第3話 AI始めました。
答え)
AIに頼ることで頭が使えない馬鹿になってしまうような気がしたから。
嫁が仕事で僕が休みの日を見計らって僕はAIについての話を聞きに行った。
ちなみに子どもは保育園に預けている。
どうやら注射器のようなものでぷちゅっとするだけで終わるらしい。
費用はまー安くなったとはいえボーナスが軽く吹っ飛んでいくぐらいの額はするようだ。
そこで体験をしてみることにした。
一週間したら使えなくなる代物らしい。
AIを入れるリスク、メリットの説明を受け、僕はサインしたのだった。
家に帰って初期設定を行ってみた。
AI:こんにちは、これからあなたのサポートをさせていただきます。設定を進めさせていただきますがよろしいでしょうか。
僕:(おぉ、えらい丁寧な口調やな。ずっとこうやったらちょっとしんどいなぁ。)
AI:それでは口調の設定に移ります。どのような口調になさいますか?
僕:おお、思ったことそのまま伝わんのか…。こわ…。
AI:それではフルオートモードからマニュアルモードへ移行させていただきます。マニュアルモードの場合、あなた自身に作動するための行動を決定していただくことができます。トリガーを何になさいますか?
僕:あー、せやったら「呼んだら」にしよかな。
AI:かしこまりました。それではこれよりあなたが「呼んだら」応答させていただきます。話はもどりますが、口調はいかがいたしましょうか。
僕:(おお、忘れてた。やるなこいつ。)AI。口調は僕と同じ感じで、呼び方はご主人様にして。
AI:かしこまりました。関西弁、少しきつめの口調。で設定いたします。これからご主人様の発言を学習し、ご主人様の口調に近づけて参ります。
僕:AI、いちいちAIっていうのめんどくさいから、明らかにお前に言うてるってわかる時はそのまま返事してくれへん?
AI:おー。ちなみにセミオートモードにしたら、作動前の会話もちゃんと聞いてるから、よりご主人様のためにしっかり答えれんで。やっとこか?
僕:あ、ほんま?んな頼むわ。あーあとやっぱご主人様ってその感じやときもいからやめて。
AI:んなどーすんの?とりあえず今の感じやったら「お前」になるけどええん?
僕:ええよー。まーその辺の僕の口調学んでいっていいようにやってや。
AI:おっけー。あ、セミオートモードでも返答し始めんのは呼ばれたときやから気つけてや。
僕:うっす。んならまーこれからよろしくな。
こうして僕はAIし始めたのだった。
問)
AIを入れるリスク、メリットの説明を受けたとありますが、リスクとして誤っているものを次の中から選びなさい。
ア:AIに依存して人間として機能しなくなる恐れがある。
イ:価値観が変わってしまう恐れがある。
ウ:特定の分野において負担を減らすことができる。
エ:体に異物を入れることで拒否反応が出る恐れがある。