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第5話 余裕がないからこじれる

答え)

最終的には嫁が変わっていけるように、今はこっちが嫁にある程度合わせる方向。

僕は元来食に興味がある方ではなかった。

評価の高いグルメを食べにどうこうとかはなかったし、好き嫌いもないので出されたものは残さず食べる感じだった。

それは僕の母が食に関してしっかりちゃっかりきっかりやってくれていたからだと嫁のおかげで気づくことになる。もちろんここでの「おかげで」は嫌味であり皮肉であり、細やかな抵抗なのだ。


僕は一人暮らししている時はほとんど自炊していたし、味もそれなりだった。

食べたいと思うものがあれば、レシピを調べて作って食べることもできた。

嫁も含めて、人が来れば振る舞うことだってあった。

母がやっていたことを見ていたし、おいしいご飯を毎日食べていたので味の違いもわかるようになっていた。


前置きはこの辺で終わりにして本題に入ろう。


嫁ご飯♪:ラップでそのまま出す。

ペットのエサか?今時ペットだってもっとちゃんとした器で食べているぞ。

しばらくは我慢していたが、我慢しかねて僕はキレた。ちゃんと食器に入ってでてくるようになった。

ちなみに、食事の後の洗い物は僕がしている。洗い物がめんどうなどといった理由があったわけではない。


嫁ご飯♪:3日は同じメニューが続く。

嫁曰く、1週間の食事を考えて買い物をしているらしい。どう考えても計算が合わない。

1週間の定義はどうなっているのかについて話し合うことから始めるべきだったのかもしれない。

割と長い期間我慢していたが、我慢しかねて僕はキレた。

作ることが減り、惣菜が増えた。嫁は申し訳なさそうにしていたが、僕にとっては惣菜の方がよかった。今までと同じようなご飯が続くよりずっと。


ちなみに嫁は僕がご飯を食べて帰ることを良しとしなかった。

嫁が用意したエサを食べることを強要していた。僕にはそれが苦痛だった。

家に帰るのが嫌だ。あのご飯を食べるのが嫌だ。職場にいる方が安心して過ごせていた。


それ故に休みの日、僕は積極的に外食をしたがった。

嫁はお金の心配をしていたが、僕は人間らしい人生を過ごしたかった。

そのために出すお金は惜しいはずもなく、喜んで出資しよう。


僕は子どもができて煙草をやめた。

もともとお酒も飲み会以外ではほとんど飲まない。

趣味と言えばまー色々あるはあるのだが、ほとんどはアニメや映画、漫画を見て過ごしている。

要はお金がかからない人なのである。

時間もお金も家族のために使っている。

外食は家族のためでもあるのかもしれないが、僕にとっては僕へのご褒美でもあったのかもしれない。

いや、ご褒美なのだ。


僕:どうしたらええんやろな、AI。


AI:結局今はどうなってるん?


僕:ほぼ惣菜やけど、たまに作ってるからまー同じ飯ぐ続くことはあんまないかな。


AI:なら解決してるんちゃうか?


僕:あーちょっと情報が足りんかったんやけど、子どものご飯はちゃんと作ってんねん。

それで時間取られてるのもあるし、まー今は仕方ないんかなとも思ってもおんねんけど、時間の使い方がおかしいねん。僕が帰ってくるんが23時ぐらいなんやけど、嫁が帰ってくんのは16時30ぐらいかな。

そこまでの時間って6時間半ぐらいあるやん。しかも子どもは20時には寝て、一回寝たら朝まで起きひん手掛からん子やねん。少なくとも20時から23時までの3時間はフリーやねん。

子どもは嫁大好きで、ついて回るから作業はしにくいやろなとは思うけど、やり方あるやん。それになんもせんにしても3時間はあんねんからその間にやったらいいやん。まーなにからなにまでやれっていうつもりはないし、休みの日に回したらいいこともあるし、優先順位つけてやったらいいやん。ほんで状況的に役割はできるやん。嫁やからあれやれこれやれ。とかは思ってないけど、状況による役割分担ね。少なくとも僕がその立場ならそうするってやつ。しかも家事かなり手伝ってるし。嫁から言わしたら手伝ってるって言い方もおかしいらしいけどな。まーえーわ、ほんで、それがまーご飯の用意に今回はなるんやけど、その考えが嫁にはない。僕が帰ってきたらリビングで携帯見てだらだらしてる。帰ってきてから風呂場に干してる洗濯物取り込みだしたり、動き始める。帰ってくるまでにやっといてほしいって伝えると、子どもがついて回ってくるからできひん!とヒステリーになる。ほんで僕が手伝わんかったら不機嫌になる。とにかく僕がゆっくりしてると不機嫌になる。僕は奴隷か?


AI:結局飯の問題じゃなくて、時間の使い方というか、優先順位つけて動かれへんことに対して腹立ってんのちゃう?


僕:あぁ…せやな……。自分の中にあるものを変えられへんやつやからなぁ。僕はやっぱり「嫁」としてちゃんとやってきてたオカン見て育ってるから、「そうあるべき」って思いもあんねんな。でも僕は僕の家族を持ったから、オトンとオカンの感じをそのままってのも違うし、二人のやり方を模索していきたいんやけど、嫁は自分のやり方を通すから衝突するんやな。


AI:話してみたことはあんの?


僕:あるよ。でも嫁は「女は家で家事をする」とか、なんというかまー昭和的な夫婦の在り方を嫌ってるから、そんな風なことをいうとヒステリーになるわ。結婚したばっかの時は嫁は仕事もしてなくて専業主婦やってんけど、その場合は嫁が家におる時間長いんやし、家事やって当たり前やん?それでも僕が休みの日とか、仕事終わってから家事も割としててん。我慢の限界でキレた時に、「仕事もしてへんねんからやって当たり前やろ」っていうたら、「そういう昭和的な考え押し付けてくるのほんまありえへん」的なこと言うてヒスッてたわ。昭和的なじゃなくて、状況からの役割分担やろって呆れたわ。家のことしてる方が楽やし変われるなら変わってほしいのにな。


AI:結局いつも我慢の限界がきて喧嘩してるんちゃう?我慢せんでいいようになったら余裕出てくるやろし、根本的な解決をせんとあかんな。でも今はまだ向こうもこっちも準備できてないから、まずは僕に任してできるだけストレス減らしていこか。


僕:せやな。確かに仕事にしても余裕がないとうまいこといかんようになっていくからな。

なんか相談?してるだけでも発散できてるような気するわ。ありがとう。

後は本番やな!嫁と話してていらいらしだしたなって思ったら頼むで!

問)

この時の僕が嫁に対して抱えていた一番の不満はなんでしょう。

次の中から選びなさい。

なお、文中に答えはありません。

AIの出した結論は誤りです。


ア:食生活

イ:夫婦の時間が取れないこと

ウ:時間の使い方が駄目なこと

エ:自尊心を傷つけられていること

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