7 入学式
先生の挨拶の後は、新入生が一人一人名前を呼ばれ壇上に上がり、入学証書を受け取るという流れだった。
リアが壇上に上がると会場がざわついた。
”ちっさい・・・”
”本当に15歳か?年齢詐称???”
”あのメガネ、大丈夫か?”
予想していたとはいえ、寄ってたかって小さい小さい言われ、リアは少ししょげていた。
ほとんどの生徒が呼ばれ、残すところあと数名になった頃、一人の女生徒が立ち上がると再び大きなざわめきが起こった。
「イーリス・ワッツ」
「はい!」
男子と並んでも大きい方になるほどの長身だ。
身体を鍛えているのか動きもしなやかで、歩く姿もかっこいい。
”おっきいな・・・”
”本当に15歳か?”
”女だよな?”
会場からそんな声があがった。
うわあ、モデルみたい。
いいなあ・・・。
リアが羨ましそうに見ていると、スージーが横から小声でささやいてきた。
「あなたと足して2で割ったら、丁度よさそうね。」
余計なお世話だ・・・
全員の名を呼び終わると、一人の男子生徒が壇上に立った。
金髪に緑の目をした柔和な雰囲気の美青年だ。
彼が壇上に立つと同時に女生徒たちから歓声が上がった。
「1年生の諸君は初めましてなので、自己紹介をさせてもらう。僕はクリス・アルノー、2年生だ。今年、生徒会長を務めさせてもらうので、よろしく頼む。」
リアでも名前は知っていた。この国の第2王子だ。
わあ、キラキラしてて本当に王子様って感じの方ね。
感心しながら王子を眺めていると、クリスが話を続けた。
「1年生の新入生はさきほど紹介が終わったが、今年は隣国リンドブルムから第2王子のジークフェルド殿下が第2学年に1年間留学されることになっている。皆も知っての通り彼は僕のいとこでもある。ジーク。」
クリスが名前を呼ぶと、壇上の奥から別の青年が現れた。
金髪に青い目で整った顔立ちをしている。こちらの青年は体つきも鍛えられた感じがして、クリスより男らしい精悍な印象がする。
女生徒たちから再び歓声があがった。
うち(アルノー)の王子様はキラキラ系で、お隣の王子様はワイルド系ね。
イケメン好きのシンシアはきっと喜んでいるだろうと思いながらリアは王子を眺めた。学年を含め、性別も身分も何もかもが違いすぎて、きっと接触する機会などないだろう。あまり興味もわかず、芸能人を見るような気持で王子のあいさつを聞いていたのだった。




