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ルーカス、さっきは……

短期決戦ですっ!

 

 赤牙虎レッドファングタイガーも、念の為的な理由からか、俺達を前にして警戒していた。

 お陰で、基本的な戦略を決める事が出来たのは幸いだ。


「皆、覚悟はいいな!」

「ルカ、何時でも良いわよ」

「私もよ、ルーカス」

「大丈夫~」

「私もです」

「分かった。……やるぞ!」

「「「「はい!」」」」


 俺とリナで聖良に背を向ける様に動きながら、上手く立ち回りをする。


雷矢サンダーアロー

「Ga……」

「リナ!」

「はっ!」

「Gu……」

「マイ!」

「せぃ!」

「Ga!」

「恵梨香!」

「任せて! 氷矢アイスアロー

「リナ!」

「やっ!」

「Ga……」

「喰らえ、雷槍サンダーランス

「……Ga!」


 俺の雷矢サンダーアロー赤牙虎レッドファングタイガーの右肩に直撃させ、その隙を突き、リナが右側から赤牙虎レッドファングタイガーの首を狙ったがギリギリ躱されるが右肩に浅くないダメージを負わせる。

 直ぐに、俺も舞に指示を出して、意図を察した舞が、薙刀のリーチを活かし、開いた傷口に薙刀を刺しダメージを更に深くして、舞が恵梨香を呼ぶと、恵梨香は氷矢アイスアロー赤牙虎レッドファングタイガーの右後ろ足に放ち、一瞬の拘束する時間を作り、その拘束を受けた右後ろ足にリナが切り付け、深いダメージを与える。

 そして、俺の雷槍サンダーランスを喰らわし赤牙虎レッドファングタイガーに深いダメージを与えた。


「油断するな!」

「「「「分かったわ!」」」」

「GaAAAーーー!」

「「「きゃ……」」」

「セイラ!」

「ええ!」


 皆が返事を返すと同時に赤牙虎レッドファングタイガーが吠えた!

 すると、無数の火の矢がリナ達を襲った。

 リナは慣れていたから軽く躱す事が出来たが、舞達は躱す事が出来ず被弾した事で、直ぐに指示を出して、聖良は舞達の治療を開始した。 


 舞達の治療が終わるまでは、俺とリナで時間を稼いだ。

 聖良は舞達の治療が終わると、呪文の詠唱を始めた。


 ……OK!


 聖良の意図を察した俺とリナは聖良の詠唱が終わるまでの時間を稼ぐ。

 そして……


「やれ!」

「私だって! 光矢ライトアロー!」

「Gu……」


 更にリナも俺も畳み掛けた。


「喰らいなさい、剛撃斬パワースラッシュ!」

「GuGaー!」

「止めだ……雷撃球ライトニングボール

「Ga……」


 リナの剛撃斬パワースラッシュで胴体に大きな切り傷を負い、直ぐに動けないダメージを負わせた所で、俺の第5位階相当の雷属性魔法「雷撃球ライトニングボール」を、その切り傷に放つ。

 そして……赤牙虎レッドファングタイガーは沈黙した。


「……俺達の勝ちだ!」

「やったわね、ルカ」

「ああ、リナ」

「私達、勝ったのね?」

「そうだ、

「え!?」

「舞、勝ったよ~」

「恵梨香!? わぷ……」

「恵梨香、そんなに胸を押し付けたら、舞は呼吸が出来ないわよ」

「……ごめん、舞~」

「舞。私達、勝ったわ」

「そうだよ、聖良」


 この後、リナが周りを警戒しているあいだに、赤牙虎レッドファングタイガーの解体を始めた。


「ルーカス、さっきは……」

「どうした、マイ?」

「……何でもないわ」

「そうか」


 赤牙虎レッドファングタイガーの解体も終わり、後始末も終わった俺達は、後から来る疲労を考慮して学園側の本部に戻る事にした。


「……フォレストウルフ5匹に、ワイルドボア1匹に……え!?」

「ルーカス=イクス=アークフィリア」 

「何故、フルネームで?」

「そんな事はどうでも良いのです!

 それよりも、このモンスターは何です?」

「Bランクモンスターの牙虎ファングタイガーの亜種で、Aランクモンスターの赤牙虎レッドファングタイガーだ」

「……Aランクモンスター?」

「ああ」

貴方・・が1人で?」

「いいや。全員だ」

「……分かりました。課題を達成したと見做して合格とします」

「「「やったー!」」」


 舞達は、学園からの「合格」に喜んでいた。

 俺とリナは、正直に言うと赤牙虎レッドファングタイガーの討伐は楽勝の部類に入るから普通な表情だった。


「ルーカスとリナは嬉しくないの~」

「あ、いや、嬉しいぞ」

「そうよ」

「でも~」

「それはそうでしょうね。

 特にルーカスは、Sランクモンスターの単独討伐を果たしていますからね」

「「「……え!?」」」

「ラナカ先生?」

「あら、口を滑らしたわ」


 そう言ってラナカ先生は逃げた。


「ルーカス、Sランクモンスターの単独討伐って本当?」


 ……正直に答えるしかないかな。


「本当だ」

「ルーカスって、凄いのね!」

「どんなモンスターかな~?」

「私も知りたいわ」

「セイラまで!」

「ほら、吐きなさいよ」

「ほらほら~」

「しょうがないな。俺が単独討伐したSランクモンスターは赤銅竜ブラウンドラゴンだ」

「「「……え、ドラゴン!?」」」 

「ああ」

「ドラゴンって、あのドラゴンよね?」

「あのドラゴンの意味は分からないが、竜種の赤銅竜ブラウンドラゴンだ」

「「「竜滅者ドラゴンスレイヤー!?」」」


 ……この後、舞達にめちゃくちゃ質問責めされて疲れた。


 課題達成で、来週の登校日までフリーになった俺達なのだが、盗賊共に「お持ち帰り」された女性3人を思い出して、舞達3人には対応出来ない事から、学園側に返す物等は全て返したら舞達を先に帰らせ、俺とリナで向かった。


「気分はどうだ?」

「はい。盗賊共の慰み者という未来は無くなったけど、村に帰っても誰も居ないから途方にくれていた所よ」

「私達は、村での畑仕事以外の仕事も生き方も知らないのよ」

「王立学園の事は聞いた事が有るわ。貴方達も学園に通っているのなら、貴族様の子供よね? 何とかならないかしら?」


 ……そうなんだよなぁ。


 異世界系ラノベの「あるある」で、こういう場合の女性の働き先はある程度は決まっているんだよなぁ。

 良くて住み込みの仕事に有りつけるか、悪くて二束三文の娼婦だ。


「「「お願いします!」」」



 ???side


「……ったく! 何時まで、こんな薄汚い場所に居なければならないんだよ!」

「黙れ! 貴様はオレ様の命令に従えばよいんだよ!」

「ああ!」

「王城の牢屋に戻りたいのか?」

「……ちっ」

「もう少し待つんだな。近々、騒動を起こす予定だから、その時だ」

「……分かったよ」



 

厳しくも温かいメッセージを待っています!

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