第109話 ジークフェルドの告白
ソファを勧められリアが腰かけると、ジークフェルドはそのすぐ隣に座ってきた。
この1週間を2人で過ごしてきて、この位置関係はリアにとってすでに心地よいものになっていた。
しかし、ジークフェルドが考えていることが今一つはっきり分からないため時々不安を感じるのだ。
ジークフェルドがリアに好意を寄せてくれていることを疑うことはない。
でも、この中途半端な関係がいつまで続くのか・・・。
いつか正妃様を娶られることになって愛妾になってくれなどと言われたら、きっと自分は耐えられないだろう。
不安な気持ちでギュウっとドレスを握ったリアの手をジークフェルドが包み込んだ。
「リア。明日、父上たちに会う前に俺の気持ちをはっきり伝えておきたかったんだ。」
今まで見たことがないくらい真剣な表情だった。
何を言われるのか、リアはドキドキした。
「俺はリアが好きだ。おまえが俺でいいと言ってくれるなら将来一緒になりたいと思っている。明日父上たちと会えば、リアには色々な選択肢が示されると思う。それを聞いてリアが決める前に、俺の気持ちを知っておいて欲しかったんだ。」
予想外の告白にリアは驚いた。
自分が感じていた不安を分かってくれたのだ。
気持ちをはっきり伝えてもらい、じわじわと嬉しさが込み上げてきた。
じわりと涙が浮かんだが、リアはそれをこらえ笑顔で頷いた。
「はい。」
しばらく2人で見つめ合っていたが、ジークフェルドがふと不満そうな表情になった。
「リアは俺のことをどう思っているか、言葉で伝えてくれないのか?」
リアは真っ赤になってうつむいた。
「わかってますよね。」
「リアの口から聞きたいんだ。」
両手を両肩に置かれ、じっと見つめられては逃げ場はない。
目線はジークフェルドのあご辺りに置いたまま小さな声でささやいた。
「私もジークフェルド様が好きです。」
その瞬間、ぎゅうっと抱きしめられた。
「大切にする。」
そう言うとリアに顔を寄せ、そっと唇を重ねてきた。
しばらくその状態で抱きしめられた後、ジークフェルドがガバッと身体を離した。
「リア、ごめん。これ以上リアが俺の部屋にいたら我慢できる気がしない。今日は、もう休もう。」
ジークフェルドらしい率直な物言いにリアは真っ赤になり頷いたのだった。




