第66話 アルスギア帝国へ
て………スと………ろ…しテ…コ……ロ…て…
どうも、コーヒーは微糖までなら飲めるミーシャです!!
今、私は氷華の国の王城にいます…
「さて、色々とイレギュラーはあったけれど…まずは報酬ね」
王女様がそう言って、魔法使い風の女性…えっと…リタさん?がこちらに2つ封筒を渡してきました。
「こっちがアルスギア帝国への紹介状と、もう1つが技術師のアルルへの個人的なお願いの手紙ね」
「はい、ありがとうございます」
実は、大会が終わったあとに王女様から何か他に欲しい物がないかと聞かれたので、映像を撮影してモニターに映す魔導具が個人的に気になってその人を紹介してもらうというのをお願いしたんです。
「ただ、あくまでもお願いだから何かしてほしいならアルルに気に入られないと駄目なのよね…」
それなら、お願いじゃなくて依頼とかならとも思ったのですが、どうやらその人は基本的に命令や指図を受けるとやる気がもの凄く下がって仕事に影響が出るそうです。そのため、“お願い”という手段でしか紹介できないみたいです。
……………
「さて…あの子はアルルに気に入られるかしら…貴方はどう思う?」
「さぁ、分かりません………でも、あまりお世辞とか言わない子見たいですから、変に下手に出たり上から目線の発言さえしなければ、会って話をするくらいはできるかと…」
二人は、彼女がアルルと会ってどうなるかを案じていた………
……………
とある薄暗い部屋の中に、一人の女性がいた。その部屋には紙の束や様々な本が山のように積み重なっていて、足の踏み場もない状態だった。
「ダアアアアアアァーーーッ!?!?!?」
女性は頭を掻きむしりながら、とある本を机に叩きつける。
「クッソ………器はいくらでも用意出来るっていうのに、肝心な精神体がいないんじゃそれに合った器を作れねぇじゃねぇかよ…アァーっ…苛つく…ッ!!!」
怒りのままに机を蹴り飛ばそうとしたが、その机には本などが大量に積み重なっており………案の定びくともせず、逆に女性は足を抱えて悶絶するのだった…
……………
『マスター、本当にアルスギア帝国に行くのですか?』
「うん、そうだけど…どうしたの?」
何だかヴェスタちゃんのテンションがやけに低いです…
『あの国は、あまりいい思い出が…』
「一体何が…」
『かなり昔ですが、勇者としてその国に行ったとき、実験の為にでぃーえぬえー?とか唾液、サイボウ?をくれないだろうか?と訳の分からない事を色んな人に言われて…』
「あー…」
まぁ…それは確かに行きたくないですよね…
「で、でも、今回は別に勇者としてじゃなくてただの剣として入るだけですから、大丈夫ですよ!?」
『そうだといいのですが…』
…これは、かなり不味いのでは?




