第24話 オースティン公爵邸
ロレアルは満足そうな笑みを浮かべ、リアに声をかけた。
鏡を差し出され、自分の顔を見てリアはびっくりした。
わあ、プロってすごいわ。
「さすがロレアル。リアの良さが活かされてていい出来だわ。そういえばローランの仕事は終わったのかしら?出来た分だけでも持って来てほしいわね。」
侍女が確認のため部屋を出て行ったが、程なくして制服とドレスを抱えて戻ってきた。
後ろにはローランもいる。
「あら、このピンクのドレスにしたのね。確かにリアに似合いそうね。これ、着てみて。」
そう言うとエリザベスはそのドレスをリアに手渡してきた。
部屋の中にはモッズとロレアルもいたため、ついたての向こうで着替えさせてもらった。
ローランがリアの横について、肩の位置や腰の位置を合わせてくれた。
「ここはあと5mmしぼった方がいいわね。」
ぶつぶつ言いながら、ローランがメモ帳に直す点を書きつけていく。
5mm・・・?
いえ、もう結構です・・・と言いたい。
リアは心の中でつぶやいた。
ついたてから出ると、エリザベスが感嘆の声をあげた。
「まあ‼すごく可愛いわ。これなら喜ばれるわね。私、いい仕事したわ。」
喜ばれるって、誰に?
クリス様とか・・・?
あと、いい仕事をしたのは専属なんちゃらの方々では・・・
リアがそんなことを思っていると、すかさずモッズが寄ってきて前髪を整えた。
その後ろでロレアルが化粧筆を持って待ち構えている。
専属の人たちがプロすぎて怖い・・・
「お嬢様。制服も着ていただいてよろしいでしょうか?サイズをチェックしたいので。」
ローランに促され、もう一度ついたての奥に行き制服に着替えた。
「これはピッタリですね。」
全身をうつす鏡を見て、リアは感動した。
あのブカブカの制服が、こんなにピッタリになるなんて凄いわ!
サイズの合った服を着ると、清潔感も出るし、可愛さも数割増しになるのね。
しかし大きな感動の後、リアはふと我に返った。
あれ、でも私、今1か月に1cmという過去最大級の成長期なんだけど、1年後にこの制服着れるのかしら?
前より短くなったスカートの裾を見て不安になった。
そんなリアの考えを読んだかのように、エリザベスが話しかけてきた。
「その制服が小さくなったら、わたくしが着ていたものを差し上げるわ。」
そう言われ、リアは安心したように息をついた。
「ロレアル。この後、リアに日々の肌のお手入れについて指導してあげて。モッズは髪のお手入れ方法をお願いね。ローランはピンクのドレスのお直しと他のドレスもあと2着ほど仕上げてちょうだい。」
テキパキと各人に指示を出すエリザベスに感心しつつ、リアは思った。
私、いつ帰れるんだろう?
結局
「寮には連絡を入れさせるから、今日は泊っていきなさい。」
エリザベスの一言により、リアが寮に戻ったのは翌日土曜の夕方だったのだった。




