第26話 王子たちの密談
「なあ、エリザベスが急にここに現れてリアを連れて行ったのって、たまたまじゃないよな?」
ジークフェルドに尋ねられ、クリスは微笑んだ。
「そうだね、僕がエリーに頼んだんだよ。リアを可愛くしてやってくれって。」
エリザベスは王太子ヘンリーの婚約者で、いわば王族みたいなものだ。
リアの事情も知っているのだろう。
「でも、どうして今さらそんなことを頼んだんだ?」
ジークフェルドは不思議そうだ。
「母上がリアに会いたがってるんだ。リアが学院にいる間に会わなければ、一生間近で会うことがないかもしれないだろう。」
「叔母上が・・・」
「ユーフェミア叔母上とは帝国の件が落ち着けば、いつか会えると思っていたら、結局そのまま死に別れてしまっただろう。だから母上はいつか会うじゃ駄目だと思っているんだよ。」
「成る程な。」
納得するジークフェルドにクリスはクスクスと笑った。
「で、あのままのリアを会わせたら、僕が母上に怒られるだろう。」
最初にリアの会った時の衝撃を思い出し、ジークフェルドも笑顔になった。
「リアにはどう言って会わせるんだ?」
「文化祭が終わったら、母上が生徒会のメンバーに会いたがっているから紹介したいって言おうと思ってる。」
「ヘンドリックも連れて行くのか?」
ジークフェルドに聞かれ、クリスはニヤリと笑った。
「もちろんだよ。そうだねえ、彼にもそろそろメスを入れる時かもしれないね。」




