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そして、勇者召喚がされた……

主人公は勇者でもないし、巻き込まれた者でもない。

主人公は……

 

「話とは……の前に、ゼルさんはガル義兄にいの過去を知っていますか?」

過去・・とは?」

「ガル義兄にい?」

「ああ、ゼルはオレの過去・・を知っている」

「……と、いう事はルカ君もガルの過去・・を知っているのか?」

「はい。俺とガル義兄にいは、前世では義兄弟になる予定でした」

「つまり……」

「そうです。俺も異世界からの転生者です」

「何!? どういう事よ、ルカ」

「約4年後に、王家は異世界より勇者召喚を行います」

「何故、ルカ君が重要機密ソレを知っているんだ! それは、まだ王家と限られた一部の者しか知らない重要機密だぞ!」

「俺が、その勇者召喚される者の1人だったからだ」


 この後、俺の知る全てを話した。


「……そうか。学友に騙されて、か」

「ああ。だから、そんな奴が特別待遇を受けたら必ず暴走する」

「……確かにそうだね」

「ガル義兄にい

「何だ?」

「セレステアさんも知っているの?」

「当たり前だ! 男が愛する女性に隠し事なんて出来る訳が無いだろ! しかも、セレスは王女だぞ!」

「確かにそうだよねぇ。ガルが、何かを隠しているのに気付いた上で、気付いていない振りをして話すのを待っていたからね」

「……怖いね」

「だろ? それと…だな……」

「どうしたのガル義兄にい?」

「その……な、セレスはな……」

「はっきり言いなよ、ガル義兄にい

「セレスはクレハだ!」

「……はぁあああーーーーーーーーー!?」

「オレも見事に騙された」

「……異世界の王女教育、恐るべし」

「全くだ」

「もしかして……」

「向こうは気付いているかもな」

「……呼んで」

「……そうだな」


 リナは覚悟が出来ているからか、静観しているみたいだ。


「私の可愛い弟よ!」

「むぐぅ……」


 紅葉姉さん……いや、転生しているからセレス姉さんで良いか。

 セレス姉さんに打ち明けると、先程の台詞セリフと共に、前世には無かった厚い胸部装甲で窒息しそうになった。


 ……因みに、前世の胸部装甲は「A」でした。


「何か、可愛い弟から自殺願望を感じたわ」

「……ソンナコト、カンガエテイマセンヨ」


 何故、分かった!?


 そんな訳で前世の実姉でもある、元王女のセレス姉さんを交えて話した結果は……


「幾ら、基礎能力が高くて、女神様より加護を頂くとはいえ、戦闘を全く知らない子供が魔王を倒せるのなら、別に召喚された勇者に頼る必要は無いね」

「そうだな。ルカもいるしな」

「とりあえず、裕哉を殺しても良い?」

「セレス姉さん、我慢して」

「分かったわ、ルカ」

「むぎゅ」

「セレステア様、ルカは私のです」

「ぷはっ」

「リーナシアは、良いの?」

「はい、セレステア様。確かに心の正室は無理かもしれませんが、相手は異世界の者です。

 それなら、この世界でのルカの正室は私と言えますから!」

「まあ、確かにそうね」


 そんな訳で、勇者召喚は約4年後の為、今からゆっくりと根回ししながら、俺とリナは貴族としての教育を受けつつレベルアップに頑張る事になった。


 先ずはこの世界で、現役最高の回復術師である「聖女ブランカ」と、現役最高の錬金術師である「導師アーロン」を呼んだ。


 ……まあ、ガル義兄にい達の悪友達パーティーメンバーだ。


 後1人が、近衛騎士団長の「守護神ファルゴ」だ。


 2人共、ガル義兄にいの前世も知っているから、俺の前世も信じてくれた。

 まあ、俺の後ろにセレス姉さんが仁王立ちしていたからかもしれないが……


 布陣を揃えてからは、ナ○ック星に向かう孫○空の修業の様な戦闘教育が始まった。


 最初は周辺のモンスター相手に死に掛ける度に、聖女ブランカの完全回復パーフェクトヒールや、導師アーロンのフルポーションで回復しての戦闘漬けの毎日を送り、周辺のモンスターでは相手にならなくなると、ガル義兄にい達が相手をする様になった。

 それと、剣と「魔法」の世界に来たから、気に入っている漫画の憧れていた主人公の「武器」を模倣した魔法を作って放てる様になった。

 勿論、それだけだとパクりだから、俺のオリジナル魔法も作った。


 ……まあ、それなりの重いシリアスな事もあったが、リナ達が俺を支えてくれた。


 リナも、貴族令嬢教育をこなしながら戦闘教育も頑張った。

 お陰で、4年後には周辺のモンスターなら10匹以上に囲まれても、服にシワすら付けずに勝てるまでになった。



 ……4年後


 俺は、14歳で王国最年少で、王太子専属の近衛騎士団に見習いとして所属された。

 因みに、団長はファルゴさんだ。

 リナも、俺と同じ王太子専属の近衛騎士団に見習いとして所属する事になった。


 それと公然の秘密だが、王太子とガル義兄にいが、悪友なのは有名だったりする。


 ……まあ、王太子の妹がセレス姉さんだしな。


 そんな訳で、王家も当事者だから巻き込んで勇者召喚に関する法整備をした。

 簡単に言えば「勇者だからって好き勝手出来るとは思うなよ!」な、内容にした。



 そして、勇者召喚がされた……


「……蒼真」

「此処が異世界か~」

「浮かれる訳にはいかないわね」

「本当に、剣と魔法の世界だな」

「担任として生徒達を守らないと」

「もう邪魔者は居ない……」


 約4年振りだな、舞に皆。




 ???side(回想)


「それ程に危険なのか?」

「はい。思い浮かべてください。国宝級の強力な武器を振り回す、酒に酔った子供を」

「……ぬぅ」

「確かに更生する可能性もありますが、それは低いと言わざるをえません。

 この国は、国王陛下が統治する法治国家である事を認識し実感して貰わねばならないのです」

「……分かった。ルナデューク侯爵の草案を採用しよう」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。

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