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……気不味い。

サラブレッド化した美貌と洗練された所作をするウェイトレス達。




 

 喫茶店の準備を再開した。

 調理のメインは転生組の彼女達に任せるし、調理補助も興味がある元貴族令嬢や元侍女がやるだろうが、実務や税金関係を担当する者が居ない。

 しかし、手を差し伸べた人が居た!


 ビアンカさんだ!


 王都のタウンハウスで執事をしている「カリガ」の3男「セベクス」が、実務や税金関係を担当してくれる事となった。


 次に、門番や店番での荒事担当だが、王都の奴隷商に行ってみる事にした。

 一緒に来たのはリンだが、暇を持て余したシリウスとコウガも付いて来た。


「ようこそ、奴隷館『リコアス』へ。

 館長のリコアスが対応させて頂きます」

「館長自らが?」

「はい。私は『初めてのお客様』には必ず私自身が対応しております。

 何故なら、来られたお客様が、何処の誰と繋がっているか分からないからです」

「その通りだな」


 因みに、この奴隷館は、王都で1位の「質」と「量」を持っている。


「お客様。今日は、どの様なご用件で?」

「戦闘が出来る10代後半から20代前半の女性を6人ぐらいだ」

「畏まりました。準備いたしますので、此方の部屋でお待ちください」


 案内された部屋で待っていると、約20分後ぐらいに10人の女性奴隷を連れて来た。


「お客様のご要望に該当する者達です」


 館長リコアスから、順番にプロフィールを説明して貰い、10人の中からリンと相談して6人を選んだ。

 全員が、冒険者のCランク相当で、外見も「可愛い」から「綺麗」が揃っている。


 1人目が「ドロシー(15歳)」で、可愛いから綺麗の間ぐらいの美貌で、身体の方も絶妙なラインをしている赤眼の赤髪だ。


 2人目が「リリナ(14歳)」で、可愛い系の美貌と体型で碧眼の緑髪だ。


 3人目が「ナーザ(16歳)」で、綺麗系で長身のスレンダーの体型で茶眼の銀髪だ。


 4人目が「レハス(14歳)」で、可愛い系の◯リ巨乳の茶眼の茶髪だ。


 5人目が「ローナ(15歳)」で、綺麗寄りの可愛い系で普通の体型の青眼の青髪だ。


 6人目が「シリン(16歳)」で、可愛い系の平均身長の巨乳で安産型の碧眼金髪だ。


 全員が地方の村出身で、その外見だけを評価する村人に嫌気が差し、1人でも生きていける冒険者を選んだ。

 しかし、気を付けていても、詐欺師の方が上手うわてな為に、仲間である冒険者パーティーに騙されて正式な借金を背負わされてパーティーを「解雇クビ」となった。


 こんな感じで、6人共が「鴨ネギ」にされていた。

 そして、「未経験」の方が高く売れる為に、「まだ知らない」状態だ。


 諸々込みで、白金貨2枚に大金貨3枚に金貨1枚だ。


「「「「「「よろしくお願いします」」」」」」

「ああ。とりあえず、使い捨て前提の肉壁とかにする気は無いから、その辺は安心してくれ」

【我が主は、優しいから大丈夫だぞ】

「キャン!」


 因みに、シリウスの声は奴隷達には聞こえていない。


 そして、奴隷の1人から挙手が。


「はい、御主人様」

「どうぞ、ドロシー。後、俺の事は『ルカ』と呼んでくれ」

「では、ルカ様。私達は何処で何をすれば良いのでしょうか?」

「先ず決まっているのが、家の門番と喫茶店の護衛だな」

「門番に護衛ですか?」

「ああ。最近、王都に家を買い、喫茶店を開くのだが、どちらも不用心でな」

「分かりました。質問に答えて頂きありがとうございます」

「後から仕事が増えるかもしれないが、都合の良い犠牲とかにはしないから安心してくれ」

「「「「「「……ありがとうございます」」」」」」

【頑張るんだぞ】

「キャン!」


 こうして、家と喫茶店の治安維持に関する心配事は解消された。


 そして、喫茶店オープン2週間前に、恵梨香達が帰ってきて、俺と舞が詰め寄られたが説明をして納得させると、恵梨香達は喫茶店について口出しが始まった。

 正確には恵梨香と聖良が!

 まあ、口出しと言っても味見役でだ。


 最後までドタバタしたが、オープンには間に合った。



 ~回想終了~


「いらっしゃいませ」

「ようこそ、花見亭へ」


 流石は、この世界の綺麗所である貴族令嬢達だ。

 あれだけ内装を、可愛い系の乙女チックにしたのに、野郎だけの来店が相次いで続いた。


 ……王都の誰もが使える無料宿泊施設が、オープン2時間後には満室になった。


 俺達は店側に立たず、喫茶店を外から見ていた。

 いや、ただでさえ混んでて大変なのに、御主人様である俺まで店に入ったら……


 そんな訳で、喫茶店の外から見学していた。


 喫茶店「花見亭」がオープンしてから数日後に、恵梨香達はさっさと王都を出発して、俺達は王都で知り合った気の合う冒険者パーティーと協同で依頼を受けた。

 そして、予想より早く終わった事で、向こうのパーティーのリーダー「ゲラン」が言った。


「最近、良い店を見付けたから、一緒に行かないか?」

「ああ、構わないぜ」

「よっしゃ! 行こうぜ」


 勿論、舞達も異論は無いみたいだ。


「此処が、今王都で最も噂になっている喫茶店『花見亭』だ」

「早く入ろうぜ、ルカ」

「わ、分かった」


 店の中に入ると……


「いらっしゃいませ……あら、ゲランさん来てくれたの?」

「ああ。しかも、今回は友達も連れて来たぜ」

「ありがとうございます。席に案内しますね」


 ……気不味い。


 席に着くと、サービスの水が置かれたが、更に落ちつかない。

 ゲラン達も気付いたみたいで……


「大丈夫だって。内装はアレだが、料理は美味い!」

「それに、ホールを担当するウェイトレスも良い達ばかりだ」

「そうそう」

「まあ、不満が無いとは言えないけどな」

「どんな不満だ?」


 俺は恐る恐る聞いた。


「首に見えるアレは奴隷紋だ。しかも、少なくともホールで働くウェイトレス全員が奴隷紋が付いている」

「ああ、そうだな」

「つまり、あんなに綺麗なを奴隷にして働かせている奴が居るって事だ!」


 ……いや、心身共に、ストレス過多にならない様にする為の喫茶店だから、基本的には赤字も可だからー。


「オーダーは決まりましたか?」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。

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