第69話 差別主義者とレストラン
長めに書きましたよ…正直言ってきつかった…ゲームという誘惑が。
どうも、地下鉄にいい思い出がないミーシャです!!
今は、怪しい女の人について行っているのですが…
私とヴェスタちゃんは、女の人に案内されながら中央通りを歩いていると、何処かで見たことがあるような地下に続く大きな階段のような所に来ました。
「これって…?」
「何してるの?早く来てほしいんだけど…」
「あっ、すみません!!」
私は手すりの上を滑って一気に降りて、顔をあげるとそこには巨大な地下駅がありました。いや、まさかとはおもったんですけど…ね?
「…へぇ」
「…?どうかしたんですか?」
「いいえ…一応説明しておくと、ここは魔導列車という人を乗せて自動で運行する機械を走らせる場所よ」
まさか、異世界で地下鉄を見ることになるとは…終わらない残業…エナジードリンクとモニター…終電…うっ、頭が…
「元々は地上を走らせる予定だったんだけど、それだと土地を圧迫するとか言われて…あぁ、思い出しただけでもムカつくわ…」
周囲には前世と同じスーツを着た人達がいる中、女性は頭をかきながら愚痴り始めました…
「あの〜、急がなくていいんですか?」
「え、えぇ、そうだったわね…おほん、通常は利用するのに料金が必要なのだけれど…」
そう言うと、女性は近くにいた駅員らしき人に話しかけていました。何やら駅員の人が驚いていましたが、どうしたんでしょうか…?
「さ、行くわよ」
見た目こそ昔の蒸気機関車のようなのですが、魔導列車の中は明らかに見た目より広くなっていて、それぞれ個室がありました。初めは駅員のような人が1番豪華そうな個室…というより部屋のような広さの場所に通そうとしたのですが…
「今日はすぐ降りるから、普通ので問題ないわよ」
という言葉で私達は2人程座れる座席を向かい合うように2つ設置された個室に通されました。
…そうして、魔導列車に乗ること数分で目的の場所に着いたようです。
くきゅうぅ〜…
「あ、えっと…」
「…仕方ないわね…近くに新しく出来たレストランがあるから、そこで食事にしましょうか」
「は、はい…」
うぅ、恥ずかしいです…
1人羞恥心を感じながら、駅を降りたホームにあるお店へと入ることにしました。
「ちょっと席を外すけど、好きなのを注文してていいわよ」
女性はそう言って席を離れたので、遠慮なく頼むことにしたのですが…
「あ、すみま…」
「あぁ?なんでこんなところに薄汚い獣がいんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、「あ、面倒くさい奴だ」と心の中で呟きました。それは、私の後ろの席にいる二人組が言っていることは分かっていました。
「…なんでしょうか」
「とりあえずこの…」
「おいおい、料理に汚い毛が入っちまうじゃねぇかよぉ…」
プチッ…
「…と、以上でよろしいですか?」
「いやいや、料理が獣臭くなっちまう方も問題だろ?」
「違いねぇッ!!」
ブチブチッ!!!!
「あの、少しお店が赤くなっちゃいますけど、大丈夫ですかね?」
「いえ、血生臭くなるのは流石に当店も非常に困るのですが…」
『マスター、ここは大人の対応を…』
「鎖を繋げて外で待たせとけばいいのによぉ」
「あ〜あ、痒い痒い、ダニとかノミが跳んできちまう」
はぁ〜…やっちゃっていいですかね?
「獣を入れるこの店の品性を疑うわぁ〜」
「そもそも国に入れてる時点でこの国も終わってるよな〜」
その言葉を聞いて、支配人さんの苦笑いが一瞬にして真顔に…って、支配人さん?その手のナイフは何処から?
「…まぁ、多少赤くなっても問題ないでしょう。店の雰囲気を変えることもたまにはいいですからね…生臭くても事情を知るお客様なら許してくれますから」
そうですね、なら早速あの虫けらを血祭りに…
「さっきからうるせぇぞッ!!」
驚いて視線を向けると、そこには私を連れてきた女性が…ってあれ?あの人こんな喋り方でしたっけ?
「あぁッ!?なんか文句あんのか?」
「俺らは事実をだな…」
「てめぇらの御託なんてどうもでもいいんだよォッ!!さっきからピーピーピーピーうるせぇんだよォッゴミ虫が!!!」
ん?よく見ると周りのお客さん、みんな無言になってあの二人組に「馬鹿だなぁ…」って顔で冷たい視線や憐れんだ視線を向けてるんですが…?
「お、お前に関係ないだろっ!?」
「あ?コイツは私の連れだぞ?それに…おい、なんかお偉いさんから貰った文書とか、なんか凄いアイテムとかあるだろ?それを見せてやれ」
んー、とりあえず京の都の妖狐様からの手紙でしょ?あと氷華の国の王女様からの手紙、あとは白氷竜の鱗とか鉤爪とか…
「な、何なんだよ…」
「に、偽物だろ…?」
「ふむ、どれも本物ですね…鑑定スキルが間違いを起こすなど、そちらのほうが有り得ないですから」
「それに、偽装なんてしただけで死罪確定まっしぐらだぞ?調べればすぐにわかるようなもんの偽物作る馬鹿なんていねぇだろうが」
え?偽装ってそんなにヤバいの?…いや、よく考えたら王族の名前を勝手に使ったら不敬罪とかで捕まるのはあたりまえか…
「それと、お前ら…どうせヴィルドニア王国の奴らだろ?」
「な、なんで…」
「はぁ?逆にバレないと思ってんのか?あんだけ獣人差別の思想が強い奴なんてあの国の国民くらいだろ…というわけで…」
すると、差別野郎二人組は何故か焦った様子で逃げようとしましたが…
「ガラスがちょいと割れるが…いいよな?」
「駄目といってもやるのでしょう?どうぞお好きに」
それを聞いて、女性は内側のポケットからこの異世界では今まで見たことがなかったから「存在しないのかな?」と思っていた“銃”を取り出し…トリガーを引いて発泡。放たれた物体がガラスを突き破り、今まさに逃走している二人の足を撃ち抜きました。
「どうしたんだ!?一体何が…」
「おう、そいつらはヴィルドニアから来た奴らだ」
「そういうことですか…ご協力感謝しますッ!!」
警官のような男性は、間抜け二人組を魔法で拘束すると何処かヘ連行していきました…
「はぁ、このあと絶対事情聴取に呼ばれるよなぁ…」
「それは、代わりに私が出ておきますので、問題ありません…ですが、その間店を閉めなければならいので申し訳ありませんが、お食事は…」
「まぁ、しゃーない…か」
なんか、支配人さん遠い目をしてる…なんか可哀想だったので白氷竜のお肉を分けてあげることに…
「これはこれは…近いうちにまたいらしてください、その時は最大級のおもてなしをさせていただきます…勿論、“アルル様”にも」
「おう、期待してるぜ」
「はい…ん?」
アルル…?確か何処かで………!?!?
「エット…カノユウメイナギジュツシャノアルルサンデスカ?」
「ん?言ってなかったか?」
今回の目的の人が目の前にいたんですけどッ!?!?
ヴィルドニア王国とは?
唯一獣人を差別している大陸1嫌われている国。
ただでさえ、獣人差別で大陸の約半分以上から嫌われてるのに、周りの国に喧嘩売ったりしてヘイトを稼いでおり、アルスギア帝国の技術を盗もうとしたのが露見したのがトドメとなって完全に国交断絶となった。尚、国の教育機関が獣人差別を訴えているため救いようがない。




