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此方の商品が、お求めの奴隷です

この種族の存在を忘れていました。

 


「普通だな」

「……普通だよ」

「普通ね」

「普通ですね」

「普通です」


 シリウスとコウガは周りを警戒中で会話に参加していない。


「使われなくなった森を抜ける旧街道という事で期待していたが……」

「聞いた話だと、もう半分を過ぎているわ」

「この会話がフラグだったりして」

「マイ。幾らなんでもそんな事は……」

「「「「「え!?」」」」」


 俺のツッコミに合わせて、森に居る鳥系モンスターが一斉に飛び立った。


「マイ~」

「ごめーん。でも不可抗力だよー」

【我が主!】

「キャン!」

「来るぞ!」


 俺達は、馬車から降りて臨戦態勢を取る。


「Fugoーーー!」

「ジャイアントボアだ!」


 現れたのは、大型の観光バス並みの猪系モンスターだった。


「今夜は牡丹鍋だ! リン」

「はい! 氷結縛鎖アイシクルバインド

「Fugoーーー?」

「ユイ!」

「はい! 雷煌剣、はあ!」

「Fugo……」

「良し、麻痺った! マイ!」

「任せて! 破っ!」

「Fugoーーー……」

「行け、リナ!」

「トドメよ、ハッ!」


 リンが氷結縛鎖アイシクルバインドで、ジャイアントボアの四肢を封じ、アリサの雷煌剣を胸辺りに刺し麻痺を起こさせ、舞の一撃を眉間に刺し、トドメでリナの一閃でジャイアントボアの首を切断した。


「何度見ても凄いわね」

「まあな」


 後処理として、俺はジャイアントボアの血抜きをしている。

 吊るしてもいないのに、首からどんどん血が流れ出ている。


 シリウスとコウガが周りを警戒して、舞とリンとユイがジャイアントボアの皮剥ぎをしていて、じゃんけんで1番勝ちしたリナは勝者権限でのんびりしている。


 ……1時間後、シリウスとコウガの口周りを洗浄クリーンで綺麗にして出発した。


 シリウスとコウガは、久し振りに新鮮な内臓を食べれてご機嫌だ。


 ……因みに完食です。


 マガザリヤの森を抜け、都市グリジアラまで半日の距離の所で野営となり、お待ちかねの「牡丹鍋」となった。


「美味いぞー!」

「美味しい!」

「美味しいわ!」

「美味しいです!」

「美味しいですね!」

【美味い!】

「キャンキャン!」


 あまりの美味しさに、シリウスとコウガを除いた俺達だけで14kgも食べてしまった。


 ……げふー!


 翌日の午後2時頃に都市「グリジアラ」に到着した俺達は、宿屋を取ると冒険者ギルドに向かった。


「今日、初めて来たけど、何か注意事項は有る?」

「はい」


 冒険者ギルドの受付嬢が後ろに居る舞達を一度視線を向けてから答えた。


「この都市の領主の三男『ベダーレ』様は、女性に対して大変社交的で、次女の『エメリアナ』様は、武力に大変理解が深くあられます」


 つまり、三男のベダーレは女の敵で、次女のエメリアナはじゃじゃ馬娘……か。

 じゃあ、次は……


「此処に来る途中に、モンスターを討伐して素材を売りたいけど、何処に出せば良い?」

「は、はい。あちらのカウンターでお願いします」

「分かった」


 言われた通りにカウンターに行き、そこに居る受付嬢に話し掛ける。


「モンスターの素材を売りたいが、此処で良いか?」

「はい。モンスターの素材の売却はこちらになります」


 ……うん、スペースが足りないな。


「ちょっと大きいから無理だな」

「……分かりました。それでは解体場にご案内いたします」


 そう言ってカウンターから出て、解体場へ案内された。


「此処が解体場です」


 解体場のおっちゃんに聞いた場所にオーク等の未解体や、ジャイアントボアの皮と牙を出す。


「こ、これはジャイアントボアの!」


 受付嬢は自身よりデカいジャイアントボアの牙を見て禁句に近い感想を言った。


「大きい! 硬そう! 黒いわ!」


 ……受付嬢さん?


 出すモンは出した俺達は、解体場から移動して、受付嬢達が居るホールに戻る。


 ……待つ事20分後に最初に対応した受付嬢に呼ばれる。


「お待たせしました。解体場に出された全てを売却でよろしいでしょうか?」

「ああ」

「それでは、合計で金貨1枚に大銀貨3枚と銀貨8枚になります」


 俺は売却金を仕舞い、折角の都市だからと何か無いかと聞いてみた。

 受付嬢は特に無いと答えたから、大銀貨1枚を周りからは見えない様に受付嬢の両手に包ませた。

 受付嬢は、両手に包んだ「大銀貨1枚」を確認すると答えた。


「……最近、奴隷館で珍しい商品が入荷したらしいですね」

「その奴隷館の名前は?」

「奴隷館の名前は『リヒナト』です」


 俺達は、聞くべき事は聞いたと回れ右をすると何時もの「アレ」が現れた。


「ちょっと待ちな。良い女を連れているじゃなえか。ガキ、女を置いて消えな」

「そう言う事は、雌ゴブリンに愛の告白をしてOKを貰える最低限の男になってから言えよ」

「……殺す!」


 ……8分後、1人の男が鉱山労働に行くからと、俺に大銀貨3枚と銀貨5枚を貰った。


 俺達は、冒険者ギルドを後にして、早速、奴隷館「リヒナト」に向かった。


「ようこそ、奴隷館『リヒナト』へ。

 私、館長のリヒナトでございます。

 本日は、どの様なご用件でしょうか?」

「ある筋から、珍しい商品が入荷したと聞いてな」

「左様でございましたか。ちょうど昨日、教育が終わった奴隷がございます」


 そう言って館長リヒナトは退室して、メイドの衣装を着た奴隷から紅茶を出された。

 美味しい紅茶を頂きながら待つ事7分後に、館長リヒナトは1人の奴隷を連れて来た。


「此方の商品が、お求めの奴隷です」


 その奴隷は、綺麗な銀髪碧眼で身長が中2ぐらいの翼人族の少女だった。


 翼人族とは、人族に白い翼を付けた外見をしており、エルフ並みの綺麗な容姿を持つ為に、違法な連中から、リンの黒猫人族みたいに奴隷狩りされる種族だ。

 顔は、転◯ラの紫苑がイメージとしては近いが、残念ながら胸部装甲は身軽だ。

 後、翼人族は魔法戦を得意としているが、決闘の様な形式的な戦闘だとレイピアを使う。

 何でも、過去に勇者召喚された少女の1人が「薔薇は美しく散る」と「絶対、運命、黙示録」な作品の愛好者が居て、翼人族と出会った時、少女は「神の啓示を受けた!」とか言って、レイピアでの決闘を熱く布教したらしい。

 運悪く、出会った翼人族が戦闘面で悩んでいたみたいで、結果として、少なくとも、この大陸の翼人族は、武器戦闘と決闘では「レイピア」のみを使用する様になったらしい。

 今では、翼人族はレイピアでの戦闘や決闘に高い誇りを持つ様になったみたいだ。


「その奴隷は幾らだ?」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


ギ◯ル曽根が、時間制限付きで一度に食べれる量が約3kgなので、そこから計算しました。

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