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綺麗な花畑があるぞ!

火の粉は払うが、対岸の火事を消火しに行かない主人公。

 


 エルフイーターの討伐が終わると、エルフ達の「見るのも嫌!」という心理的な拒絶もありエルフイーターは俺達が全て頂いた。

 後、残念な報告としては、豚肉が無事だったのはオーク3匹とオークジェネラルだけだった。


「お前達に、我が村への通行手形を出そう」


 エルフイーター討伐は、村への貢献度がかなり高いみたいで、村で俺達への通行手形の採決をしたが満場一致で認められた。

 助けた奴隷エルフ達は、村でも特に信頼されている女エルフに預けた。


 ……んで、その後は宴会となり、1番人気はリナだった。


 勿論、リナに構う事を許したのは女エルフだけで、野郎エルフには氷矢で迎撃した。

 かなり殺気増し増しで!

 舞も1番を逃したが人気は高く、此方の方も氷矢をかなり殺気増し増しで幾度も放った。


「ルカ様~」

「ルカ様ー」


「黒」猫人族のリンと、「ダーク」エルフのハーフのユイはイマイチな人気だった為に、純粋に落ち込み俺が慰め、リンはそんなユイに便乗して俺に甘えた。

 この世界での「エルフ」と「ダークエルフ」の仲はあまり良くないみたいだな。

 リンは巻き添えを食った形だろう。


 翌日、村長から「通行手形」を貰った。

 更に……


「儂の名前も刻んだから、他のエルフ達の村等に行っても、この通行手形を見せれば、門前払いだけは免れる筈だ」

「ありがたく頂くよ」

「良き隣人に、精霊の女神『フォーシズ』様の加護があらんことを」


 あの精霊の女神様の名前は多分「偽名」だろうな。

 でも、偽名とはいえ知る事が出来たのは儲けだな。

 きっと、エルフの女王辺りなら「精霊の女神」の事をより詳しく知っているかもしれない。


「目標の1つとして、将来エルフの国に行ってみようか」

「賛成だよ」

「賛成よ」

「同じく」

「楽しみ~」


 漫画やラノベじゃあるまいしなテンプレの「イベント」が森の入口に戻った所で発生していた。


「貴様だな?」


 騎士10名と文官的なオッサンが俺達の前に立ち塞がっていた。


「何が?」

「昨日、領主であるケーミル子爵の三男ジャラマ様の遣いに暴行を働いたのは貴様達だな?」

「暴行? 盗賊紛いのチンピラを掃除した記憶なら有るが、違うだろうしな」

「暴行を認めたな? 捕らえろ!」

「貴族の俺達を?」

「何を言っている。貴様達が貴族であるはずが無いだろう」

「いいや、事実だ。そして、事実だとした場合の覚悟が出来ているのか?

 巻き添えを喰らう家族が可哀想になぁ。

 最悪、拷問の末に死刑だ。妹の泣き叫ぶ声が聞こえないか? ほら『お兄ちゃん、助けて!』ってな」


 まあ、悪趣味な煽りだが、被害を最小限にする為だ。


「貴様達が……」


 ダメ押しで、貴族である事を証明する短剣を見せる。


ついでに言うと、彼女の父親は筆頭侯爵だし、俺の義母は元王女だ」


 この台詞せりふに文官が食い付いた。


「……ちょっと待て! いや待ってください!

 貴女様の御名前はリーナシア=クロス=ルナデューク様でしょうか?」

「はい、貴族証よ」


 リナが、身分証明書を見せる。

 とりあえず、リナの情報をきちんと知っているとは勤勉だな。


「……と、言う事は、貴方様の義理の母君はセレステア=イクス=フロンディーラ辺境伯夫人様?」

「正解」


 文官が、全速力でひざまずいた。


「失礼いたしました!」

「おい、どうした?」

「馬鹿! 家族を巻き込んで殺されたくなければ跪け!」

「だから、何故、跪くんだ?」

「理由は後で話す! 兎に角、自分を含めて家族全員が死刑になりたくなければ跪け!」


 文官の必死な説得で渋々跪く騎士達だった。


「まあ上には、後で聞いた俺達が不快にならない様な報告でもしておけ」

「は! 貴方様達はどちらへ?」

「俺達は、このまま町に入らずに移動する」

「畏まりました」

「皆、行こうか」

「「「「はい」」」」

【分かった、我が主よ】

「キャン!」


 空気をきちんと読むシリウスとコウガは、きちんと読むが故に、空気になり易い。

 俺は「倉庫」から馬車を出して馬を馬車に繋げて出発した。


 ……もう一度言うが、俺は別に桜吹雪を背負って無いし、何処かのご隠居さんや、前世がダンディな暗殺者の男爵令息じゃないから、町の病巣なんぞ知らん。


 パカラパカラと馬車の移動中なのだが、緊急停止した。

 主街道ではなく、閑散な副街道を移動中な為に思いがけない事が起こった。


「マイ! リナ! リン! ユイ!」


 また、じゃんけんの罰ゲームで1人御者をやっていたら……


「綺麗な花畑があるぞ!」


 ……ちょっと早いが、この綺麗な花畑で昼食を取る事にした。


 綺麗な花畑と美味しい昼食を満喫した俺達は移動しようかと思った時に、俺達の中で最も視力が良いリンが気付いた。


「ルカ様。この奥に屋敷らしき建物が薄っすら見えますが、如何いたしましょうか?」

「リンは凄いなー。私、全然見えないや」

「私もよ」

「私は、ギリギリ……かな?」

「シリウスはどう思う?」

【死臭がする】

「……そうか。どうやら、良くない場所みたいだ。どうする?」

「気になるから行こう」

「私もマイと同意見よ」

「私は、ルカ様に従います」

「わ、私は……」

「多数決で決定!」

「行きたくな……分かりました」

「シリウスとコウガは、ユイと一緒に居てくれ」

【分かった、我が主】

「キャン!」

「ありがとうございます、ルカ様。シリウスにコウガ」


 屋敷に到着したが……




厳しくも温かいメッセージを待っています!

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