第48話 文化祭の後
「お疲れ様です。」
リアが扉を開け、生徒会室に入ると2年生は各自の机で事務仕事をしていた。
「劇を見に来てくださって、ありがとうございました。緊張して客席は見れなかったんで、どこに座っておられたのか全然分からなかったです。」
大仕事が終わって、リアは晴れ晴れした笑顔で礼を言った。
「リアちゃん、本物のお姫様みたいで、すごく可愛かったよ。演技も自然で、緊張してるようにも見えなかったけどな。」
ヘンドリックに褒められ、リアは恥ずかしそうに笑った。
「あ、これ。さっき売ってたクッキーなんですけど、少し分けてもらったんです。せっかくなんで、今からいただきませんか?」
「ああ、ちょうど小腹が空いてきたし皆で食べよう。」
クリスの許可が出たので、リアはクッキーを3枚ずつ皿に盛り、お茶と一緒に皆の前に並べた。
サクっ
「ゴホゴホッ」
はじめにクッキーを食べたルーファスが咳き込みだした。
「どうした?大丈夫か?」
ジークフェルドが声をかけた。
「パサパサしてて・・・ケホッ」
ルーファスはお茶を飲みながらもゴホゴホいっている。
リアはクッキーを手渡された時にシンシアに言われた言葉を思い出した。
「そういえば、このクッキー、家庭科部の子たちが、砂糖とバターを極限まで控えたダイエットクッキーとして売り出すって言ってました。」
そう言うと、リアもクッキーをかじってみた。
「ケホッ」
甘みが全く無く、食感もパサパサだ。
一言で言うと、美味しくない。
だから、売れ残ってたのか・・・。
あ、まずい。こんなものを王子たちに出してしまった!
リアが焦っていると、
クッキーをかじったジークフェルドが「まっず!」と言い、
クリスとヘンドリックは何ともいえない微妙な顔をしていた。
「あわわわわ。すみません。こんな美味しくないとは思わなくて・・・。」
リアはあわてて、残りのクッキーを回収したのだった。




