表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/110

舞、会いたかったわー!

実は……

 

 あの後、骨折手前まで強く抱き締められ、今まで黙っていた事を可愛い泣き顔で胸をポカポカと叩かれながら責められ、謝り倒すと前世と今世で合わせて、舞と初めての深いキスをした。 

 その後は、女神様の神域から今日までの事を話した。


「……そうだったの」

「ああ」

「それなら、女神様に感謝しないとね」

「そうだな」

「それと、大樹義兄たいきにいさんと、紅葉義姉くれはねえさんに挨拶しないとね」

「……そうだな」

「何、今の『間』は?」

「……」

「まあ、良いわ」


 ……ホッ。


「それで、リーナシアとはどういう関係なのかな?」


 ……舞さん。笑顔が怖いんですけど?


「この世界での第2婚約者」

「婚約者って……第2!?」

「リナには舞の事を話してあるからな」

「そう……」

「そういう事よ、マイ」

「リナ!?」

「リーナシア!?」


 屋上の出入り口からリナ、現れた。


「改めて自己紹介するわね。

 書類上のルカの婚約者のリーナシア=クロス=ルナデュークよ」

「リーナシアは平気なの?」

「勿論、平気では無いわ。でも、相手が異世界の前世からの恋人ひとならどうしようも無いわ。それに口約束とはいえ婚約の誓いをして、双方の家から認められていたんでしょう?

 それなら仕方ないわ。

 それに、この世界は一夫多妻制だしね」

「分かったわ」

「マイも、私の事はリナって呼んで」

「分かったわ、リナ」


 この後、両正室の話し合いが始まり、舞とリナから色々と約束を交わす事になった。


 教室に戻ると、恵梨香達3人が待っていて……


「話は終わったみたいね、蒼真~」

「待ち草臥れたわ、蒼真君」

「全然気付かなかったぜ、蒼真」


 俺はリナを見ると、リナは視線を逸らした。


「悪かったな。舞を最優先で考えた結果だ」

「やっぱり、舞と付き合ってたか~」

「それで、何時からなの蒼真君」

「去年のホワイトデー」

「蒼真。意識したのは?」

「中学に入った頃」

「「「「おおー」」」」

「もう、いいでしょう! 帰ろ!」


 そこには、鎖骨辺りまで赤くなった舞が居た。


 学園の表玄関に向かう途中の馬車乗り場にフロンディーラ辺境伯の紋章を付けた馬車が停まっていた。

 その馬車から、執事のセナクが降りて言った。


「フロンディーラ辺境伯様がお呼びでございます」

「分かった」

「マイ・テンジョウイン様も呼ばれております」

「私もですか!?」

「はい」

「蒼……ルカ」

「大丈夫だ」

「私が呼んでおいたわ」

「リナ……」

「さあ、どうぞ」


 舞も乗せてドナドナド~ナ……


 因みに、恵梨香達は王城に帰った。


「舞、会いたかったわー!」

「むぎゅ……」


 ワン、ツウ、スリー……カンカンカンカン!


 ……6分後


「久し振りです、紅葉義姉くれはねえさんに、大樹義兄たいきにいさん」

「久し振りね、舞」

「久し振り、舞ちゃん」

「びっくりしたよ。2人共、異世界転生をしていたなんて……」

「まあね」

「まあな」


 この後は雑談になったが、最後は定番のセレス姉さんからの「蒼真と舞は、何処までいったの?」になり、舞は真っ赤になったが、黙秘権を執行した。

 勿論、俺にも振られたが「舞が黙秘権を執行したから俺からも話さない」で躱した。


 その日は、舞は「お泊り」となり、後は寝るだけになると、セレス姉さんの部屋で女子会が開催された。


 俺とガル義兄にいは、王宮からの情報を聞いた。

 どうやら、騎士3人を殺した犯人は未だに見つからず、馬鹿ゆうやも行方不明のままみたいだ。

 それと、明日、ガル義兄にいの第2夫人である「ビアンカ夫人」が、実家から帰ってくるらしい。


 此処で軽く説明しようか。

 ビアンカ夫人は、実家はレーギンス伯爵家の三女なのだが、体育会系気質で意に沿わない婚約をさせられ、両親と大喧嘩をした挙句に勘当となり冒険者となる。

 そして、冒険者となったが、騙されてダンジョンの中で、無理矢理に大人の階段を歩かされそうになった時に助けたのがガル義兄にい達だった。

 見事にガル義兄にいに一目惚れしたビアンカは、ガル義兄にいに付いて行き、第2夫人の地位を手に入れた訳だ。 

 それと、ガル義兄にいの仲間達との実力に差が出た為に、途中からは家の留守を守る様になったみたい。

 結婚後に、実家からの勘当は解除されたみたいで、年に3回は里帰りをしているらしい。


 長女の「アリーナ」は、そんな母親の血を濃く受け継いで、好きになった冒険者と一緒に冒険の旅に出ている。


 長男の「セラリオン」は、普通に文官として王城で働いている。

 因みに、戦闘に関しては両親を越える天才なのだが、両親が反面教師として扱い、かたくなに騎士と冒険者の道を拒絶している。


 次男の「エルドーラ」は、魔法方面の才能はあまり無いが、脳筋な為、騎士団に入り頑張っているらしい。


 そして、ビアンカ夫人の子供3人には会った事が無い。

 ビアンカ夫人とは会っているが、セレス姉さんとはまた違う意味で元気で、相手するのは大変だ。


 翌日、ビアンカ夫人が到着する前に舞を帰そうとしたが、間に合わなかったよ。


「ルーカス!」

「はい、ビアンカ夫人」

「そちらの令嬢は何方様どちらさまかしら?

 こんな朝早くに屋敷から出るなんて、ルーカスはきちんと責任を取れるの?」


 舞は、何かを感じたのか、ビアンカ夫人に先制攻撃をした。


「初めまして。まだ正式な書類を交わしておりませんが、ルーカスの婚約者『マイ・テンジョウイン』です」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


ビアンカ夫人は、ツンデレ系ざまぁ返しをする悪役令嬢な気質を持っています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ