第67話 美しい世界、悍ましい悪意
いつも短くてすみません…次回はもう少しお話を長めに書いてみます………なんでいつも短いのかって?
…おのれ提出物めッ!!!!コイツが諸悪の根源です。
どうも、お金がいっぱい貰えてホクホクなミーシャです!!
今私は、氷華の国の西側にあるアルスギア帝国ヘ向かっています…
「え〜と、確かこの白い森を抜けるんでしたっけ?」
『はい、このスノーウッドの森を抜けて少し歩けばアルスギア帝国の“壁”が見えてきます』
「壁、ですか…ん?これは?」
私は茂みの奥で白い冷気を放っている、淡い青色の花を鑑定してみました。
【氷雪花】
・周囲に冷気を撒く花。
・錬金術などの素材になる。
・魔素か魔力があればどこでも育つ。
結構使えそうな素材なのですが、素手で触るのは少し怖いので、ここは大量にある氷竜の素材を使うことにしました。
【氷竜の手袋】
・氷竜の皮膜を使用した、手に密着する気密性の高い手袋。
・高い寒冷耐性と氷結耐性を持っており、斬撃などにもある程度強い。
試しにそれを着けて氷雪花に触れてみますが、全く冷たく感じません。これは良いものを作ったと思いながら大量に採取してインベントリに収めました。
それからスノーウッドの森で色々採取していたら、あっという間に日が沈んでしまいました。そのため、なるべく拓けた場所でテントを張ろうと思ったのですが…
「…?ヴェスタちゃん、あの光ってなんでしょうか?」
私の視線の先には、木々の隙間から白い光が溢れ出ていました。そのことについてヴェスタちゃんに聞いてみたのですが、よく分からないとのこと。なので、近づいてそっと茂みから覗くと…
「ふわぁ…」
そこには、ぼんやりと光を放つ白い花が沢山咲き乱れていました。周りの木々はまるでそこを避けるかのように円周に囲まれていました。
私はそのぼんやりと光る白い花に鑑定を使ってみました。
【雪月花】
・月の光を吸収して、発光する花。
・また、周囲の魔素を吸収することによって生命活動を行なっている為、魔素のない空間に置かない限り枯れることはない。
・その様子から、花言葉が永遠であったり、別名不滅の花とも呼ぼれている。
私はその花を2、3本摘んでインベントリに収納しました。…雲ひとつない満月に、その光を受けて照らされる雪月花の花畑がとても綺麗でした………
その日は雪月花の群生地の近くでテントを張って一夜を過ごし、スノーウッドの森を抜けて雪原を歩いていると………
「あ、あれがそうなんですか…?」
そこには、遠くからでもその大きさが分かる程巨大な壁に周りを囲われた国………アルスギア帝国がありました。
『さぁ、行きましょう、マスター』
「はい、ヴェスタちゃん!!」
私達は、アルスギア帝国に向けて歩き出しました………
………
……………
???…
『…ソレで、準備はデキたのカ?』
「はい、問題なく進んでおります、“始祖様”」
蝋燭だけで照らされた陽の光が差し込むことのない部屋にて、黒いフードを目深に被った男が、玉座にいるとある“もの”に片膝をついていた。
『そウか、なら、褒美を与えナイとな…』
「おお、有難き幸…ぐがぁッ!?」
直後、黒いフードを目深に被った男が玉座から伸ばされた太い配線のようなものに包まれ…玉座にいる者に吸収された。
『くふフ、せいぜい我の力になってもらうぞ…』
その者が“再び”地上に姿を表す日は…そう遠くない。
悍ましい悪意は、気取られる事なく、着々とその力を蓄えていた…
きっとプロローグで「なんで二人いるの?」と、疑問に思っている人もいるでしょう…
間違って書いたわけではなく、あれはそういう事です。




