表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ぬいぐるみの奇跡

作者: リスワラー

童話祭初登投稿です。

「ママー、くまさん!サンタさんにくまさんのぬいぐるみもらったー」


僕は、階段の下にいるであろうママに大声でプレゼントの話をする。


「そっ、それは、良かったじゃない。大事にしてあげるのよ?」


しかし、その実、母は困っていた。

なぜなら、自分は今年、プレゼントを渡していないから。

夫婦で話し合い、サンタはただの迷信でプレゼントをあげていたのは自分たちなのだと教えると決めていた。


もちろん、プレゼントは用意していた。

そして、そのプレゼントはまだ、自分のバックの中にある。


「ママー、くまきちが立ったー!!」


そんな母の考えなんてよそに自分はもうぬいぐるみに名前まで決めてしまったようだ。


そんなことより


「立った?くまのぬいぐるみが?」


うーん、そういうおもちゃかしら?

そんなおもちゃ売ってなかったけど?


「くまのぬいぐるみじゃなくてくまきち、くまきちが言ってたんだ」


「ぬいぐるみが喋ったの?自分で?」


いつもなら、子供の戯言だと思うところだが、あいにく今回はそうもいかない。


「うん!たぶん僕がサンタさんに【ぬいぐるみのお友達】が欲しいって言ったからだよ」


ほら!と言いながらぬいぐるみと一緒に階段を降りてくる。


ぬいぐるみも、自分の短い足で器用に階段を降りていく。


本当に、そう願ったからだと言うのだろうか?

だが、実際にぬいぐるみが歩いているところを見るとありえないとは言えなくなってしまう。


だが、考えても仕方ないという結論が出た。


「ママ、僕くまきちと遊んでくる!」


そう言うと、すぐさま家を飛び出そうとする。


そこに待ったをかけ、レジャーコートを着せたり、

マフラーをかけたてあげたりしたあと送り出した。


2時間後、帰ってきた我が子と一緒にお昼ご飯を食べた。その後また、レジャーコートを着せて、送り出した。


次は、どろんこになって帰ってきた。


ぬいぐるみもどろんこだ。


二人は、一緒にお風呂に入った。


ぬいぐるみはお風呂を嫌っていたのでお風呂の上に桶を浮かしてやったらその上に乗ってくるくるとしていた。


そんなぬいぐるみをつんつんとつついたり、お風呂を

あがってから一緒に夜ごはんを食べたりした。


そして、二人を寝かしつける。


そしたら私も自分も布団に入りまぶたを閉じる。


ピピピッ、ピピピッ


目覚まし時計の音で目が覚める。

なぜ私は今日、こんな時間に目覚ましをかけたんだろう?


そう思い時計を見る


《12月25日:4時20分》


一度、過ごしたはずの時刻が目の前に映し出されていた。

ベットの横にプレゼントの袋が置いてある。


プレゼントを持ち、子供部屋に入る。


すやすやと幸せそうに眠る我が子を見ていると、もう少しこの笑顔を見てみたいと思う。


だから、何もないまくらの横にそっとくまのぬいぐるみを置いた。


もしかしたら、あの夢は、サンタさんが私にくれた

奇跡(プレゼント)だったのかもしれない。

いかがでしたでしょうか?


面白いと思って頂けたらいいねや感想などで応援して頂けると嬉しいです。


他の作品も読んでいって頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] サンタさんは本当にいるんですね。 子供がプレゼントの送り主については、気づくまでは夢を見させてあげるのもいいと思います。
[一言] ラストを読んで、なるほど〜と思いました。 子供の夢大切にしたいですね!
2022/12/18 18:37 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ