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儂は伯爵位だぞ!

頭に血が上ると、冷静な判断が出来ません。


後、もう1話、同時投稿しています。

 

 俺は、流石に元王女が最後だろうと思っていたら……


「まだ終わりではありません!

 なんと! 神殿から破門された神聖なる乙女『聖女』を出品します!」

「「「「「「「「「「おおおーーー!!!」」」」」」」」」」

「この元聖女は、ある日に突然『神聖力』を喪いましたが、その神秘なる美しさは健在です! そんな聖女を金貨300枚から!」

「金貨400枚」

「金貨460枚」

「金貨510枚」

「金貨……」


 俺が、メインどころを買ったからか、余裕が有るみたいで、凄い勢いで上がっていくなぁ。


「金貨800枚」

「金貨840枚」

「金貨920枚」


 《買わないと後悔しますよ~》

(マジか!)

 《はい》


「金貨1600枚だ!」

「金貨1700枚」

「金貨1800枚」

「金貨2000枚だ!」

「……」

「金貨2000枚が出ました! 他に居られませんか? ……では、番号札11番の方が落札されました!」

「「「「「「「「「「おおおーーー!!!」」」」」」」」」」


 スタッフから「79」の鉄板を受け取る。


 ……あれ?


 ステージのMCが終了の宣言を行わない?

 聖女の「破門」なんて、国が1つ滅びたのと同等の「大事おおごと」だ。

 それなのに……


「本日の最後の出品です!

 私も、抑え切れない興奮で一杯です!

 その最後の出品はなんと!

 異世界より召喚された少女です!」

「「「「「「「「「「おおおーーー!!!」」」」」」」」」」

「「「はぁ!?」」」

「とある国から力不足の判定を受けて、流れました異世界の少女は、この世界の言葉を理解し会話も出来、読み書き計算も出来ます。

 そんな異世界の叡智を持つ少女を金貨500枚から!」

「金貨600枚」

「金貨770枚」

「金貨820枚」


 これは、女神様に聞くまでもない!


「ルカ!」


 分かっている、舞。


「金貨3600枚」

「金貨3700枚だ!」

「金貨3800枚」

「金貨4000枚だ!」

「……」

「金貨4000枚が出ました! 他に居られませんか? ……では、番号札11番の方が落札されました!」

「「「「「「「「「「おおおーーー!!!」」」」」」」」」」


 スタッフから「80」の鉄板を受け取ると、ステージのMCがオークション終了の宣言をした。


「これにて、当オークションの本日全ての出品が終了いたしました。

 オークションスタッフを代表して申しあげます。

 次回のオークションにお越し頂ける事を心からお待ちしております。

 本日は、ありがとうございました」


 オークションに参加した人達が帰る中、俺はスタッフに購入した全ての奴隷に、奴隷環から奴隷紋の変更と身体の洗浄を、それと平民が着る清潔な衣類に靴を用意する様に依頼した。

 勿論、有料なのは分かっている。


 ……待つ事1時間後に、スタッフから準備の完了を聞いて、そのスタッフの案内で個室に入る。

 すると、何処かの「海坊主」みたいな警備員が3人居て、空気が重い。

 それで思わず目線が頭に行くと……


「ハゲではない! 剃っているだけだ」


 ……と、言われて余計にピリピリした空気になってしまった。


 ……ああ!


 俺は、直ぐにカウンターに行き、白金貨100枚入りの袋を2つと白金貨50枚入りの袋を出して中身をカウンターに出す。

 途端に重い空気が消えて、3人の警備員の内2人が退室して1人になった。


 ……手数料や色々と込みで、代金は白金貨227枚に大金貨8枚に金貨5枚だ。


 これで、残った全所持金が、白金貨で約98枚なり!


 ……端数は、スタッフのチップにしたよ。


「「「「「ありがとうございました!!!」」」」」


 スタッフから、王都でのオークションに使える「優良証」のコインを貰った。

 このコインを、王都のオークションスタッフに見せると、色々な特典があるみたいだ。

 そして、その特典は行ってからのお楽しみだってさ。


 オークション会場から出ると、成金趣味のゴブリンが待ち構えていた。


「儂が買う筈だった奴隷を返せ!」

「は?」

「聞こえなかったか? 儂の奴隷を返せと言ったのだ!」

「バカか。俺の後ろに居る奴隷は全て、正式な手順で購入した。因って、返せという言葉に従う理由は無い!」


 この言い争いに野次馬が出来てきたな。

 あ、衛兵達も集まり始めたな。


「貴族の儂に逆らうつもりか!」

「相手が貴族だろうが関係無い」

「もう良い! このガキを殺して全ての奴隷を奪え!」

「旦那様!」

「……聞いたな?」


 俺は周りの野次馬に訊ねた。


「聞いたぞ」

「聞いたわ」

「私も聞いた」

「衛兵長の私も聞いた」

「あ!」

「奴隷法の強盗罪で拘束する」

「儂は伯爵位だぞ!」

「関係無い。この法は王族にも適用されるのだからな。伯爵位とは王族よりも地位が高いのか?」

「ぐぬぬぬ……」

「俺はクラン星屑スターダスト星屑スターダストアイズのルカだ」

「分かった。連絡等は、冒険者ギルドにしておく」


 奴隷法の強盗罪とは、金銭による交渉以外で、他者の奴隷を強制して手に入れようとすると成立する。

 しかも、発言した時点で犯罪が成立する。

 そう、失敗や未遂を問わずだ。

 そして、被害者側に賠償金を払う事になるが、その賠償金は、犯罪が成立した時点までの奴隷に使った全ての費用と、奴隷の購入費の合計の3倍の支払いとなる。

 つまり、奴隷購入費が金貨100枚で、その奴隷に金貨100枚の服を購入して着せている状態なら、足して金貨200枚の3倍で金貨600枚の賠償金となる。

 この法を考えたのが、当時の英雄と呼ばれたSランク冒険者と、その冒険者と手を組んでいた王族と大商人だから、仕方ないよな。


「……お嬢様!」




厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


警備員に使ったネタは2つ。

1つは、30代でも分かる人が多いと思いますが、もう1つのネタが分かる30代以下はいるかな?

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