第94話 愚者と道化2
う〜ん…なんだろう、いまいちモチベーションが良くならない…まぁ、長距離走のせいですかね(・・;)
「はぁッ…ふぅ、これをあそこに置けばいいのか?」
「はい、そこで大丈夫です」
ヴェスタは斧を使って割った薪を、アリシアの言った場所へ積み重ねていく。
「いいのですか?」
「何がだ?」
「いえ…ただ、勇者としての活動などをなさらないのかと…」
「あぁ、そのことか…実は、私にも良く分からない」
「え?」
ヴェスタの発言に、アリシアは驚く。
「予言とは違って詳しく分かるわけではないのだが…以前にも、『ここを離れるのは不味い』という強迫観念に襲われて、実際に街が魔物に襲撃された事があった」
「…」
「それに、ここに来てから何故か離れてはいけない気がするんだ…」
「それは…」
………
……
…
「おぉ…起き上がったぞッ!!」
「成功だ…神は我々の味方をしたのだ!!」
「これで我々の計画が…」
暗闇に包まれた石造りの空間に、黒いフードを被った人物達がとある棺を囲んで歓声を上げていた。
その棺から姿を現したのは、一体の骸骨だった。それは周囲を見渡し…
「よし、手始めに近くの街を破壊しろ」
一人の男がそれに命令した直後…その男がグチャッと音を立てて地に倒れる。
「なっ…どうした!?」
「何が起きて…ぐぁっ!?」
骸骨が片手を宙に向けるのと同時に、一人が空中に持ち上げられ、苦しそうに首元を抑えている。
白骨の腕が一気に傾けられると、持ち上げられていた者の首が鈍い音を出して折れ曲がり、首元にあったその腕がだらりと下げられる。
その後はまさに地獄絵図であった。黒いフードを被った者達は我先にと扉へ逃げるが、骸骨が指をひょいと上へ指すだけで扉を塞ぐようにして岩が地面から出現した。
その者達がなりふり構わず命乞いをする姿を見て、骸骨はカタカタと嗤った。




