第151話 夕食での会話
2日目の夕食はジークフェルドとクリスの3人で取ることになった。
「明日はルーファスとヘンドリックを王宮に呼んでるんだ。」
クリスの言葉にリアは顔をあげた。
「楽しみです。お二人にはきちんと感謝の気持ちをお伝えしたかったんです。」
「リアがリンドブルムの王族になったなんて聞いたら、あいつら腰を抜かすんじゃないか?」
ジークフェルドがおかしそうに笑った。
「どうだろうね。ヘンドリックあたりは予想してそうな気もするけど。」
クリスの言葉にリアが尋ねた。
「ヘンドリック先輩が?どうしてですか?」
「彼らは2人とも、リアが僕のいとこってことは知っているからね。」
リアは驚いた。
「お二人とも?最初からですか?」
「ルーファスが知ったのは会計監査の日だよ。オズワルド先生のお子さんが産まれた日だ。」
クリスに言われ、あの日ルーファスに急に誘われて2人で買い物に行ったことを思い出した。
その時も、突然の誘いや高価な贈り物に何か違和感はあったのだ。
私の出自を聞いたから・・・
表情の影ったリアを見て、クリスが口を開いた。
「ルーファスの名誉のために言っておくけど、彼が君にアプローチしていたのは身分目当てではないよ。リアの出自を知る前から、父親の許可さえ貰えるならリアがいいと言っていたからね。事実を知って、それなら親の許可が得られるとふんだから動き出したんだよ。」
「あいつの本気はすごかったな。押して押して押しまくってたから、いつかリアが落ちるんじゃないかと俺もヒヤヒヤしていたぞ。」
ジークフェルドの言葉にリアは彼の方を見た。
「ジークはいつから私のことが好きだったの?」
「いつとかは分からん。生徒会で一緒に過ごすうちに少しずつだ。」
2人の会話を聞いていたクリスがクスクス笑っている。
「僕がアルノーに帰ってから随分打ち解けたんだね。僕のこともクリスって呼んでよ。」
リアは顔を青くした。
打ち解けたのではなく、打ち解けるよう教育されたのだ。
そもそもアルフォンスに”先生”と読んだらペナルティをつけられたことをジークフェルドに話したのがまずかった。
”それいいな。俺も採用しよう。ジークフェルド様って呼んだらキスで、敬語で話したらハグでいいか?”
王宮のどこにいようと人前であろうと忠実にそれを実践してくるジークフェルドに、リアは早々に白旗をあげたのだった。
「俺の教育のたまものだ。」
ジークフェルドはクリスにペナルティの話を伝えた。
「へえ。僕もそれ採用しようかな。」
クリスが珍しく悪い笑顔を浮かべた。




