されて、淡々と説得されたら反論できる気がしない。」
そこで一度、言葉を止めヘンドリックを見た。
「わかった。リアと話し合ってみる。」




