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奇運、極まりだな!

シリアス、ムズカシイ。

 


 マイside


「マイ、本当なの?」

「リナ、こんな事でウソは言わないわ」

「マイの言った事は本当です、リナ」

「……リンまで」


 うん、本当にモンスターの大群らしき魔力を感じたわ。

 ご丁寧に、北東うしとらの方角からよ。


「……リナ」

「夫の留守を守るのが妻の役目よ」

「そうだね」

「微力ながらお供いたします」

「妾もじゃ!」

「ありがとう。 ……マイ」

「うん。 行こう!」

「ええ!」

「はい!」

「のじゃ!」

「陣形は、先頭はロゼ。狙うのは心臓か頭のみでね」

「分かったのじゃ!」

「私とマイが、少し下がって両翼を!」

「任せて!」

「リンは、後方で指示と補助を」

「お任せください」


 私達は、結界を張っていた人達に伝言を残してモンスターの大群に向かったわ。


「………………岩壁ロックウォール!」


 逆八の字で、左右に高さ3mで厚さ50cmに長さ300mの岩壁を出現させて、私達が待ち構える幅15mの開けた場所しか通れなくした。


「……ふぅ」

「お疲れ様」

「ありがとう、リナ」


 私は、リナから渡された魔力回復のポーションを飲む。


「……帰りました」

「ありがとう、リン」


 偵察に行っていたリンが帰ってきたわ。


「モンスターの大群は、約6割はオークで、残りの約3割はオーガで、最後尾の約1割が亜種かと思われるオーガです」

「助かったわ、リン」


 ……魔力感知が!


「来たのじゃ!」

「……陣形は変更無しよ!」

「分かったのじゃ!」

「分かったわ!」

「分かりました!」

「「「「「「Pugiーーー!」」」」」」


 ……これ、もう大群じゃなくてスタンピードじゃない?


 まあ……関係無いか。

 私達が堰き止めないと大変だしね。


 ……頑張るぞー!



 ルカside(儀式の開始時)


 ……予測よりも早いが来たな。


 そして、引き離す事に成功したが、皆、頑張れよ。

 俺も邪鬼ロディアを鍔迫り合いの様な形で一気に飛び、予定していた儀式場から3Km離れている開けた場所に到着する。


「……さて、始めようか」

「ああ。行くぜ!」


 ……強いな。


 あれから、まるで剣と魔法を交えた高度な模擬戦でもしているかの様になっている。

 これはお互いに手を抜きながら相手の手の内を探っているから成立している。


「フ!」

「……破!」

「が……まだまだぁ!」

「ぎ……疾!」

「ぐぅ……」


 ……どうやら、今の所はスカウター的には邪鬼ロディアが「102」なら、俺は「105」みたいな差が有るみたいだな。


 ……一進一退を3分程、続けると邪鬼ロディアを距離を開ける。


「素晴らしいぞ! 称賛に値する。

 遊びは止めて、戦うとしよう」


 戦うとしよう……だと!?


「……」

「覚悟は出来ているか? は!」

「がっ……」


 ……ヤバい!


 俺は、一瞬で間合いに入られ、邪鬼ロディアの拳の一撃をまともに喰らい、吹き飛ばされながら身体強化を全開にした。


「……破!」


 水泳のターンの様に着地すると同時に物理学を無理矢理押し込み、疾走する。


「……右か!」

「ぐは……」


 ……マジかよ。


 今の俺は、スカウター的には「200」を超えている。

 その俺の攻撃を見抜くなんて……


 偶然は……無いな。


「どうした、もう終わりか?」

「……全門解法アーク・ザルガ

「……ふ、ふふ。ふははははは! 良いぞ! 

 私と戦うに相応しい!」

「疾!」


 ガギン!


「……桁違いの戦闘力の向上だな」

「……なんだと!?」


 俺の今の戦闘力は、掛け値無しの本当の全力で、スカウター的には「8000」を超えている。

 それなのに、邪鬼ロディアは、俺の一撃を目で追い軽々と受けやがった。


「久し振りに身体を動かす気になったんだ。

 少し付き合って貰うぞ」

「ごっ……が……げふっ……ぐはぁ……ぎ……」


 ……一方的に防戦にさせられている。


 騎士団長が新米騎士に、指導しながら攻める様に攻撃を受けさせられている。


「どうした?」

「……がは…ぁあああーーー!」


 ……風景が変わるから使いたくなかったが、死亡確定になった以上は四の五言っている場合じゃないな。


 俺はわざと攻撃を受けて、邪鬼ロディアとの距離を開けた。


「……全門封法アーク・アムドラ

「……もう諦めたのか?」

「……」

「……腑甲斐無ふがいない。時間の無駄だった様だな」


 ……やるしかない!


「古き神代かみよより継承せし言の葉を、99代目の御巫かんなぎルカ=グランフィリアが紡ぐ。

 ……神紋解法グラギアス!」

「……な!?」


 俺の額に神紋が浮かび神域への扉が開く。


「我が身に顕現けんげんせよ、剣神タケミカズチ!」

「……貴様、何者だ?」

「聞いていなかったのか? 俺は、第99代目の御巫かんなぎルカ=グランフィリアだ!」

「……巫女ルーネの子か!」

「そうだ!」

「……ふ…ふははは! 奇運、極まりだな!」

「俺からも聞こう。お前は何者・・だ?」

「私は邪鬼ロディアだ! 過去は捨てた」

「……決着を付ける!」

「来い!」


 ……マジかよ。


 剣神をこの身に顕現してやっと互角だと……


「素晴らしい! 神紋術がこれ程とはな」

「破!」

「だが! まだだ!」

「……ぐはぁ!」

「その程度の神如きでは、私の防御を穿うがつ事など出来ない!」

「……がはっ!」

「戦士としての慈悲だ」


 そう言って、邪鬼ロディアは剣を構える。

 無詠唱の回復魔法で傷を塞ぎ動く事は出来るが、それだけだと勝てない。

 どうすれば……



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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