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ひみつの姫君 ~男爵令嬢なのにくじ引きで王子のいる生徒会の役員になりました!  作者: らな


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第28話 ワッツ伯爵家

体操服に着替えたリアは、先ほどの制服姿の時よりも、もっと子供っぽく見えた。


イーリスも変わった毛色の子と仲良くなったもんだな。


次兄のイオはしげしげとリアを眺めた。

全てが小さくて、こじんまりとしている。

ワッツ家の遺伝子と対極にあるような子だ。


もともとイオは馬鹿でかい身体に似合わず、子リスや子ウサギなど、小さくて可愛いものが好きなのだった。


なんか、これだけ小さいとそれだけで尊い気がするな。


イオがそんなことを考えている間に、イルとリアが道場の中央に移動し始めていた。

「リア、メガネは危ないから外しておいて。イオ兄さん、預かってあげて。」

授業の時にメガネが飛んで行ったのを思い出したのか、イーリスがリアとイオに声をかけた。


イオに声をかけたのは、たまたまその時一番リアの近くにいたのがイオだったからだ。

リアはパタパタとイオの方へ行くと、メガネを外してイオに手渡した。

上を向き、ニコッと笑いお願いした。

「これ、お願いします。」


ドクンッ


メガネを外したリアは、予想外にとても可愛かった。

キラキラ輝く金色の大きな瞳に上目遣いで見上げられ、イオは息をのんだ。


なんだ、これ。可愛すぎる・・・。


差し出されたメガネを預かると、リアはきびすを返しイルの方へと走って行った。


ああ、こんなことならイルに相手を譲るんじゃなかった・・・。


イオが頭の中でぐるぐるそんなことを考えていると、イーリスの合図で対戦が始まった。

イルもメガネを外したリアを見て驚いた一人だ。


うわっ。

こんな可愛い子の顔にケガさせたらどうすんだよ。

相手って、何すりゃいいんだ?

打ってきたやつを、受けときゃいいのか?


そんなことを考えながら、ペコリとお辞儀をするリアをぼやっと見ていたら、一瞬で彼女が視界から消えてしまった。


ん?


気が付くと、リアはイルの真ん前に移動しており、右後方に剣を構えていた。

小さすぎて、近づかれすぎると視界に入らないのだ。

自分の左横から腰辺りに剣を振り下ろされ、イルはとっさに木刀で左側を防御した。


うっわ。低い所ばっか狙われて、やりにくいな!


ふと、イルはイーリスが先日言っていた言葉を思い出した。

”すごく強いわけじゃないんだけど、今まで戦ったことのないタイプで面白いよ。”

妹が言ってた意味が分かった。


騎士団にこんな小さいやついないし・・・


腰より下ばかりを狙ってくる攻撃は、正直力を込めにくいし受けにくい。


そしてその低さにようやくイルが慣れてきたころ、リアが突然さらに一段低くかがんだ。

それと同時に、アキレス腱の辺りにポコっと木刀が当てられた。

「いてっ。」

「はい、勝負あり!」

イーリスの声が道場にひびいた。


実戦ではないからリアも力を手加減しているし、騎士団で鍛えているイルにとって全く大した痛みではない。

ただ、これが真剣だったとしたら、リアの力でも腱を切ったり、ダメージを与えることは出来ただろう。


誰だよ。こんな小さい女の子にこんな危ないこと教えたヤツは!


イルは左足の足首をさすりつつ、心の中でぶつぶつ知らない誰かに文句を言った。





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