俺の首に感じる冷たい2つの物は何かな?
健全だから、ルカは「えっ!」な事に喜んでいました。
祝!(確認時、23日の13時過ぎ)
異世界転生/転移ファンタジーのランキング日間に於いて44位!!!
過去最高位です!
ありがとうございます!
「美味そうな匂いだな。もし良ければ分けて貰えないか? 勿論、代価は払う」
「悪いが、人数分しか用意していない」
「そうか」
「済まないな」
「いや、謝らないでくれ。それじゃ」
「ああ」
俺達は、領地アルファーラを目指しているが、主街道ではなく副街道で移動している。
理由は、俺達の功績に釣り合う領地が、主街道沿いには無かったからだ。
勿論、そこには政治的な黒い理由は無く、寧ろ好意的に誠意を持って王族が用意した領地だ。
……まあ、俺の背後には、笑顔のセレス姉さんも居るからなぁ。
10歳からの4年間で、セレス姉さんから「溺愛」とか「実の息子当然」と言える扱いだったから、それを見ていた王族達は、元平民の血の繋がりの無い俺を、親戚扱いする様になった。
そんな事もあり、少なくとも王族は良い領地だと思っている物件を渡している訳だ。
だから、もし実際に行ってみたら中身が腐っていたとしても怒る気は無い。
……文句と資金援助は言うが。
さて、ラノベあるあるのトラブルもなく、翌日を迎え出発した。
因みに、またやってしまい、俺の両頬には舞とリナから貰った紅葉を付けている。
勿論、事故だが、舞の縞パンに、リナの黒レースは……ゴチっ!
「到着なのじゃー!」
2日後の午前10時頃に我が領地アルファーラに到着して、そのまま領主館に向かった。
既に王宮からの通知が届いているだろうから、直接行っても問題無い筈だ。
「止まれ! 此処は領主館だ! 用の無い者は即刻立ち去れ!」
俺は馬車から降りて、身分証と領主委任状を見せる。
「し、失礼しました! 直ぐに開けます!
おい、執事のエナクに報告を」
「分かった」
この後、直ぐに門は開けられ館の正面玄関に向かう。
正面玄関に到着すると、見事に整列していた。
「初めまして。この館を管理しておりました執事のエナクです」
「初めまして。メイド長のパティです」
「初めまして。料理長のグラズです」
「初めまして。代官のへイジングです」
後は省略された。
まあ、いきなり全員は覚えられないしな。
此方も自己紹介が終わると、中に入る。
後、メイド服を着たリンが自己紹介をした時は、執事のエナクとメイド長パティ以外は驚きの表情を出していた。
そして……
「……合格ね」
リナが姑みたいな事をして一言。
周りのメイド達は明白にホッとしていた。
それもそうだな。
リナの実家は筆頭侯爵家だもんな。
「それでは、お部屋をご案内いたします」
当然、主人室は俺の部屋で、その両脇の部屋を舞とリナの部屋だ。
しかも、プチ改築して中の扉で3部屋が繋がっている。
それを知った舞とリナが赤くなった。
……まあ、俺もだけど。
通路を挟んで、俺の部屋の正面の部屋をリンが住む事になったが、今更、リンの従者気質は矯正出来ないからな。
……って言うか、館の4階は全て、謂わば俺のハーレムな女性用の部屋らしい。
「はぁ!? それはどういう……マイさん? リナさん? 俺の首に感じる冷たい2つの物は何かな?」
「私とリナ以外でお嫁さんが居るのかな?」
「私も初耳だわ」
「ち、違うって! 俺の大切なお嫁さんはマイとリナだけだよ」
「そ、それなら良いわ」
「ま、まあ、許してあげる」
赤面する舞とリナを置いて、俺は執事エナクに聞いた。
「……説明を」
「……は、はい!」
どうやら、執事のエナクは舞とリナの殺気に引いていたみたいだ。
「ルーカス様の義母セレステア様より御手紙を頂いており、その御手紙の指示に従い、この屋敷の改築をいたしました」
「……分かった。他に改築した場所は?」
「はい。ルーカス様がお休みになられる主人室の真下は図書室になりました。後、浴場は隣室を潰し大浴場となりました」
「……そうか」
「全くセレス義姉さんは……」
「全くよね」
俺の真下が図書室って……!?
そういう意味か!
セレス姉さんは、完全に分かった上で遊んでいる!
こりゃあ、弟のベッド下に隠している「本」を知っていて黙っているヤツだ。
……まあ、その善意からの余計なお世話は受け取る事にしよう。
その日の夕食は全員参加にした。
メイド達は喜んでいたよ。
暗黙の了解で、ひっそりと食べていた残り物となった余った料理を、温かい内に食べれたのだから。
因みに前領主は、俺を害そうとしたが、セレス姉さんにバレて、裏から手を回され冤罪付きで廃爵され国外追放となった。
しかも、何故か追放後、国外に入った辺りで事故に遭い亡くなったらしいく、夫人を含む家族は、母親の実家に返却された。
因みに、俺を害そうとした理由は、平民でありながら筆頭侯爵家の三女リナと婚約をしていたからだ。
……醜い八つ当たりだ。
夕食の後は、大浴場で寛いでいたのだが、湯衣を着た舞、リナ、リン、ロゼが乱入したのは焦ったな。
しかも、舞に至っては湯船に入る前から、鎖骨から上が真っ赤で、リナは耳が真っ赤だった。
リンとロゼは、湯衣を着ずに入ろうとして舞とリナに止められたらしい。
……GJだ、舞にリナ。
しかし、ほんのりと淡い赤に染まった舞達を観れたのは僥倖だった!
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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湯衣は、造語です。