第101話 近衛騎士の飲み会
その意見に他の2人も頷いて同意した。
「普通、あれを見たらそう思うよな。でもさ、将軍って独身だろ。別に子供の存在を隠す必要なくないか?」
リアムの意見にも一理あった。
「母親の身分がめちゃくちゃ低いとか?」
ルイがそう言うと、ライアンが異を唱えた。
「それなら一旦遠縁の貴族の養子にするとかステップ踏んでから公爵家の養女にしたらいいんじゃないか?」
「あと謎なのは、リアちゃんが将軍のことを取引先の商人って言ってたことだな。」
ライアンが首をひねった。
「確かにリアちゃんにとって将軍が父親という認識は全くなさそうだったよね。」
ルイも同意してきた。
「彼女が嘘をついている可能性もあるが・・・」
リアムが握りしめた右手をあごに当て、眉をひそめつぶやいた。
「あー。それはないない。最初に会った時、”わあ、なんて格好いいひとなの。こんな素敵な人見たことないわ”っていうキラキラした目で俺を見ていたぞ。あんな純粋な表情をする子がそんな嘘をつくはずがない。」
真剣な顔で言うライアンにリアムが肩をすくめた。
「そんなこと自分で言うなよ。まあ、確かに俺もそう思うがな。・・・なんて格好いいのくだりじゃないぞ。リアちゃんが嘘をついてないってところだ。」
リアムの言葉にルイも頷いている。
「じゃあ、3人の意見がまとまったしリアちゃんは嘘をついてないという方針で話を進めよう。リアちゃんは将軍を商人と思っている。将軍はあんなに懐かれる程リアちゃんに会ってたってことだ・・・あれ、もしかして将軍がちょこちょこ視察でいなくなってたのって・・・」
ライアンが意見を整理しようと話している途中で言葉を止めた。
「十中八九、リアちゃんに会いにいってたんだろうな。」
リアムがライアンの言葉を引き継いだ。
そして、少し考え込んだ後再び口をひらいた。
「今日、ちょっと早く仕事があがったから王宮図書館でアルノーの貴族名鑑を閲覧してきたんだ。アーロン領というのは実在していたが、アルノーの南の方の小さな男爵領だった。男爵夫人は昨年亡くなっていて、子供の蘭にリアちゃんの名前もあったよ。」
「わお。なんか謎が深まったね。」
ルイがグラスに口をつけながらため息をついた。
「男爵夫人と将軍が不倫して出来た子がリアちゃんで、戸籍上の父が男爵なんじゃないのか。」
ライアンの意見にリアムが眉をひそめた。
「なんかリアちゃんが将軍の子供ってところから抜け出せなくなってるな。一旦それは置いておいて、次の議題に行こう。なぜ、王子がリアちゃんを連れていたか?」
「アルノーの生徒会で出会ったって言ってたよね。」
昼間の会話を思い出しながらルイが言った。
「それがそもそもおかしいよな。男爵令嬢って普通生徒会に入れないもんだろ。」
ライアンが顔をしかめた。




